完成遅れは必至
現地2019年12月14日午後、2020シーズンのオープンに向け建設中のテキサス・レンジャーズのニュー・ホーム、グローブ・ライフ・フィールドで黒煙が大きく立ち上る大きめの火災が発生しました!
なお不幸中の幸いでこの火災による犠牲者などは出ておりません。
地上100フィートで出火
火災が発生したのはアッパー・コンコースと呼ばれている場所で、複数ある階層の上層の通路で発生したとみられます。新スタジアム全体の高さは200フィート(60.96m)あるそうですが、火災が発生したのはそのうちの100フィート部分(30.48m)。
火災原因は不明
アーリントンのファイヤー・デパートメントが工事関係者ら全員を通報から37分で避難させ、怪我人や犠牲者は出ず。火は1時間ほどで消し止められました。
火災原因は現時点では調査中で、かなり広い範囲がダメージを受けたと見られています。
工事遅延は必至
グローブ・ライフ・フィールドは2020年3月1日に完成が予定されており、3月14日にはグラミーアウォード、ベストカントリーアルバム受賞のクリス・ステープルトンのコンサートが予定されていました。
これからのスケジュールとしては火災原因の調査及び特定、ダメージの調査及び特定、やり直し箇所の特定、再建築プランの作成、資材調達、安全対策プラン構築及び実施などなどを考えると、半月やそこらで元のペースに戻れるとは考えにくいです。
レンジャーズは大損害
これが日本の施主なら基礎からやり直せとか言い出しそうです。今回の場合、レンジャーズがどういう注文を出すのかはこれからのことですが、いずれにせよ資金的にも、ブランドイメージ的にも、興行の機会逸失の点においてもかなりの損害を被ることになりそうです。
日本のゼネコンにあたるであろうマンハッタン・コンストラクション社の担当者は厳しい立場に立たされましたね。この課題をどう解決していくのか、非常に舵取りが難しい問題です。
こういう大きな建設工事となると、途中でどんどんお金を注ぎ込まないと工事が進みません。鋼材、機材の単価の大きさもありますし、人材も大量に投入する必要があります。
保険で支払われる部分もあるとは言え、レンジャーズ側の一時的な持ち出しも増えることでしょう。
85%進捗まで行っていたのに
関係者はショックを隠せないでしょう。11月下旬には工事は85%まで進捗していて、こんなパファーマンスまでやっていたのですからね。
追って火災の原因と工事の再プラン、そして完成までレンジャーズはホームフィールドをどうするのかの発表を待ちたいと思います。
(追記)事故のアセスメント
現地2019年12月16日の情報です。被害のアセスメント(評価)が出たようです。結論としては燃えたのは、中央に集めていた資材で、建設中の鉄柱などへの影響はなかったとのコメントを建設会社側が出しました。施主であるレンジャース側の確認も必要だと思いますが、一旦はそのような評価らしいです。なお、火災原因はまだ調査中とのことです。
そして、今のところは下記のイベントのリスケは発表されておらず、このまま工事を進行して間に合わせるつもりかもわかりません。
- 3/1 Opening
- 3/14 クリス・ステープルトン・コンサート
- 3/23 エグジビション・ゲーム vs STL
- 3/31 2020レギュラーシーズン・ホーム・オープナー vs LAA
お読みいただき、ありがとうございました。
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