やったのは腰
ちょっとショッキングなニュースが入ってきました。
現地2019年8月16日、パドレスのルーキーでNL ROY (Rookie Of the Year)の有力な候補であるフェルナンド・タティス・ジュニア(Tatis, Fernando (SS)/20才)がIL入りとなりました。
日付はさかのぼって、14日付けの10 Day ILです。
レイズ戦でのスイングで傷める
タティス・ジュニアが腰に異変を感じたのは現地2019年8月13日のレイズ戦。
6回裏の第三打席にファウルボールを打った際に、腰を抑える仕草を見せました。コーチも症状を心配し、敏感にベンチから飛び出してくるほど。
タティス・ジュニアはこの打席ではそのまま残り、空振り三振に倒れました。
そして7回表の守備から交代。2Bのルイス・ユーリアスがSSに入りました。
タティス・ジュニアは以降、ゲームには出ておらず、14日付けの10 Day ILとなったのでした。
腰の痙攣
診断ではlower-back spasmsで「腰の痙攣」。
動きの激しいSSで、しかも1番を打っていますから腰に相当な負担がかかった模様です。あまりにひどくなると取り返しがつかなくなると思うので、まずは安静にしてもらいたいですね。
どの程度の重度かは定かではありません。若いので回復も早いはずで、数週間で戻ると思われたのですが、サンディエゴ・トリビューン紙のケビン・エース記者の情報では思ってた以上に症状が深刻で、なんとこのままシーズン・エンディングの見込みであるということです。
センセーショナルなルーキー
本当にシーズン・エンディングになるならMLBファンとしてはこれほど残念なことはないのですが、静観してまずは回復に努めてもらいたいですね。ひょっとしたら、シーズン終盤に出てくるかもわかりません。
フェルナンド・タティス・ジュニアのセンセーショナルな度合いはご存じの通り。
Pre2019のトッププロスペクトランクでは、ヴラディーミル・ゲレーロ・ジュニアに次いで2位にランクイン。
2018シーズン終了時からトッププロスペクトとして相当な話題になっていました。もっともその頃は、一流選手のトレードの有望なカードとして見られているところもあったのですが、パドレスはちゃっかりキープしましたね。
2019年開幕戦でデビュー。
84試合に出場し、334打数106安打、打率.317、OBP .379、SLG .590、OPS .969、HR 22、ダブル 13、トリプル 6、RBI 56。盗塁が16、四球が33、三振が110。
WARは4.2 です!
SSとしてのエラーは18と今のところナ・リーグ1位なのですが、これは数をこなさないと仕方ありません。SFGの名手ブランドン・クロフォードでさえ、4年目でWSチャンプになった年に21個のエラーを記録しています。
まさに華麗なSS
フェルナンド・タティス・ジュニアの魅力はその動作の華麗さにあるのではないかと思います。
SSとして、ヤンキースのデレク・ジーターは三遊間のジャンピングスローの見事さもありつつ、試合にコミットする精神的な面が圧倒的に素晴らしかったと思います。
先日、引退したトロイ・トゥロウィツキーは大型SSにふさわしい動作のSSとしての存在感を見せてくれました。>>記事
タティス・ジュニアの場合、長い手足、早い動き、強いボールなどどれをとっても華麗さというのが目立つSSです。今は10代という若さもあるので、貪欲さからくるゲームへのコミットメントもいいと思います。
シーズン・エンディングも覚悟しないといけませんが、とにかくしっかりと治してもらいたいと思います。
NL ROYレース
ナ・リーグのROYですが、今年はとんでもないことになっています。
現地2019年8月16日時点での成績です。
まず打者からです。
バッター | HR | AVG | AB | RBI |
ピート・アロンソ (メッツ) | 39 (NL2位) | .263 | 438 | 91 |
クリスチャン・ウォーカー (Dバックス) | 27 | .246 | 399 | 64 |
フェルナンド・タティス・Jr. (パドレス) | 22 | .317 | 334 | 53 |
ビクター・ロブレス (ナショナルズ) | 18 | .250 | 480 | 63 |
オースティン・ライリー (ブレーブス) | 17 | .242 | 236 | 45 |
ケストン・ヒウラ (ブルワーズ) | 14 | .307 | 212 | 33 |
正直、今年はピート・アロンソがかなり有力かと思います。しかし、Dバックスのクリスチャン・ウォーカーもかなりの数字を上げています。
ひねくれ者の記者が多ければ投票はむしろこちらに集まるかもしれません。
投手です。カージナルスのダコタ・ハドソンとブレーブスのマイク・ソロカがすでに二桁勝利。仮に15勝を上回るとこちらにも可能性が出てきそうです。
※投手成績は当初アップした時の数字が誤っておりました。申し訳ありません。16日終了時点のもので再度更新しましたので、よろしくお願いします。
【ルーキー投手成績 現地2019年8月16日時点】
ピッチャー | W | L | ERA | IP | SO |
ダコタ・ハドソン (カージナルス) | 11 | 6 | 3.82 | 127.1 | 97 |
マイク・ソロカ (ブレーブス) | 10 | 2 | 2.41 | 134.2 | 107 |
メリル・ケリー (Dバックス) | 8 | 12 | 4.75 | 136.1 | 109 |
クリス・パダック (パドレス) | 7 | 6 | 3.44 | 115.0 | 121 |
サンディー・アルカンターラ (マーリンズ) | 4 | 11 | 4.35 | 142.0 | 101 |
【RP】トレイ・ウィンゲンター (パドレス) | 1 | 3 | 4.55 | 43.1 (44試合) | 59 |
【RP】ヨアン・ロペス (Dバックス) | 1 | 5 | 2.76 | 49.0 (55試合) | 34 |
本当に、部門をわけないと評価の基準があいまいになってしまいます。投手の中でも先発とリリーバーの評価基準は違ってきますし、打者と投手の中から1人となると、もう印象度を何らかの形で数値化するしかありませんね。
ご覧のような状況でここでタティス・ジュニアが脱落するとROYは他の候補にということになりそうですね。
おそらく、MLBファンのみなさんもアロンソ一択かとは思いますが、結構ルーキーが頑張っております。
お読みいただき、ありがとうございました。
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