結局、J・ターナーと再契約へ
現地2021年2月13日、3Bスポットで大きな噂も出ていたドジャースですが、結局、ジャスティン・ターナー(Justin Turner)との再契約でシーズンインすることとなりました。
マット・チャップマンの噂
前の投稿記事と関連がある話なのですが、ドジャースは3Bスポットにアスレチックスで2018-2019と2年連続ゴールドグラブ賞であり、プラチナ・グラブ賞を受賞したマット・チャップマンを狙っているという噂がありました。
もう少し前にはロッキーズからノーラン・アレナド、あるいはカブスからクリス・ブライアントという噂もありました
ただ、トレバー・バウアーと大きな契約を結んだ後は、マット・チャップマンとのサインの噂が現実味を帯びていました。
現地2020年9月14日、マット・チャップマンが左尻(腰)を傷め、全治16週間、計4ヶ月のシーズン・エンディング手術を受けたことで、もしも開幕がアウトであればアスレチックスはドジャースとの交渉に応じていたかもしれません。
しかし、マット・チャップマンは開幕OK!スプリングトレーニングも予定どおりに参加可能。ただでさえ、マーカス・セミエンが抜けて補強もままならないアスレチックスからマット・チャップマンがいなくなれば、2021年の戦い方がどうなるのかという状況でしたから、それはそれで良かったとは思います。
契約
ジャスティン・ターナーとドジャースとの契約ですが、以下の通りとなりました。
- 2 年/$34M (2021-22) + 2023 $16M クラブオプション($2M)
- サイニングボーナス:$8M
- 支払い: $8M(2021)、$16M(2022)
- 2022年MVP投票でTOP 15位に入れば、2023年のオプションは行使→投票は入らず、LADは行使せず
AAVでM
サイニングボーナスで$8Mという設定は高いという意味でかなり珍しいです。ただ、これは支払総額を時間で調整することにはなっても、贅沢税の計算は総額を均等割にしますから、AAV(Annual Average Value)は$17Mということに。
ドジャース、贅沢税上のサラリーは4M!
ジャスティン・ターナーとのディール決定前はマックス・マンシーを3Bに起用して、2Bと1BあるいはOFの運用を考えた方がいいのではないか?と思っていたのですが、契約に踏み切りました。
これで、ドジャースの贅沢税上のサラリーはジャスティン・ターナーの$17Mを含めて、ついに$254Mを超えました。
ドジャースの贅沢税上のサラリー:2021年
ドジャースの2021年のサラリーの状況です(現地2021年2月13日時点)。
- トレバー・バウアー:$34M
- デービッド・プライス: $31M
- クレイトン・カーショウ: $31M
- ムーキー・ベッツ: $25.555M
- ジャスティン・ターナー: $17M
- コディー・ベリンジャー: $16.1M
- ケンリー・ジャンセン: $16M
- A.J. ポロック: $12M
- コーリー・シーガー: $13.75M
- マックス・マンシー: $8.666M
- ジョー・ケリー: $8.3333M
- ブレイク・トライネン: $8.75M
Mオーバーで待ち構える不遇
2021年の贅沢税の基準額は$210Mですから、現時点ですでに$44Mもオーバー。
- 超過1年目:超過額に対して20%
- $20Mを超えた部分に+12%課税 ※$20M-$40Mの部分は計32%の税率に
- 超過1年目:$40Mを超えた部分に+42.5%課税 ※この部分は計62.5%の税率に
さらに痛いのが、プロスペクト補強の点。
- 基準額を40M以上超えた場合(アマチュア・ドラフトの指名権):クラブの一番高い指名順が10個下がる
- もしそのクラブが上位6番目までに指名できる場合は2番めに高い指名順が10個下がる 。(成績の悪かったチームほどドラフトで上位指名できるのでそのチームの指名が全体6位までに入っている場合はそこはプロテクトして、2番めの指名できる順位が10個下がるということ)
レッドソックスがまさにこれにひっかかったワケですね。ドラフトの順位が10下がるというので当時の経営陣は本当に頭を抱えていました。
ドジャース:最低でもM内に抑えたい→トレードあり!
よって、ドジャースは最低でも$4M、できれば少しスペースをもたせて$7Mほどはサラリーを削りたいのは必至。
ということで、トレードによる放出も考えるでしょう。誰を出すかはまだわかりません。
せっかくブルペンを補強していたのにフローロとコラレックを出したので、ブルペンは避けてもらいたいところですね。ただ、これはどうなるかわかりません。一気に$10M以上削る決断もあるかもしれません。いずれにせよ、需要次第です。
ジャスティン・ターナーとは
ジャスティン・ターナーにとってはせっかくのめでたいお話なのに、お金の話題ばかりで失礼しました。
ジャスティン・ターナーは2021年は36才で開幕を迎えます。よって今回の契約は37才のシーズンまで。クラブオプション行使なら38才までですね。
もともとは2006年のレッズ、7巡目指名。
2008年12月に、レッズが捕手のラモン・ヘルナンデスを獲得したトレードで、他の選手とともにオリオールズへ移籍。メジャーデビューはその翌年の2009年のことです。
しかし、オリオールズではほとんど結果を残せず、翌年の2010年5月にDFA。ウェーバーにかけられたところをメッツにクレームオフされました。
メッツでは2011年に117試合に出場。打率.260で内野のユーティリティーとして活躍。メッツには2013年まで所属。ただ、ゲームに出てはいたものの決め手にかける存在でした。というのもメッツ時代のHRは297試合でたったの8本。
2013年終了後にFAとなり、ドジャースとディールが成立。
ドジャースで一気にHRが増える
ドジャース1年めの2014年はやや手応えを掴んだ程度の7HR。しかし、2015年に16HR、2016年には27HRをマーク。
キャリア124HR(2020年終了時)のうち、116本がドジャースに入ってからのHR。バッティングフォームも足を高く上げるスタイルに変え、一気に距離も伸びたイメージがあります。
何より、力が抜けてリラックスしてボールを待っていますね。
ユニフォームの背中の汚れの原因は?
ジャスティン・ターナーと言えば、背中の汚れが有名です。なんであのような変な場所に汚れがつくのか?とお思いの方も多いはずです。
筆者は最初、ルーティンの動きの中で、ロージンかスプレーを触った手であんな場所を触っているのか?それにしても試合の早いイニングでもう汚れがついているから、余計に不思議でもありました。
秘密をバッチリ確認できる動画があります。これです。
It’s all in the pine tar pic.twitter.com/ApGKmvEuXL
— Talkin’ Baseball (@TalkinBaseball_) October 25, 2020
まあ、バットでないと届きませんよね。
以上です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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