投げるボールに美しさと圧が共存
メッツのジェイコブ・デグロムのドミナントな投球が止まりません。
現地2021年5月31日のメモリアル・デーで、Dバックスの地元のチェイス・フィールドで登板したジェイコブ・デグロムが、圧巻の投球を披露。
フォームの美しさに加えて、ボールそのものに品の良さも感じますし、ボールが彗星のように糸を引くように見える点もすごいですし、なによりボールから出る圧も伝わってきます。
Dバックスの打者もデグロム戦ということで覚悟の上、打席に入っているので食らいつく様もよくわかりましたが、それでもデグロムが圧倒しました。
101mphが10球
この日、ジェイコブ・デグロムは6イニングに登板。18アウト中、三振が8。これだけの三振を奪いながら、球数はちょうど70球。被安打は2で、四球はなし。
1イニング11.67球というすごいペースで投げました。ちなみにストライクは51球。
驚く点は、101mphを超える球速のボールを10球も投じたこと。
101mphを10球以上は過去2人
2008年からピッチング・トラッキングが始まって以来、ゲームスタートから4イニング以上を投じたスターティング・ピッチャーで101mph以上の球速を10球投げたのは、過去3人だけ。一人目は2014年10月3日のエンゼルスとのALDS Game2に先発したロイヤルズのヨダーノ・ベンチュラ、2人目はは2016年4月18日に先発したメッツのノア・シンダーガード。そして3人目がこの日のジェイコブ・デグロムです。
100mph以上は27球
こちらも驚くべきスタッツですが、6イニングで100mph以上をマークしたのは27球もありました。実に全投球の39%という数字。
しかも、数値上100mphはいかずとも、4シームは99.9mphなどほぼ100mphと言っていい数値がほとんど。
もうアベレージが99mphを記録しているというすごさ。
ゲースムタートから10連続100mph(中継)
なお、ゲーム中に記録されるベロシティーは少数点以下を切り上げしていますので、中継ではゲームスタートから10球連続で100mphを超えていました。
初ヒットは5回
なお、4イニングまではパーフェクト。
5回裏にようやく捕手のカーソン・ケリーにシングルを許し、同じ回、ジョシュ・レディックにもシングルを打たれましたが、被安打はこの2本のみでした。
打線もデグロムを支援
ゲームはメッツ打線がデグロムを支援。復帰したピート・アロンソの7号HRなどで、メッツが6点を奪い、またDバックスは7回にエドゥアルド・エスコバーのソロHRなどで2点を返すものの、6-2でメッツがDバックスを下しています。
デグロムのIL復帰後のメッツは2戦2勝
なお、デグロムは5月11日付けで体の右サイドを傷め、10 Day ILに入っていましたが、5月25日に復帰して以来、登板日はいずれもメッツが勝利。
4月はデグロム登板日に打線が沈黙することが多く、5度先発して3度もチームが敗戦していましたが、ILから復帰後は打線の支援も得られており、いいサイクルに入ったのではないかと思います。なお、このゲームでは不振のフランシスコ・リンドーアに2本のヒットが出ています。
デグロムはこれで4勝目。なお、ERAは0.71というこれまたサイヤング賞を受賞しそうなペースです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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