ゴールドシュミットが移籍
突如、決まりましたね。
現地2018年12月5日、今オフの移籍市場で注目されていたDバックスの主砲、ポール・ゴールドシュミットのカージナルス入りが決定しました。オフィシャルです。
ヤンキース、アストロズなどの獲得の可能性が示唆されていましたが、ナ・リーグ中地区のカージナルスへの移籍となりました。
カージナルスは、現地2018年12月7日(金)にブッシュ・スタジアムにて早速入団会見を開く予定。会見には、前GM(2017年まで)で現ベースボール・オペレーション部門の社長、ジョン・モゼリアックが獲得の目的や背景などを説明します。
ポール・ゴールドシュミットのディール
ポール・ゴールドシュミット( Paul Goldschmidt )のMLS(メジャー・リーグ・サービスタイム)は2019年1月で 7.059 。当然、FAの資格があります。
ただ、その前に2013年の春に、Dバックスと2014年から2018年までの5年3,200万ドル+クラブオプション1年の契約を結んでおりました。
2018シーズンが終了したこのタイミングが、Dバックス側が2019年の契約をどうするかを決めるタイミングでもありました。そこでDバックスは10月30日にオプションを行使、つまり来季も契約しましょうというふうにしておりました。
オプションを行使しなければFAとなっていたのですが、行使しましたのでポール・ゴールドシュミットの所属は一旦はDバックスになっておりました。クラブ側の戦略としては、一旦は自軍の選手にしておいて、トレードでこのいいカードを切ろう(失礼な言い方ですが)と、そういう戦略でありました。
ディールの詳細
今回のディールはゴールディー1人と3名のプロスペクト+2019年ドラフトでカージナルスが持つ指名権の付与。
カージナルスGet
- ポール・ゴールドシュミット( Paul Goldschmidt )
DバックスGet
- カーソン・ケリー(Carson Kelly )24才-C-RHB
- ルーク・ウィーバー(Luke Weaver)25才−RHP
- アンディー・ヤング(Andy Young )24才-2B-RHB
- 2019 アマチュア・ドラフト・コンペンセーション・ラウンドBでのカージナルスの指名権
ゴールドシュミットの年俸
こちらは現地2018年12月7日(金)の会見まで少々お待ち願います。ひょっとしたら新しい情報が出てくるかもしれませんので。
ただ、現状ではDバックスと結んでいた2019年の1年間のオプションと同じと考えてよいと思います。つまり、1年1,450万ドル。
カージナルスはこの契約が終了する2019年オフに、複数年の契約を結ぶはずです。ゴールドシュミットの代理人(Excel Sports Management)もそこの確約をとった上での2019年の1年1,450万ドルで合意しているはずです。
追記
(追記)現地2018年12月7日、入団会見がありましたが、年俸はやはり上記のようです。カージナルスは2019シーズン終了後に、マーセル・オズーナ、マイルズ・マイコラス、マイケル・ワカ、アダム・ウェインライトのFA問題が控えており、その問題と一緒にゴールドシュミットの契約を見直すようです。
選手の略歴
【STL】ポール・ゴールドシュミット 1B/DH
ポール・ゴールドシュミットは現地2018年12月5日現在で31才(1987/09/10)。
ドラフトは約10年前の2009年のDバックスの8巡目(全体246位)。大学からの入団です。
メジャー・デビューは今から7年前の2011年8月1日、23才(と11ヶ月)のジャイアンツ戦。この時は初ヒットはなりませんでした。この年は48試合に出場ですから、ほぼ出ていたことになります。HR8本。
2年目の2012年には145試合に出場。Avg.285、HR20を記録しています。
3年目の2013年、大きく飛躍しました。HR 36、RBI 125を記録。この年、MVP得票では2位に入っております。
以降は2018シーズンまで6年連続ASG出場、GG賞3度、SS賞4度。
2018年はRBIが上がりませんでしたが、HRは30本台をキープ。Avgも高いです。三振がかなり増えてはおります。今が旬の選手であると言えます。
【ARI】カーソン・ケリー C
カーソン・ケリーは1994年7月14日生まれ。2019年途中で25才のシーズンとなります。2012年アマチュア・ドラフト2巡目でカージナルスが指名。すでにデビュー済みで、2016年9月5日。
ヤディアー・モリーナという正捕手がいるので出場機会は少なく、2016年10試合、2017年34試合、2018年は19試合の出場。まだまだこれからの選手なので過去3シーズンの合計安打数は18。HRはゼロ。カージナルスの次の正捕手候補でありました。
【ARI】ルーク・ウィーバー
1993年8月21日生まれの25才。2014年アマチュア・ドラフトのカージナルスの1巡目指名の右腕。メジャー・デビューは2016年8月13日。
未来のローテーションの柱と見られていただけに、デビューから3年はずっとスターターとして登板。通算15勝17敗、ERA4.79。2018年は25スタート、7勝11敗、ERA 4.95。
4シーム、チェンジアップ、カーブ、カッター、シンカー。ベロシティー(速度)は4シームで94-97mph、チェンジアップとカッターが84-87mph、カーブが79-82mph。スライダーよりチェンジアップが多い投手です。来季はもうモリーナに受けてもらえないのは痛いかもしれません。
【ARI】アンディー・ヤング
1994年5月10日生まれの24才。2016年、37巡目指名。未デビューで、2018年はダブルAとシングルAアドバンスのチームに所属。現地2018年12月5日現在はトリプルAに昇格しています。
マイナーの3年間でHRが41本、2塁打が13本、2018年のダブルAのチームではOPSが.950を上げ、とりわけ長打力が魅力の選手です。
カージナルスの陣容
カージナルスはゴールドシュミットを2番で打たすのか4番で打たすのか、おそらく2番で打たせると思うのですが、打順よりも守備の陣容を見ていただきます。
- 1B: ポール・ゴールドシュミット
- 2B: コルテン・ウォン
- 3B:マット・カーペンター
- SS:ポール・デヨング
- LF: マーセル・オズーナ
- CF: ハリソン・ベイダー
- RF: デクスター・ファウラー
SS以外の内野を守れるマット・カーペンターを3Bで固定して1Bにポール・ゴールドシュミットという布陣になると思います。後はDHを疲れの度合いで利用していくと。
リビルドに入ったDバックス
ほぼ心配の域に入っているのですが、リビルドに入ったDバックスはFAで左のエース、パトリック・コービンをナショナルズに出し、そして今回は打の柱であるポール・ゴールドシュミットをカージナルスに譲渡。またゴールディーと同日、クリス・オーウィングスがロイヤルズと合意しました。
投打の柱がごっそりいなくなった陣容です。その他にもローテーション左腕のロビー・レイ、外野手のスティーブン・ソウザ・Jr.も噂になっております。
FAですでに放出覚悟ですが、A.J.ポラックも来季のDバックスの戦力とはみなされておりません。大丈夫かと言いたくなりますね。
現地2018年12月5日現在のDバックスの布陣
スターター
- ザック・グレインキ
- タイワン・ウォーカー(2018年4月にTJ手術)早くて夏以降
- ザック・ゴッドリー
- ロビー・レイ
ブルペン
- 平野投手
- アーチー・ブラッドリー
- アンドリュー・チェイフィン
- 他
ポジション
- C アレックス・アビーラ
- 1B クリスチャン・ウォーカー
- 2B ケーテル・マルテ
- 3B エドゥアルド・エスコバー/ジェイク・ラム
- SS ニック・アーメド GG賞
- LF デービッド・ペラルタ
- CF ジャロッド・ダイソン
- RF スティーブン・ソウザ・Jr.
野手を見ればそれなりに残ってはおりますが、まだ放出するつもりですからウィンター・ミーティングを経ないと固まりませんね。
投打のコアになる選手を引っ張って来ないと、ナ・リーグ西はまたしてもドジャースがもぎ取ってしまいそうです。
ロッキーズとともに、ぜひナ・リーグ西地区を面白くしてもらいたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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