カイル・ヘンドリックスも延長へ
現地2019年3月26日、有名投手が相次いで契約延長を勝ち取る中、シカゴ・カブスも囲い込みを実行。
コンスタントに結果を出し続けるカイル・ヘンドリックス(Kyle Hendricks)と契約延長で合意しました。5年、5,550万ドルです。
2019年分は1月に更新済み
カブスとカイル・ヘンドリックスは2019年1月に1年、740万5,000ドルですでに更新済みでした。
2019年1月でMLSタイムが4.081年だったカイル・ヘンドリックスは今季は調停イヤーの真っ最中。1月の更新は調停を避けてのもの。
今回はそれ以降の複数年での契約延長です。
契約延長の内容
今回の契約延長の内容は、2020年から2023年までの4年間。2019年分は1月の更新分がいきています。
5年めの2024年がVesting Optionで、延長1年めの2020年にサイヤング賞の得票で3位以内に入れば2024年も更新してくれというものです。
更新となった場合は2024年のサラリーは$16M。
更新しない場合はバイアウト(途中解除)となって、カイル・ヘンドリックス側に150万ドル支払われるというものです。
2019 (29才) | $7.405M |
(延長期間) 1. 2020 (30才) 2. 2021 (31才) 3. 2022 (32才) 4. 2023 (33才) バイアウト . | (延長の金額) $12.0M $14.0M $14.0M $14.0M $1.5M 計$55.5M |
5. 2024 (34才) Vesting Option | $16M |
Vesting Optionの成績の対象となる年が、直前の年とか期間での指定ではなく、延長開始年であるというのが珍しいところですね。
サイヤング・エスカレーターも
また、サイヤング賞のランキング次第でインセンティブも支払われます。
もし1位となればその年のサラリーは200万ドルプラス、2位から3位は100万ドル、4位から5位は75万ドル、6位から10位は50万ドルプラスというサイヤング・エスカレーターというインセンティブが敷かれてもおります。
スカウトの目が正しかった!
カイル・ヘンドリックスは2011年レンジャーズの8巡目指名の投手。
2012年のトレードデッドラインでレンジャーズがライアン・デンプスターを獲得した時の交換要員の一人がカイル・ヘンドリックスでした。
ベロシティーもないプロスペクトで本当にいいのか
この時、カブスのフロントはカイル・ヘンドリックスでいいのか?という疑問がわきました。
なぜならハイエンドのプロスペクトとして持つべきベロシティーもフィジカルの特徴もなかったからです。
しかし、スカウトはヘンドリックスのバックグラウンドを詳細に調査。自らのデータとともに、レンジャーズのコーチ、チームメイトからのヒアリングも行い、彼の練習熱心さや性格を絶賛されていることを突き止めます。
そして、カイル・ヘンドリックスを獲得。
そのスカウトの調査通り、カイル・ヘンドリックスは投手としてまさに有能な成績を残して今日に至っています。
スタッツ
MLB通算5年で、52勝33敗、ERA 3.07。
2016年には16勝8敗、ERA 2.13。この年、サイヤング賞の得票で3位。2018年は2回目の二桁勝利となる14勝11敗を上げ、ERAは3.44。
投手としてのフィールディングパーセンテージは2015年と2016年は1位。守備でもミスが少ないのは練習量が豊富ということですから、こういうところにも性格が現れているのかもしれませんね。
2022年のカブスのFA
カブスは今後、ハビアー・バイエス、クリス・ブライアント、カイル・シュワーバー、アンソニー・リッゾが2021年終了後の2022年FA。
エプスタイン社長はまだまだこれからが囲い込みの本番です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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