スポンサーリンク

【MLB2022FA】ドジャースとサインしたフレディー・フリーマンのディール詳細と現在価値について

フレディー・フリーマンのディールについて

 色々と予定が詰まって書ききれなかったドジャースとフレディー・フリーマンのディールについて書き記しておきます。

 ドジャースとフレディー・フリーマンは、現地2022年3月17日に合意。そして18日に正式にサインしました。

 マット・オルソンのトレードが決まり、詰将棋のように実質的にアトランタから離れることが決まり、どこが競り落とすのかという過程は、ファンとしてはスリリングでしたが、当の本人はかなり複雑だったことが明かされています。それはそうですよね。これまでのアトランタでの貢献が何か、ないがしろにされているような気がしたと思います。

契約:6年/162Mドル

 その契約詳細を見てみます。

  • 6 年/$162M (2022-27)
    • $27M/年均等
    • $162Mのうち、$57Mが繰延払い
      • 2022-24: $27M/年のうち、$7M/年 x 3=$21Mを繰延払いに
        • よって、この3年間にタイムリーに支払われる額は$20M/年x 3= $60M
      • 2025-27: $27M/年のうち、$12M/年 x 3 =$36Mを繰延払いに
        • よって、この3年間にタイムリーに支払われる額は、$15Mx3 =$45M
      • 繰延払い分の$57Mは利率なしの設定になるので、その分を現在価値を換算すると、$162Mが$148,195,494になってしまう。
      • 繰延払$57M分の受け取りスケジュール
        • 2028年-35年の間に、毎年7/1に$4Mドルずつ8回(年)に亘って受け取り
        • 2036年-40年の間に、毎年7/1に$5Mずつ5回(年)に亘って受け取り

現在価値について

 ジャスティン・バーランダーやザック・グレインキ、スティーブン・ストラスバーグのディールの時にも書いた現在価値について少しだけ触れておきたいと思います。

 どうして$162Mが$148,195,494($148.195M)に減額されてしまうのか?の考え方です。

 

 今現在の$4Mとフリーマンが繰延払いとして受け取る6年後から受け取る$4Mの価値は違うからです。

 というのは、お金の価値はインフレ率などが加味された金利がついていますので、年々上がっているのです。よって、フリーマンの場合、6年後から受け取る額が$4Mと決まっていて、しかも利率の設定なしということですから、現時点での価値は、金利分を割り引いて計算しないといけません。

 現在価値の計算式などもあるのですが、要は現在の$4Mは将来受け取る$4Mより価値が低いのです。よって、$162Mのうちの$57Mを現在価値に換算すると、$148.195Mほどになるのです。

 ちなみに、これは選手会も計算の上で、フリーマン側も合意済み。

 繰延払いにすることのメリットは選手は、引退後もかなりの長い期間に亘って、収入が見込めること。フリーマンの場合は、ペンション(年金)もありますから、引退後は相当楽ですね。

 さらに、クラブ側は長期に渡り支払いが発生するものの、直近のキャッシュの支出を和らげることが出来るというのはやはり大きいです。もちろん、繰延払いの選手が増えると、将来に亘って重くのしかかってきますが、それでも今の時点でキャッシュの支出を減らせるのはかなり大きいです。

CAネイティブ

 フレディー・フリーマンはカリフォルニア州、オレンジ郡の出身。アナハイムがあるところが、オレンジ郡ですね。

 今回、マット・オルソンがジョージア州ネイティブで、フリーマンはカリフォルニア州ネイティブですから、両者は地元に帰ったことになりました。

 ただ、上述した通り、フレディー・フリーマンはマット・オルソンのトレードが決まった時、かなり複雑な心境だったようですね。

 これまで大きくブレーブスに貢献してきたフレディー・フリーマンのSTATS、AWARDはこちらです。

フリーマンの実績

 なお、フレディー・フリーマンは、1989年9月12日生まれの32才(現地2022年3月20日時点)。今回の契約は37才までのディールですね。

 ドラフトは、2007年のブレーブスの2巡目指名。高校卒で2巡目はかなりの評価を意味しています。そしてデビューは2010年9月。20才(と354日)という非常に早いデビューでした。

 その後の実績はご覧の通りです。

  • 2011: ROY 2位(1位は、ATLの同僚、クレイグ・キンブレル)
  • オールスター出場:5度 (2013, 2014, 2018, 2019 & 2021)
  • ゴールドグラブ賞受賞:1度 (2018)
  • シルバースラッガー賞受賞:3度 (2019-2021)
  • NL Runs Scored 1位:2度 (2020 & 2021)
  • NL 最多安打:1度 (2018: 191安打)
  • NL 二塁打1位:2度 (2018:44、 2020:23)
  • 20HR以上のシーズン: 8度 (2011-2013, 2016-2019 & 2021)
  • 30HR以上のシーズン: 3度 (2016, 2019 & 2021)
  • 100 RBI 以上のシーズン: 2度 (2013 & 2019)
  • 100 Runs Scored以上のシーズン: 3度 (2016, 2019 & 2021)
  • サイクル安打達成:2度(2016/2021)
  • ワールドシリーズ・タイトル(2021:ATL)
  • MLB 12年/ 通算打率.295、OBP .384、SLG .509、OPS .893/ HR:271/ RBI: 941

 とにかくチャンスに強いですし、劣勢を変えることの出来る選手で、ドジャースはものすごい戦力になったことはご承知の通りです。

 怪我にも強い選手です。契約最終年までしっかりと機能してくれると思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2025】レッドソックス、ギャレット・クロシェと6年の延長契約で合意へ
【MLB2025】開幕3戦で15本塁打! NYYが巻き起こした新バット「トルピード “Torpedo”」の大波紋
【MLB2025】ドジャースがタイガースを力でねじ伏せてスウィープ!佐々木はホーム・デビューで苦戦
【MLB2025開幕Gm2】ナイス・ゲーム!粘るタイガースにトミー・エドマンとムーキー・ベッツが立ちふさがる!
【MLB2025】注目のサイ・ヤング賞マッチアップは死闘へ!最後は大谷が決勝HR
【MLB2025】レッドソックス、開幕戦に勝利!投手戦にけりをつけたのは出遅れていたウィリャー・アブレイユ
【MLB2025】開幕戦の注目のピッチング・マッチアップは?(追記:結果は?)
【MLB2025】Dバックスのジョーダン・モンゴメリーがトミー・ジョン手術へ
【MLB2025トレード】イアン・アンダーソンがエンゼルスへ、ホセ・スアレス(大谷の友達)がブレーブスに移籍
【MLB2025移籍】ガーディアンズはノーラン・ジョーンズ、ロッキーズはタイラー・フリーマンをトレードで獲得
【MLB2025】ナショナル・リーグ西地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】レッドソックス・吉田、開幕はトリプルA!手術後のリハビリでOFを守る準備に専念
【MLBFA2025】ブレーブスがOFを緊急補強!アレックス・ベルドゥーゴを獲得へ
【MLBFA2025】通算セーブ数歴代5位のクレイグ・キンブレルが古巣のブレーブスへ!
【MLB2025】ナショナル・リーグ中地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】佐々木朗希がメジャー・デビュー!大谷は1号HRを記録。カブスは連敗も本土開幕にいい兆候あり!
【MLB2025】東京開幕はドジャースが先勝!大谷、山本が活躍!今永は4回ヒットレス、鈴木はDHで出場!
【MLB2025】投手へ!ホワイトソックスからリリースされたジョーイ・ギャロが投手に転向する意向を表明
【MLB Pre2025】大谷は2試合で4-1、HR 1! ムーキーは開幕に間に合うか?阪神はカブス、ドジャースに連勝!
【MLB2025】ナショナル・リーグ東地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】カージナルス、ここに来て初めてFA選手とメジャー契約!フィル・メイトンとサインへ
【MLB2025】カブスが東京シリーズのロスターを決定!注目のマット・ショーも東京へ
【MLB Pre2025】レッドソックス、ブライアン・ベイヨーが開幕IL、ラファエル・デバースは間に合う見込み
【MLB2025】アメリカン・リーグ西地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】ゲリット・コールはトミー・ジョン手術の可能性も!ST2戦目は1試合2度の登板でも結果が出ず(追記あり)
【MLB2025】タイガース、アストロズからのFAでTJリハビリ中のホセ・ウルキディーとメジャー契約へ
【MLB契約2025】アスレチックスがまたも太っ腹!期待のローレンス・バトラーと7年の延長契約へ
【MLB2025FA】タイラー・ネイキンが投手に転向!ガーディアンズとサインへ!
【MLB2025FA】パドレス、ホセ・イグレシアスとマイナー契約へ! 2024年に”OMG”発売で、メッツの躍進に一役
【MLB2025】ドジャース・佐々木朗希がSTデビュー。99mphを計測し、3回をスコアレス!
タイトルとURLをコピーしました