楽しみなスピードスターがデビューなるか!?
現地2022年1月30日の情報です。パドレスのトップ・プロスペクトSSで、21才のCJ・エイブラムス(CJ Abrams )がベースボール・アクティビティに問題なしとしてスプリングトレーニングでも元気な姿を見せてくれることが明らかになりました。
A small but not insignificant update: #Padres SS prospect CJ Abrams (shoulder) back to full baseball activity this month in AZ and SD. #Padres will look to get him playing in mini camp before minor league spring training starts (or if big league camp ever gets going).
— Jeff Sanders (@sdutSanders) January 28, 2022
左肩はOK!
現在のCJ・エイブラムスを語る上で、2つの大きな怪我が懸念されていました。まず直近の怪我は左肩。
2021年秋にアリゾナ・フォール・リーグに参加することになっていたCJ・エイブラムスでしたが、結局、左肩痛により出場を断念せざるを得ませんでした。
SSで右投げなので、スローイング・アームでないことはよかったのですが、左肩だと守備にも打撃にも影響が大きいので心配されていましたが、もう大丈夫だとのことです。
左足の大怪我はすでにOK
もう一つの怪我が、左足。
2021年、CJ・エイブラムスはダブルAで開幕を迎えました。打撃は好調で打率.296、OBP.363、SLG.420、HR2、14ダブル、RBI 23、盗塁13と素晴らしい活躍を見せていたのですが、現地2021年6月30日のゲームで、2B塁上でコリジョン・プレーが発生。交錯したCJ・エイブラムスは左足の脛骨を骨折。
脛骨とは足のスネの部分の大きな骨です。もろにスネを骨折というところですね。さらに、MCL(medial collateral ligament )と呼ばれる膝の内側側副靭帯を断裂。非常に大きな怪我になりました。よく膝の靭帯の怪我では、ACLというのが出てきますが、ACLは前十字靭帯のことですね。
完治まで3ヶ月と言われていたのですが、回復は早かったです。そこは若さですね。よって、2021年10月に予定されていたAFLに参加することになっていたのですが、左肩に問題が発生したため、AFLを欠場していたというのが彼の状態でした。
左肩も6月末のコリジョンの影響によるものかもしれません。
CJ・エイブラムスとは?
パドレスが誇るトップ・プロスペクトのCJ・エイブラムスは、2019年アマチュア・ドラフトのパドレスの1巡目指名(全体順位6位)の選手。
高校卒でドラフト指名。ドラフト前からトップ10入りの可能性が高いと言われていて、上位指名は当然と言われた選手。
高校3年時にジョージア州のゲータレード・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞。アラバマ大学への進学が決まっていたものの、パドレスからのドラフト指名直後にスピード契約してプロ入り。サイニング・ボーナスは$5.2 M。大学とすれば、苦々しい思いだったかもしれませんね。
野球版、某親子
プロ野球選手になりたかったCJ・エイブラムスの父は息子に夢を託すように、息子を鍛え上げたようです。ヌンチャクのような打撃道具を作成するなど独特な道具も開発し、熱心に指導したようです。
なにか、ボクシングでそんな親子がいたような感じがしますね。
CJ・エイブラムスの脚力は高校時から注目されており、スピードは同年代ではトップクラスで、スカウトからも75点(最高は80点)との高評価を得るほどでした。なお、高校最後のシーズンには33個の盗塁を決め、打率.431、SLG.723をマーク。高校のゲームでの三振はわずか12個だったとの逸話も。打撃もよかったということですね。
アメリカの高校のスポーツ選手は他のスポーツと兼任することが多いですが、CJ・エイブラムスもその一人で、バスケットボールでもいい選手だったようです。ただ、MLBからのドラフトの候補となったことで野球に専念するようになりました。
長身でスマート(188cmで83kg)ゆえに、プレースタイルはいまやMLBの顔にもなりつつある、フェルナンド・タティスJr.と重なるところがあります。なお、右投げ左打ちという点はタティスとは違います。
ルーキーリーグで活躍も2020年がキャンセル
2019年にルーキーリーグであるAZLパドレス1(AZLとはアリゾナ・リーグ)でプロキャリアをスタートさせたCJ・エイブラムスはすぐにクラスAに昇格。2019年は両レベルで、打率.393、OPS.436、SLG.637と評価通りの実力を披露。コーチ陣は打撃技術の高さを再確認したようです。
さあ、キャリアを上げていくぞという2020年シーズン、コロナ・パンデミックでマイナーがキャンセルとなったため、トレーニング・サイトでの1年となりました。
そして再開となった2021年はいい調子だったのですが、上記の通り、ゲーム中に大怪我を負ったというのがここまでのキャリア。
上がれば、2B
2022年のスプリングトレーニングで良い結果を出せば、CJ・エイブラムスのビッグリーグ・デビューはそう遠くないはずです。
ただ、パドレスは内野が決まっています。本職であるSSにはフェルナンド・タティス・Jr.がおりますし、3Bにはマニー・マチャード、さらに2Bにはジェイク・クロネンワースも。1Bにはチャレンジしないでしょうから、この3つのポジションを争うわけですが、こうなるともしチャンスをこじ開けるには2Bしかないという状況。
彼が上がると、盗塁があるのでパドレスの攻撃のオプションが広がりそうです。
トッププロスペクト・ランクでもトップ5に入りそうなCJ・エイブラムスに注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント