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【MLB 2021】クリス・セールが復帰!大声援のファンとチームメイトの後押しで今季初勝利

“Chris Sale was back!”

 現地2021年8月14日、レッドソックスのエース、クリス・セールが戻ってきました!

 ファンは大盛りあがりで、クリス・セールが外野でウォームアップを行っていた段階から大声援。

 さらに、スターティング・ラインナップの発表でもさらに盛り上がり、マウンドに上がる瞬間にも大声援。もはや3段構えでセールに元気を注入したと言っていいほどの盛り上がりでした。

2年ぶりの復帰マウンドは94.2mphのファストボールから

 1回表のマウンドに立ったクリス・セール。メジャー最後の登板が2019年8月13日でしたから、ちょうど2年ぶりとなります。手術は2020年3月20日に行われ、術後1年4ヶ月。

 オリオールズのリードオフ、オースティン・ヘイズに投げたその初球は、94.2mphのファストボールでした。投手の復帰1球目ですから、見逃せばいいのものの、打ちにいきましたね。ファウルでした。

 2球目は78.5mphのスライダー。3球目は86.8mphのチェンジアップ。ヘイズはこれをひっかけ、SSゴロに。まずは先頭を打ち取りました。

 2番のトレイ・マンシーニには、変化球中心。6球目のスライダーで空振り三振。復帰後初奪三振です。

MAXは96mph

 3番のペドロ・セベリーノには、シングルを打たれるも、4番のアンソニー・サンタンダーをファストボールで三振に仕留め、まずは無失点で初回を切り抜けるいい立ち上がり。このアンソニー・サンタンダーを空振り三振に仕留めた96mphのファストボールがこの日の最速に。

ベースを横断するスライダー

 この日、クリス・セールがかなり投げていたのは、この78mph程度の遅く、大きく曲がるスライダー。もはやベースを横断するほどの大きなスライダーでしたが、この遅いボールがファストボールのキレを際立たせる役割を果たし、負担を軽減させていたと思います。もともと、スライダーがとんでもないレベルの投手でしたが、カウントを取るためのこのボールがとてもよかったと思います。

初被弾もあり

 2回表は三者凡退。3回表、2アウト後に2巡目となったオースティン・ヘイズに7球を費やしたクリス・セールは、7球目の87.3mphのチェンジアップをLFスタンドに運ばれ、まずは1失点。つづく、トレイ・マンシーニには、ファストボール中心で攻めに行ったのですが、2球目の4シームをCFに弾き返され、ソロHR。2打席連続、被本塁打で2失点となりました。

4回表と5回表にもそれぞれ安打は許したものの無失点。クリス・セールは5回表でマウンドを降りました。

復帰初マウンドでシーズン初勝利

 5回を投げたクリス・セールの球数は89球。うちストライクは60球。レッドソックスは80球前後で降板と考えていたかと思ったのですが、勝利投手の権利もあったことから、5回まで投げさせたという感じでしょうか。

 内訳はファストボールが46球、チェンジアップが25球、スライダーが18球。この日は勝利よりも内容で考えていたところ、打線の強力な援護もあり、勝利投手にまでなってしまいましたね。

クリス・セール、ファンのエナジーに感謝 

 試合後のインタビューです。

I care a lot, I’m very passionate when I pitch. I put a lot of effort and work into this, and our fans bring the same energy on the flip side. For them to show out tonight and make me feel that way was really special.

 「1球1球、丁寧に全力を注ぎました。ファンも同じくらいのエナジーを注いでくれました。今日の投球を彼らの前で披露できたことはとても特別なことだと思っています。」(筆者意訳)

 この日の勝利で通算110勝目を上げたクリス・セールであっても、さすがに初戦はナーバスになったようです。しかしファンが熱心にサポートしてくれたおかげで、投球への集中につながった、そういうことのようです。

 とにかく、復帰おめでとうございますと祝福の言葉を送りたいです。

レッドソックス打線が大爆発

 クリス・セールをサポートしたのは、ファンだけでなくチームメイトもそうです。レッドソックスは初回、キケ・ヘルナンデスのリードオフシングルを皮切りに、ラファエル・デバースの3ランHRなどで一挙4点を上げ、クリス・セールをサポート。

2回にもアレックス・ベルドゥーゴのタイムリーなどで2点を上げ、6-0。

3回表にクリス・セールが失点しましたが、その後の4回裏に、またしてもラファエル・デバースが打点を上げ、7-2 とリードを広げ、序盤でゲームを決めました。

 5回裏には、ボビー・ダルベック、J.D.マルチネスのHRなどで7得点。結局、16-1のスコアで大勝したのでした。

ダルベック、ようやくHR量産か!

 このゲームは、打線が非常に頑張った訳で、キケ・ヘルナンデスのチャンスメイクは大きかったです。そして中軸のラファエル・デバースがHRを含む3打数2安打、4RBIの活躍。

 アレックス・ベルドゥーゴに至っては、5打数4安打。

 そして、トレードデッドラインでは「レッドソックスは1Bを補強すべき」とまで言われていたボビー・ダルベックが、4打数2安打、2HR、3RBIの活躍。ダルベックのHR数がようやく上がってきました。この2本で今季14本目。

 相手がオリオールズ投手陣だったとは言え、良い傾向です。

オリオールズ、直近7試合のERAは9.17

 今季も投手陣に苦しんでいるオリオールズ。チームERAですが、シーズン開始からここまでは、5.77でMLBワースト。直近7試合に至っては、9.17。なお、直近7試合のワーストはカブスで9.47。さらに、直近15試合では、8.28でこれはダントツのワースト。また、直近30試合でも6.38とワーストです。

レイズ、敗れる

 なお、首位のレイズですが、この日はマイケル・ワカが乱調。ツインズを相手にマックス・ケプラーの先頭打者HRから始まり、初回に4失点。そのほかにも3HRを浴び、ツインズに0-12で敗れました。ツインズの先発、前田健太投手が6勝目を上げています。レッドソックスはゲーム差を少しだけ減らしています。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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