トップ・プロペクトのメジャー初勝利
現地2021年4月12日(月)、ミニッツメイド・パークで行われたタイガース@アストロズ戦で、タイガースのトップ・プロスペクトのケイシー・マイズ(Casey Mize)が今季2度めのマウンドに上がり、アストロズ打線を相手に好投!見事にメジャー初勝利を上げました。
Congratulations!
ファストボールのベロシティーがアップ!
ケイシー・マイズは2018年アマチュアドラフト全体1位。タイガースが誇るトップ・プロスペクトの先陣を走る投手。
デビューは現地2020年8月19日のホワイトソックス戦。なお、今季はまだルーキー・ステータスです。
【ルーキーステータスの要件】
- 打者はat bat(打数)が130以内。※打数ですから打席数ではなく、四球などを除いたものです。
- 投手は、50イニング以内
- 26人ロースター(登録選手枠)在籍期間が累積で45日以内。(試合に出ていなくても、試合に出られるよう登録されている期間が、前年までに45日を越えていないこと。)
- ※25人枠に入っている間にDL(故障者リスト)やミリタリー(軍隊服役)期間が重複していればそれは除く。
2020年は7試合に先発、28.1イニングを投げ、0勝3敗、ERA 6.99。
2020年は評判を下回る
ちょっと失礼な言い回しなのですが、2020年のケイシー・マイズの投球はどこか「あれ?」と首をかしげてしまう内容でした。
K9は8.3とまずまずだったものの、H9の9.2が示すように、簡単にヒットを許す投球が続きました。HR 9は2.2。
何より、ファストボールのベロシティーがmid-90mph以下のだいたい93mphほど。評判のスライダーも今ひとつ威力を感じさせず、デビュー前から期待していたファンの一人としては、やや期待はずれといった投球でした。
4シームは97mphをマーク
しかし、2021年のケイシー・マイズは違います。本来の輝きを取り戻したようにファストボールのベロシティーがアップ。2021年4月12日のアストロズ戦では、4シームは97mphをマーク。まだ2試合のみですが、アベレージで95.5mphをマーク。
もともと、スプリット、シンカー、スライダーが86-88mphの速度レンジで、唯一カーブだけが、81-83mphの速度レンジで、球速差よりもボールの変化量で勝負する投手ですが、ファストボールが走っていることで、他の変化球も活きているという内容です。
器用な投手なので、ぜひともチェンジアップをマスターしてもらいたいところではあります。
中盤以降、調子を上げる
初回は2つの四球を出し、2回にも先頭のグリエルにシングル、カイル・タッカーに死球を与え、ランナーを二人背負うピンチを迎えましたが、得意の変化球を交えてなんとかピンチを脱すると、中盤以降は、4シームもスピードもアップ。乗っていきました。
それにしてもまだ変化球が多いなとは思います。
7回を89球!
この日のケイシー・マイズの素晴らしいところは、7回を投げて球数が89球だったこと。やはりピッチング自体はうまい投手なのだと改めて思いました。成績は被安打が4、無失点、与四球2、与死球1、奪三振が5。
ザックが51mph
この日のアストロズの先発はザック・グレインキ。いろんなことをやってくれるザックですが、この日は、51mphのスローボールを投じました。Kmh換算で82.07kmh。
ここまでとは言いませんが、ケイシー・マイズももっと遅いボールもほしいところですね。
ライバルのブレイディー・シンガーから刺激
今季、ケイシー・マイズがよいスタートを切っているのは、同地区のライバルであり、そして大学時代のライバルでもあるロイヤルズのブレイディー・シンガーの存在も大きいのではないかと思います。ブレイディー・シンガーは今季、ボールの勢いがさらに増しています。ちょっとボールの伸びがあまり見たことがないような伸び。これはすごいです。
彼の活躍がマイズの進化にさらなる刺激を与えてくれればと思います。
DET打線がザックに10安打
この日はタイガース打線もケイシー・マイズの初勝利をアシスト。捕手のグレイソン・グライナーが2回表に先制の2ランHRを放ち、3回にはレナト・ヌニエス、そして売出し中のアキル・バドゥーが2者連続HRで4点をリード。5回途中まで投げたザック・グレインキに対して10安打を浴びせました。
タイガースはリリーフ陣もアストロズ打線を2失点に抑え、この日は6-2のスコアで勝利。
タイガースは勝ったり負けたりですが、この粘りが続いていけば、AL中地区で面白い存在になりそうです。
リリーフがポイントかと思うのですが。
それにしても、ケイシー・マイズの今季の活躍に期待したいと思います。背番号が12というのもかっこいいんですよね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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