最後までロスターの調整は続きそう
ウェーバー公示なしでトレードできるトレードデッドラインは終わったばかりですが、残り1ヶ月を切ってもMLBはまだまだロスターの調整がつづくようです。
現地2020年9月3日、ミルウォーキー・ブルワーズがロスターの調整に着手。当たっていないジャスティン・スモークをDFA(Designated For Assignment)とし、空けたロスターにブルージェイズからDFAとなり、ウェーバー公示となっていたダニエル・ボーゲルバックをクレーム(獲得)しました。
ジャスティン・スモーク、今季不調
2020年のジャスティン・スモークは5HRを放っているものの、126打席で打率.186、OBP .262、SLG .381とかなり厳しい数字。
もともと今季はコストの問題でエリック・テームズとのクラブ・オプションを拒否。1Bを確保するつもりで、2019年にブルージェイズで121試合、打率.208、OBP .342、SLG.406、HR 22、RBI 61、OPS+ 101、WARは0.6と復活の数字を出したジャスティン・スモークと契約。
.5Mの差額で結果、苦しむ
2020年のサラリーは$4.0M、2021年がクラブオプションで$5.5M、1Mバイアウトで$5Mでした。エリック・テームズとのクラブオプションを実行していた場合、$7.5Mでしたから、ブルワーズは$2.5Mの差額で現在、1Bに苦しんでいる状況です。
ダニエル・ボーゲルバックをウェーバーでクレーム
ブルワーズはジャスティン・スモークをDFAにし、ロスターを空けたことで1Bの補強に、ブルージェイズからDFAとなったダニエル・ボーゲルバックを獲得しました。
ボーゲルバック、TORでは4打席
ダニエル・ボーゲルバックは、現地2020年8月23日にマリナーズからブルージェイズへトレードされたばかり。
結局、ブルージェイズでは2試合、5打席で、4打数0安打、1BB、2SOとヒットレス。打率.000、OBP .200で去ることに。
さらに当たっていない選手を獲得
現地2020年9月4日時点のダニエル・ボーゲルバックのシーズントータルは、20試合、57打数5安打、HR 2、RBI 4、BB 12、SO 15。打率.088、OBP .246、SLG .211。
確かに度肝を抜く長打力はあるものの、今季はちょっとゲームに出られないレベル。ジャスティン・スモークに輪をかけて打率の悪いダニエル・ボーゲルバックの補強はどう出るか。
クラブ側としてはサラリーがジャスティン・スモークより安い点、そして若さもあること、さらには計り知れない長打力というポテンシャルで獲得したというところでしょうか。
成績にシビアなブルワーズがどこまで我慢できるか、見ものではあります。
ジェド・ジョーコが健闘
ただ、ブルワーズは仮にダニエル・ボーゲルバックが機能しなくても、1Bはなんとかカバーできます。
元カージナルスのSSで、今季は3Bを含め内野をカバーするジェド・ジョーコが頑張っているからです。
ジェド・ジョーコの2020シーズンは打席数は46と少ないものの、打率.261、OBP .346、SLG .609、HR 5、RBI 9でクラブ内での打率は2位。スモークの不調の折り、1Bとして9試合に出場しています。
内野は様々に変容化
ブルワーズの今季の内野はSSがオーランド・アルシア、2Bがケストン・ヒウラ、3Bがエリック・ソガードという布陣が多く、ゲーム展開や相手投手により、ルイス・ウリアスがSSか2Bに、エリック・ソガードも3B以外を守っています。
ブロック・ホルトはナショナルズに移籍しました。
あまりゲームに出られていませんが、元マリナーズのリオン・ヒーリーもおりますので、内野はいろいろなプランが組めます。
DHは日替わり
ブルワーズがいろんなパターンの内野の布陣を組めているのは今季限定で導入されているDHのおかげでもあります。
今のところ、もっとも起用されているのはヒウラで10試合。ほかにライアン・ブラウンが9試合、ローガン・モリソンとクリスチャン・イェリッチが6試合ずつ入っています。なお、ローガン・モリソンは8月半ばにDFA、そしてFAとなっていて離脱しています。
ボーゲルバックは最初、ここで試されると思います。もしくは代打。そこで結果を出さないとまた厳しい運命が待っているかもしれません。
ただ、あの長打力を開花させるのがブルワーズであってほしいと願うばかりです。
追記:ジャイアンツへ
現地2020年9月10日、ジャスティン・スモークはジャイアンツとマイナーディールでサインしました。残りシーズンわずかですが、60man ロスター・プールに入っており、ゲームに出る可能性もあります。
追記その2:SFGをDFA
ジャスティン・スモークは現地2020年9月21日、ジャイアンツからDFAとされました。ポストシーズンの見込みがなくなったジャイアンツですから、ここはもう若手用にロスターのスペースを空けるということでしょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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