Congratulations!
現地2021年4月11日、待ちに待った日が来ました!数日前からアナウンスがありましたが、タンパベイ・レイズの右腕、ブレント・ハニーウェル・Jr(Brent Honeywell Jr.)がついにメジャー・デビューを果たしました!
下記に詳細を記載していますが、右肘に4度もメスを入れてのメジャー・デビュー。
気の遠くなる苦労を乗り越えてついにメジャーの公式戦のマウンドに立ったのでした。おめでとうございます!
4度のメスを乗り越えデビュー
そもそもブレント・ハニーウェル・Jrとは?というところですが、過去に4度ほど彼についての記事を記載しています。
そもそもは2014年アマチュア・ドラフトのレイズの2巡目指名でプロ入りした右腕です。ジュニア・カレッジ出身で在籍1年で指名されたので、ドラフトイヤーでの年齢は19才。
2016年にはダブルAに到達、2017年にはトリプルAにまで昇格。そして2017年7月に行われたフューチャー・ゲームでは2イニングで4三振を奪い、見事MVPを獲得。このMVPが非常に強烈な印象を残したので、どうしても気になる選手になっていました。
ファストボールはMid-90mphというところですが、とにかく変化球がよく、代名詞はスクリューという非常に興味深い投手でした。
4度のメスの経緯
その将来性豊かなプロスペクトが悲劇に見舞われるのが、これからデビューというときの2018年2月のことです。
タイムライン
ブレント・ハニーウェル・Jr.が行った肘のケアについて簡単に時系列にまとめてみました。いかに長い期間を耐え抜いたかがわかるように記載させていただきました。
トミージョン手術だけでも相当な負担になるのに、そのトミージョン手術のジョイント箇所を骨折したというニュースはショッキング以外のなにものでもありませんでした。これでもう投手生命が終わるのではないかと心配するほど。しかも、このときは、リハビリも終盤、ブルペンセッションまで行っていたのです。本人は相当なショックだったことでしょう。
- 2018年2月【1】UCL(内側側副靭帯)を断裂にトミージョン手術へ
スプリングトレーニング中にUCL断裂が発覚。2月下旬にTJへ
- 2019年6月【2】トミージョン手術のジョイント箇所を骨折!
TJ手術から約1年3ヶ月が経過。復帰まであと数ヶ月というところで、ブルペンセッションまで回復。ところが、そのブルペン・セッションで手術した右肘の骨を骨折するという非常に痛ましいトラブルが発生。
- 2020年5月【3】UCLの減圧手術
TJ手術後の瘢痕組織が炎症を起こし、痛みを発することがあるので、痛みが発症しない場所に神経を移動させる手術を行う(記事)
- 2020年12月【4】関節鏡検査
ひじの違和感をケアすることを目的にした処置(記事)
- 2021年4月ETA!
2021年4月11日、ついにメジャーデビュー
そしてトミージョン手術から3年と2ヶ月、ついにメジャー・デビューを果たしました。
デビューはNYY戦!
その待ちに待ったデビュー戦ですが、対戦相手はなんとヤンキース。今季は今ひとつ乗り切れていない相手ですが、ボンバーズの異名の通り、一発が怖いのは変わりありません。
そのヤンキース相手にブレント・ハニーウェル・Jrは先発のマウンドに。
2イニングでパーフェクト
ケビン・キャッシュ監督は初戦は無理をさせないと思っていたので、一回りくらいを経験させるのかと予想していましたが、まかせたのは2イニングでした。公式戦は無意識のうちに力を入れてしまうものですから、今後のことを考えると賢明な判断だったと思います。
対戦ログ
ブレント・ハニーウェル・Jrのこの日の成績です。
- D.J.ルメイヒュー:RFフライ
- アーロン・ジャッジ:2Bゴロ
- アーロン・ヒックス:1Bゴロ
- ジャンカルロ・スタントン: 見逃し三振
- グレイバー・トーレス:空振り三振
- ルーグネット・オドア:2Bポップフライ
2イニング、21球を投げ、パーフェクト、2奪三振という内容。
スクリューは1球だけ
この日のファストボールのMAXは95.4mph。トミージョン手術前よりむしろ少し速くなったようです
多かった変化球はチェンジアップ。これは肘への負担もないですから、良い選択だったと思います。そのほかにはカットボールも。
肝心のスクリューですが、1回表、アーロン・ヒックスを1Bゴロに打ち取ったボールがそれだったようです。この日はこの1球のみ。
次回以降、どのような配球になるのかも見ものです。
レイズ、タイブレークでやられる
ゲームの方ですが、2回裏にレイズのマイク・ズニーノに2ランHRが飛び出し、幸先のよかったレイズですが、ハニーウェルのあとを継いだマイケル・ワカが3回表につかまり、2-3と逆転を許す展開に。
レイズは3回裏にランディー・アロウザリナの2ランHRで再び4−3と勝ち越すに成功。その後は、リリーバー陣もよく踏ん張っていたのですが、8回表にグレイバー・トーレスに同点シングルを打たれ、ゲームはタイブレークに。
レイズはここで力尽きました。コリン・マクヒューが捕まり、10回表に4点を奪われ、ジ・エンド。最後はやはり層の違いが出たような結末に。
特筆としてはレイズのオースティン・メドウズが顔付近に2度も死球を受け、よく乱闘にならなかったなとメドウズの紳士ぶりに拍手を送りたい場面もありました。これが遺恨になるかもしれません。伏線として注意しておきたいですね。
以上です。
とにかく、良い投手が苦労のすえ、メジャーのマウンドに上がれたのはよいお話だと思いました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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