FA捕手2人目のディール成立!
ウインターミーティング前に良い動き!2020シーズンに向けたFA市場が前年と比較してまあまあの動きを見せています。特に今年は捕手市場がなかなかよいペースの動きを見せています。
現地2019年11月24日、レイズからFAとなっていた捕手のトラビス・ダーノー( Travis d’Arnaud )とアトランタ・ブレーブスとのディールが成立しました!
これでFAの捕手はホワイトソックスとの4年$73Mのディールを決めたヤズマニ・グランダールに続き2人めです。
契約内容
契約内容は2年/$16M(2020-2021)。支払いは$8Mずつ。オプションは複数のソースを見ても確認できませんでした。もし発生していましたら追記致します。
トラビス・ダーノーの2019
10月のポストシーズンではレイズの正捕手としてマイク・ズニーノを押しのけてマスクをかぶっていて、レイズにとってかけがえのない存在になっていたトラビス・ダーノーですが、2019年前半は翻弄されたシーズンでした。
危うくノンテンダー
2018年オフ、トラビス・ダーノーは危うくノンテンダーに名を連ねるところでした。ナショナルズがインディアンスのヤン・ゴームズを獲得したことが影響したことでなんとかノンテンダーにならずに済んだような状況。
そもそものキャリア
トラビス・ダーノーはもともとはアマチュア時代は名の通っていた捕手でした。2007年ドラフトではフィリーズから1巡目(全体37位)指名を受けプロ入り。
しかし、2009年12月にフィリーズがロイ・ハラデーを獲得したことでトレードでプロスペクトとしてブルージェイズへ移籍。
さらに2012年12月、ブルージェイズがその年サイヤング賞に輝いたナックルボーラー、R.A.ディッキーを獲得したトレードでノア・シンダーガードとともに、メッツへ移籍しました。このトレードは当時話題に上りましたね。
メッツへ移籍した1年目、2013シーズン8月にメジャー・デビュー。2014年は108試合に出場し、ROYの投票で7位にランクされるなど活躍を見せましたが、2015年は右肘を、2016年は右肩を傷めてそれぞれ100試合出場を超えることはありあませんでした。そして2017年になんとか112試合に出場。ただ、ポジションは捕手だけでなく3B、2Bも守る状況に。
2018年開幕直後にトミー・ジョン
2018シーズン、開幕直後はスターターとしてマスクをかぶったものの、ついに右肘が悲鳴を上げ、トミージョン手術へ。この年は結局4試合のみの出場でシーズンエンドとなっていたのでした。
よって、2018年オフはノンテンダーにリストされる可能性があったわけです。
メッツ、W・ラモスを獲得
2018年12月、ノンテンダーの期限が終わってからメッツはウィルソン・ラモスを獲得。この段階ではダーノーを正捕手に、ラモスをバックアップとして起用するプランでした。よって調停イヤーだったダーノーはラモス獲得後にメッツと調停を避けて1年$3.515Mでサイン。
しかし、メッツは開幕時点でトミージョン手術後の経過が1年未満であったダーノーよりもラモスを正捕手として起用。
2019年5月にメッツをリリース
結局、トラビス・ダーノーは開幕して1ヶ月で10試合のみの出場でメッツからリリースされたのでした。頑張ってはいたのですが、状況がよくなったです。
トラビス・ダーノーのメッツでの成績は、7シーズン、407試合に出場。打率 .242、OBP .303、SLG .401、47 HR、164 RBIに終わりました。
ドジャースとサインするも・・・
メッツを5月3日にリリースされたダーノーは直後の5月5日にFAとしてドジャースとサイン。メッツと1年$3.515Mで契約していたサラリーは、メッツが5月3日までの日割り分を支払い。ドジャースとはリーグミニマムの$0.55Mの契約でしたが、それはメッツが肩代わりしました。
すぐにレイズへトレード
5月5日にドジャースとサインし、ダーノーは1試合だけ出場。ところが今度はサインから5日後の5月10日、レイズが金銭トレードをオファー。トレードが成立し、レイズに移籍したのでした。なお、この金銭はメッツがドジャースの肩代わりをしていた0.55Mの日割り分をレイズが支払うという意味で間違いないかと思います。
【ダーノーの2019サラリー】 約$1.3M
- メッツ: 5/3までの日割り$0.85M(推測)
- ドジャース: 0
- レイズ:$0.44M ( $0.55Mの残りの日割り分)
なお、レイズがダーノーを獲得した背景には正捕手のマイク・ズニーノがILに入ったという事情がありました。
トミージョン手術の要素もありかなり翻弄された感のあるダーノーでしたが、ようやくここで力を試す機会を得たのでした。
レイズでは大活躍
レイズ移籍後のトラビス・ダーノーは捕手、DH、1Bを守り、92試合に出場。打率.263、OBP .323、SLG .459、HR 16、RBI 67の成績を残しました。
前半戦は翻弄されましたが、ここが正念場という覚悟があったのでしょう。見事にチャンスを活かして、今回の2年$16Mの良い条件での契約にサインをもぎ取ったのはサクセス・ストーリーのようでもあります。
ブレーブスでの活躍に期待
ブレーブスですが、2019年正捕手を務めたブライアン・マッキャンがリタイア。正捕手候補を探していたところでした。
ブレーブスは2019年に83試合出場、73試合スターターマスクのタイラー・フラワーズと再契約済み。
34才のシーズンを迎えるタイラー・フラワーズと31才のシーズンを迎えるトラビス・ダーノーとの併用になりそうです。どちらかと言えば、フラワーズをバックアップとしてとらえているのではないかと思います。
それにしてもブレーブスはいいペースでチーム構成が進んでいますね。あとはジョシュ・ドナルドソンと先発の補強ということになりそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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