ボブ・メルビンのパドレス監督就任で生じた空席に
現地2021年12月21日、MLBは本日もロックアウト中ではありますが、大きな動きとして、監督探しを行っていたアスレチックスが新監督を決定しました。
OBで2021年に3Bコーチを務めていたマーク・カートセイ(Mark Kotsay)に決定です。これにより唯一の空席も埋まり、2022年のフィールド・マネージャーが全て出揃うことになりました。
Introducing the 19th manager in Oakland Athletics history, Mark Kotsay. pic.twitter.com/dY5qgsX7ky
— Oakland A's (@Athletics) December 21, 2021
アスレチックスの監督の空席は、現地2021年10月29日に名将ボブ・メルビンをパドレスに引き抜かれたことで生じていました。その経緯は下記のリンクをご参照ください。メルビンは2022年もアスレチックスで指揮を執ることが決まっていたのに、引き抜かれた訳です。
条件面でモヤモヤするものがあったなら、そのような選択肢もありかもしれませんね。
よって、アスレチックスは急遽、監督探しを行わなければならない事態に陥っていました。
表記
なお、Mark Kotsayの日本語表記は、発音重視で「カートセイ」と記載させていただきました。ほんとうは「ト」は小さめに発音して!と言いたいところですが、カタカナ表記をするなら、カートセイがべストではないけれどもベターかと思い、そのように記載しております。ご了承ください。
内部昇格
アスレチックスの監督探しは、急遽割り込んできた案件であったこととクラブの財務事情を考えた時に大枚を叩けないというのがありましたから、内部昇格になることは予想されていました。
内部昇格の候補としてブルペン・コーチのマーカス・ジェンセン、ヒッティング・コーチのダレン・ブッシュもその候補に挙がっていました。
外部候補として、メッツの監督候補にもなったアストロズ・ベンチ・コーチのジョー・エスパーダ、レイズ・ベンチ・コーチのマット・クアトラーロ、そしてレッドソックスのベンチ・コーチのウィル・ベナブルも候補として名前が挙がってはいました。
カートセイは初采配
今回、監督に就任したマーク・カートセイは1975年12月2日生まれで46歳になったばかり。
監督は初めての経験です。2013シーズンを最後に現役を引退したカートセイは、2014年にスペシャル・アシスタントとして現役最後のクラブとなったパドレスのフロント・オフィス入り。
2015年にはパドレスのヒッティング・コーチに就任。
2016年にはアスレチックスのベンチ・コーチに。2017年にはアスレチックスのクオリティー・コントロール・コーチに、2021年には3Bベース・コーチを任されていました。
現役時代
マーク・カートセイは現役時代、左投げ左打ちの外野手兼1Bとして活躍。1996年にフロリダ・マーリンズから1巡目指名(全体9位)されて、プロ入りしました。野球エリートなのです。
フロリダ・マーリンズでは2年目の1998年からエブリデーOFとして主にRFで出場。ルーキー・ステータス・イヤーに161安打を放ち、打率は.279。マーリンズでは2000年までの4シーズンを過ごし、2001年の開幕直前にパドレスにトレード。
2001年から2003年までの3シーズンをパドレスで過ごし、2003年のシーズンオフにアスレチックスへトレードとなりました。
アスレチックスでは2004年から2007年までの4シーズン在籍。移籍1年目の2004年がキャリアのピーク・シーズンとなり、190安打を放ち、打率.314、OBP .370、SLG .459、OPS .829をマーク。HR 15、二塁打 37、RBI 63,RUN は78をマーク。MVP投票で14位にランクインしたほど。
その後はブレーブス(2008年8月後半まで)、レッドソックス(2008年9月から2009年のTDLまで)、ホワイトソックス(2009年8月)、ブルワーズ、パドレスに移籍。2013シーズンで現役を引退しました。
現役17シーズンでHRは175本。年間11本ほどのペース。
現役時代は安打を多く放つ選手で、HRは少ないものの二塁打を多く放つ選手。また守備では非常に光るものを見せてくれた選手でした。
ブレーブス時代の2008年8月14日にはサイクル安打を達成しています。
予想される厳しさを乗り越えてくれ!
アスレチックスの監督を引き受けたマーク・カートセイ。実はかなり苦難の道が予想されています。
2021年はシーズン途中まで首位、シーズン後半にクリス・バシットがカムバッカーが頭に直撃し、大怪我をするなどのトラブルもあり最終的には86勝76敗で3位となりましたが、それは戦力が整っているからこそ出来たこと。
すでにマーク・カナ、スターリン・マルテはメッツに。
リビルドの進行は、ロックアウト明けにはマット・オルソン、マット・チャップマン、クリス・バシット、ショーン・マナエア、フランキー・モンタスらのキープレーヤーらがトレードされる可能性も示唆されており、2022年はどこまで戦力を整えられるかというところです。
厳しい船出が予想される中、なんとか頑張ってもらいたいと思っています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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