2021年4月に引退宣言をするも、復帰へ!
本日は良いニュースから。
2021年4月に突如引退宣言をし、関係者やファンを驚かせたエンゼルスのリリーバー右腕のタイ・バトリー(Ty Buttrey)が、現役復帰することが明らかとなりました。
Ty Buttrey took on adversity, and won. 💪💪💪 pic.twitter.com/4WXAQIHYef
— Los Angeles Angels (@Angels) September 1, 2018
引退宣言時は情熱を失ってしまった
タイ・バトリーは2021年のスプリング・トレーニングに参加。3月の1ヶ月の間、7試合で7.0イニングを投げて、被安打9、失点5、自責点3、与四球4、奪三振7を記録。ボールは90mph後半の勢いがあったものの、リリーバーとしてのコントロールの精度に不安を残しました。
特に開幕直前の2021年3月21日のパドレス戦では、1イニングで被安打4、失点3、自責点1、与四球1と炎上。3月の1ヶ月の間でリューンナップが間に合っていませんでした。
マイナー降格前に引退
この成績ゆえに、マイナー降格となり、5月開始のトリプルAに備え、トレーニング・サイトへ行くことを言い渡されたのですが、その直前に引退を宣言。
話によると、タイ・バトリーは、以下のように述べていました。
I completely lost the drive to continue doing something that I didn’t love because in my mind, I already accomplished it. It was never my dream to make it to the Hall of Fame, win a World Series, or become an All-Star. In my head, I accomplished what I wanted, to prove people wrong and accomplish something extremely hard.
2021年4月の心境
「完全に情熱を失ってしまった。もう達成してしまったのです。自分の中では今後、HOFに入ることや、ワールドシリーズに勝つこと、あるいはオールスターに選ばれることに何の関心も湧かなくなったのです。自分が望んでいたことを成し遂げ、人々が間違っていることを証明し、とても難しいことを成し遂げました。」
とまあ、メジャーに上がったことでもうやり遂げてしまった、そんなバーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)のようなコメントを発しておりました。
LAAはリストリクティッド・リストに
この自主的な引退宣言を聞いたエンゼルスは、当然遺留を試み、実際のところ、タイ・バトリーをリストリクティッド・リスト(Restricted List)に入れました。
リストリクティッド・リストに入れることで、エンゼルスはまだタイ・バトリーを支配下に置くことが出来たのです。
【リストリクティッド・リストのクラブ側の権利】
- ロスターから外すことが可能。
- サラリーは払わなくてよい(支払い義務は消滅)。
- 元いたクラブ側が選手を有している権利を保持したまま。
エンゼルスとしては一時的なメンタルなものという認識があったのでしょう。
なぜ、そこまでしたかというと2019年の活躍が素晴らしかったからです。
2019年、エンゼルスのブルペンを安定化!
2019年、当時のエンゼルスのクローザーはハンセル・ロブレスだったのですが、タイ・バトリーはセットアップ・ロールとして大活躍。
Ty Buttrey making batters look foolish on April 1st. pic.twitter.com/4O6cwt19TA
— Los Angeles Angels (@Angels) April 2, 2019
72試合、72.1イニングに登板し、ERAは3.98、ERA+は116、SO9は10.5、BB9は2.9。
この年、エンゼルスはタイラー・スキャッグスの死などがあり、シーズンは72勝90敗と負け越したのですが、後ろはまあまあ良かったのです。特に、タイ・バトリーとハンセル・ロブレスのリレーがきれいに決まっていました。
この活躍があったからこそ、ファンとしても彼に期待するところが大でした。
Ty Buttrey was just trying to make it challenging for @Andrelton, that’s all. pic.twitter.com/LveZUeRJ8a
— Los Angeles Angels (@Angels) July 14, 2019
元々はBOS
タイ・バトリーは1993年3月31日生まれで、2022年開幕時は29才。
2012年のアマチュア・ドラフトでレッドソックスから4巡目指名を受けてプロ入り。2018年のトレードデッドラインでレッドソックスがイアン・キンスラーを獲得したトレードでエンゼルスへ移籍。
デビューはエンゼルスへ移籍後の2018年8月16日。2018年は残り1ヶ月半の間で16試合に登板し、ERAは3.31。
90mph後半の強いボールとスライダーに光るものがありました。
そして、2019年に上記のような活躍を見せました。
2020年ですが、変則シーズンになったことで調子を崩し、27試合でERAが5.81に落下。これは他の選手もそうですが、調整が本当に難しかったシーズンでしたね。
タイ・バトリーはこれを引きずった形で調子を落としていたのも、引退宣言の背景にあったと思います。
復帰すれば、LAAのブルペンに明るい兆し
もし、タイ・バトリーが2019年のような活躍を見せれば、エンゼルスは8回、9回とかなり安定して戦うことができます。
大谷選手の勝ち星も増えるかもしれませんね。
いずれにせよ、多少復帰が遅れたとしてもしっかりと作り込んできてもらいたいですね。きっといい力になるでしょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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