衝撃的な決断
現地2021年9月3日、エンゼルスがかなり衝撃的なロスター・ムーブを発表。エブリデーSSのホセ・イグレシアス(José Iglesias)をリリースしました。
ホセ・イグレシアスは8月27日のパドレスとのダブルヘッダーとのGame1を最後にゲームには出ていませんでした。
MLBでは9月になると、若手を試すためのセプテンバー・コールアップが行われますが、今回の決断もその一貫の中で考慮されたと思います。それにしてもこういう選手までも、しっかりと数字を見て手を入れてくるのがMLB。厳しい世界です。
打撃で頼りにされた面も
マイク・トラウトとアンソニー・レンドンが離脱し、時期によってはジャスティン・アップトンまでもいなかったエンゼルスにおいて、ホセ・イグレシアスは打撃で頼りにされた面もありました。今季は現地2021年9月3日時点で、114試合で打率.259、OBP .295、SLG .375、OPS .670。HR 8、RBI 41。OPS+は82。レッズ時代の2019シーズンの146試合で、打率.288には及びませんが、大谷選手とのコミュニケーションといい、エンゼルスを支えたシーズンでもありました。
あと4週間でFA
2020年12月にオリオールズからトレードで移籍してきたホセ・イグレシアス。元の契約は1年/$3M (2020)で、2021年は$3.5Mのクラブオプションで、$0.5Mのバイアウト付きでした。エンゼルスへの移籍が決まる前に、オリオールズが2021年のクラブ・オプションを行使。
今季はあと4週間を過ぎれば、FAとなるステータスでした。
エンゼルスはホセ・イグレシアスはベンチに置いては勿体ないプレーヤーゆえの決断としていますが、できれば8月中にディールを決めれば、ポストシーズンに出場のチャンスもあったのにとは思います。
ホセ・イグレシアスはこれからウェーバーにかけられる予定。もしどこかがクレームオフしたなら、エンゼルスが$3.5Mの残りの$0.6Mをそのまま支払うことに。また、クレームオフされなくとも、エンゼルスが残りを支払います。クレームオフされず、FAとなりどこかとサインすれば、獲得したクラブはリーグミニマムの日割りで契約することになる模様。
確かに守備ではキレが影を潜めた
2021シーズンのホセ・イグレシアスですが、打撃面では上記の通り、数字以上の貢献を果たしたと言えるでしょう。しかし、守備面では「あれ?」というシーンもかなりあったことは事実。
今季のホセ・イグレシアスはキャリア・ワーストの16個のエラーを記録。SSはかなり難しい打球が飛んでくるので、Fielding %が100というのはそもそも無理な話。もし、そんなSSがいたら、打球に対してチャレンジしていないとみなされても仕方ありません。しかし、それにしてもホセ・イグレシアスの16エラーはやはり多い数字と言わざるを得ません。
動きに全盛期のようなキレとスピードが無くなったのは、打たなければ契約が難しい野手ゆえに、パワーを手に入れたトレードオフかもしれません。たしかに打撃はよくなりましたから。これはレッズ時代のジョーイ・ボット師匠のおかげでもあります。
右腕をセレクト
ホセ・イグレシアスのリリースにより空いた40manのスペースには、右腕のジャンソン・ジャンク( Janson Junk)をマイナーからセレクト。ジャンクは早々に登板の機会を得ることになりそうです。
ジャンソン・ジャンクはトレードデッドラインでアンドリュー・ヒーニーをヤンキースに出した交換で移籍してきた選手です。
SSにはジャック・メイフィールド
そしてSSのポジションにはアンソニー・レンドンの怪我でチャンスを掴んだユーティリティー・マンのジャック・メイフィールドがつくことに。3Bにはフィル・ゴセリンが入る予定。また、エンゼルスは9月1日、トリプルAに落ちていたルイス・レンヒーフォをコールアップしていますから、内野のバックアップもおります。
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