2022コーチングの体制を変更
現地2022年1月7日の情報としてジョン・ヘイマンさんが、エンゼルスの新ベンチコーチに、フロント・オフィスからレイ・モンゴメリー氏を起用することを報じました。
Angels are hiring Ray Montgomery out of their front office to be their new bench coach. Very well respected longtime exec is an interesting choice. Montgomery was an MLB outfielder who previously worked in D-Backs and Brewers front offices.
— Jon Heyman (@JonHeyman) January 6, 2022
MLBはロックアウト中ですが、マイナー選手やコーチングスタッフの契約は可能な状態。とは言え、やはり動きは活発ではありません。よって、少し様子していましたが、クラブ側はアナウンスはしていませんが、どうやらコンファームは出た模様です。
主要なベンチコーチを交代
ベンチコーチと言えば、NPBで言うところのヘッドコーチに当たる要職。そこをフロント・オフィスから起用するのはちょっと異例の人事かもしれません。
大谷選手の起用方法は変わることはありませんが、マイク・トラウト、アンソニー・レンドンが復帰し、攻撃力が格段に増すシーズンで、問題であったブルペンもまずはクローザーとしてライセル・イグレシアスと再契約。ロックアウト後の先発、ブルペン補強にも目が離せません。
強くなったライバル達
そして同地区ライバルが、生まれ変わりつつあります。相変わらず強いアストロズ、大補強のレンジャーズ、そしてロビー・レイを獲得し、プロスペクト達もいい具合に仕上がってきたマリナーズ、リビルドが報じられ、メルビンが去ったとは言え油断できないアスレチックスと前年より周囲もザワザワとしております。
そのような状況の中での主要ポストの交代でした。
レイ・モンゴメリーとは?
新ベンチコーチのレイ・モンゴメリー(Ray Montgomery)は、1969年8月8日生まれの52才。アスレチックスの新ベンチコーチに就任予定のブラッド・オースマスや、ケン・グリフィー・Jr.らと同い年。
選手時代は右投げ右打ちのOFで、1996-1998までの3シーズン、アストロズに所属しました。選手としては大成しなかったタイプのコーチですね。
引退後はブルワーズのスカウトとしてリッキー・ウィークスを見つけたりしています。ブルワーズの国内スカウトの要職に就いた後、2009年にパドレスのスカウティング・ダイレクターに。
その翌年には、Dバックスからスカウティング・ダイレクターとして引き抜かれました。さらに2014年にスカウティング・ダイレクターとしてブルワーズに復帰。
2020シーズン終了後、エンゼルスがフロント・オフィスのdirector for player personnel のポジションに起用。今回はフロントオフィスからの転進になります。
2021年のコーチ布陣
ちなみに、2021年の布陣はご覧の通り。Coaching Assistant/Replay Coordinatorと、ブルペン捕手、打撃投手は除いています。ピッチング・コーチのマット・ワイズはインテリム(臨時)でした。理由はミッキー・キャラウェイのセクハラによりポジションが空いたため。
Position | 2021 コーチ陣 |
監督 | ジョー・マッドン |
ベンチコーチ | マイク・ガエーゴ(Mike Gallego) |
ヒッティング・コーチ | ジェレミー・リード(Jeremy Reed) |
ピッチング・コーチ | マット・ワイズ(Matt Wise ) |
アシスタント・ヒッティング・コーチ | ジョン・マリー(John Mallee) |
ヒッティング・インストラクター | ポール・ソレント(Paul Sorrento) |
INF/3Bコーチ | ブライアン・バターフィールド (Brian Butterfield) |
OF/1Bコーチ | ブルース・ハインズ(Bruce Hines) |
キャッチング・コーチ | ホセ・モリーナ(Jose Molina) |
ブルペン・コーチ | ドム・チティ−(Dom Chiti ) |
クオリティー・アシュアランス・コーチ | ティム・バス(Tim Buss ) |
2022年コーチングはシャッフル予定
現地2022年1月8日時点で判明しているのはご覧の通り。元のベンチコーチのマイク・ガエーゴは、ジョー・マッドンの片腕のような人なので、残ることは決定していますが、ポジションは不明。
Position | 2022コーチ陣 |
監督 | ジョー・マッドン |
ベンチコーチ | レイ・モンゴメリー(Ray Montgomery) ※マイク・ガエーゴ(Mike Gallego) のポジションは未定 |
ヒッティング・コーチ | ジェレミー・リード(Jeremy Reed) |
ピッチング・コーチ | マット・ワイズ(Matt Wise ) |
アシスタント・ヒッティング・コーチ | ジョン・マリー(John Mallee) |
ヒッティング・インストラクター | ポール・ソレント(Paul Sorrento) |
INF/3Bコーチ | – |
OF/1Bコーチ | – |
キャッチング・コーチ | – |
ブルペン・コーチ | ドム・チティ−(Dom Chiti ) |
クオリティー・アシュアランス・コーチ | ティム・バス(Tim Buss ) |
2022コーチにアダム・イートンの名も
そして、ポジションは不明ながら、フィル・ネヴィン(Phil Nevin:選手時代はINF)とベンジー・ギル(Benji Gil: 2002 WS戦士のINF)、ビル・ヘイスルマン(Bill Haselman:選手時代はC)の加入は決定。
おそらくはネヴィンとギルが1Bか3Bコーチに、捕手出身のヘイスルマンがキャッチング・コーチでしょう。ただ、ベンチコーチの次に重宝されるのは3Bコーチ。要職ゆえに、マイク・ガエーゴが就き、ネヴィンかギルのどちらかが2人目のヒッティング・コーチということもあり得ます。
ただし、実はもうひとり噂されているのがアダム・イートン。2019年のナショナルズのワールドシリーズ制覇に大きく貢献したOFですね。2020年から打撃不振となり、2021年はFAとして加入したホワイトソックスをDFAに。その後、エンゼルスに加入するも、すぐにDFAに。
そのアダム・イートンにエンゼルスはコーチのオファーをしているのです。アダム・イートンはまだ引退のアナウンスはしておりません。
よって、アダム・イートンが加入となると、おそらくOFの守備を担うでしょうから、1Bか3Bのコーチに就くかもしれず(どちらかと言うと1Bコーチかもしれません)、ますます人事がわからない状況になりそうです。
フロントからの起用の狙い
2021年、パドレスのジェイス・ティングラー監督が苦戦し解雇されることになりましたが、監督してやりにくかったというのも要因の一つと言われています。A.J.プレラーGMの現場への介入もあったでしょう。
要は監督には気心の知れた相棒がいるということですね。ティングラーに相棒を選ぶ機会はありませんでした。
ジョー・マッドンにはマイク・ガエーゴが必要です。
これは筆者の推察であることをご容赦願いたいのですが、この二人を分断する意味があるのかな?と思っております。おそらく新任のレイ・モンゴメリーはコーチ経験はないものの、かなり優秀な人です。
ということは、選手開発もしくは人材起用を現場で実現してくれというフロントからの要請があるのかもしれませんね。マッドン監督は持論をお持ちの人ですから、おそらく頑固。別にフロントと現場に軋轢があるとは思いませんが、この新たな布陣には現場とフロントの風通しをよくする意味があるのかな?などとも考えております。
とにかく、ALウェストが激しくなりますから、良い結果を出してもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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