エンゼルス、首位
大谷選手がガーディアンズを相手に好投し、2勝目をマークしたのは現地2022年4月27日のこと。
その翌日の現地2022年4月28日、エンゼルスはガーディアンズとの4ゲームシリーズの最終戦に臨むに当たり、大谷選手に今季初のオフを与えました。DHにはマイク・トラウトが入り、CFにはブランドン・マーシュ、LFにはジョー・アデル、そしてRFには大活躍のテイラー・ウォードという布陣です。
そのエンゼルスはGame4においても、打線が要所で機能。4-1のスコアで勝利し、見事に5連勝を達成。ア・リーグ西地区ではマリナーズがレイズと連日にわたってナイス・ゲームを繰り広げるも、連敗。エンゼルスがマリナーズに2勝の差をつけ、13勝7敗とし単独首位となっています。
まずは投打にわたり、豪快な活躍を見せた前日の大谷選手のゲームを振り返ってみます。
大谷選手、2勝目
現地2022年4月27日、大谷選手は2番DH&Pで先発出場。チームOPS、RUNなどヒッティング・ランクでは両リーグ合わせて中盤より上にいるガーディアンズを相手にどのような投球を見せるのか、注目していました。特に、ホセ・ラミレスとの対戦は楽しみでしたね。
ホセ・ラミレスとのしびれる対戦
やはり、すごいなという感想を持ったのがホセ・ラミレスの打撃。
初回、先頭のマイルズ・ストローを追い込みながらも、スライダーが抜けてしまい、四球を出してしまった大谷選手。つづく、アーメッド・ロサリオをSSゴロに仕留め、まずは1アウト。タイラー・ウェイドがよく2塁をアウトにしましたね。1塁にランナーを置いた状況でのホセ・ラミレスとの1度目の対戦となりました。
スプリットを余裕で見逃す
ホセ・ラミレスに対しても2球で追い込んだ大谷選手。もう早めの勝負に出て、3球目にスプリットを選択しました。結果は1バウンドとなるボールでしたが、ベースの横幅の範囲内での1バウンドで打者によっては空振りを取れるボールでもありました。ところが、ホセ・ラミレスは2ストライクゆえ、打つ体勢はとっていたものの、悠然と見逃しました。
これは投手にとっては、プレッシャーになる見逃し方であったと思います。その次のボールにバッテリーはアウトコースのスライダーを選択。バックドアですね。低めに決まれば、ダブルプレーというシナリオもあったと思いますが、これが高めに甘く抜けてしまいました。それを見逃さなかったホセ・ラミレスはこれをRFスタンドへ。
1打席目はホセ・ラミレスの2ランHRという結果になりました。
しかし、ホセ・ラミレスはスプリットも頭に入れていたと思うのですが、よくあれに反応出来たなとは思います。ちなみに大谷選手の場合、スプリットが89-90mphというアベレージで、スライダーが84-85mphのアベレージ。ということはホセ・ラミレスはタイミングは狂うかもしれないけれど、スプリット待ちであれば、スライダーには対応できる、そういう待ち方をしたのか?・・・と筆者はニヤニヤしながら推測。
スライダーを避けた2打席目
ホセ・ラミレスとのラウンド2は3回表。イニング先頭での対戦でした。マックス・スタッシはちゃんと次の打席も対策を採ってくる捕手で、2打席目は76.6mphのカーブから入りました。憎いですね!!
2球目は4シーム。2球目から6球目までの5球に対し、ホセ・ラミレスはすべてファウルに。打つ気が満々でしたね。危険なファウルもありました。バッテリーはスプリットで仕留めにかかります。7球目は抜けてしまい、完全にボール。8球目はインローへのフレームぎりぎりの最高のコースでしたが、1打席目同様に見逃されてしまいます。9球目、バッテリーは4シームを選択。高めで危なかったですが、やはりスプリットが頭にあると4シームならズレましたね。2塁ゴロに仕留め、この打席は大谷選手が良い結果を出しました。
第3打席は3球でアウトに
マックス・スタッシは、初球にスライダーを選択。結構、あぶない高さに行きましたが、これはホセ・ラミレスの投球後の打席での動作を見る限り、裏をかかれた感じでしたね。スタッシ、素晴らしい!
2球目はインハイに速いボールを選択。スタッシの要求通りに投じた大谷選手。97mphをマークし、ファウルで追い込みます。3球目はスプリット。これが2シーム気味にアウトコースに落ち、LFライナーとなり、大谷選手がこの対戦も良い結果を出しました。
3打席の対戦は、3-1、1HR。見応えがありましたね。また、この対戦、最高でした。見たいです。
ホセ・ラミレスのすごいところは、選球眼を含め、どのボールにもついてきたこと、そしてアウトになった2打席もちゃんと捉えてはいたということですね。ヒット・コースに行かなかったのは投手の勝ちではありますが、この打撃技術の高さにはあらためて驚かされた次第です。
大谷選手は、5イニング、86球を投げ、被安打5、失点2、与四球1、奪三振4、被本塁打1という結果でした。安定してます!!
ホセ・ラミレス、2HR
なお、ホセ・ラミレスは大谷選手降板後の8回表にも、3番手のアンドリュー・ウォンツから2ランHRを放ち、この日は4打数2安打、2HR、4 RBIとさすがの活躍を見せました。
大谷選手、3安打
大谷選手の打撃の方ですが、1回の第1打席、2回の第2打席とも凡退。登板日の立ち上がりにイニングに休みがなかったというのがまたすごい状況でしたね。4回の第3打席には、CF前シングル。降板後の6回の第4打席ではテイラー・ウォードの3塁打の後に、RFに強烈な当たりの2塁打を放ち、1打点。さらに8回の第5打席ではイニングの先頭としてシングルを放ち、この日は5打数3安打、1打点と打の方でも自らの勝利を援けました。
テイラー・ウォード、ニア・サイクル
この日、大活躍したのはリードオフを務めるRFのテイラー・ウォード。第1打席はダブルで出塁し、同点に追いつくきっかけを作りました。2回の第2打席にはグランド・スラムを放ち、4回の第3打席は四球、6回の第4打席にはトリプルをマーク。サイクルヒットまであとシングル1本というところまで来ましたが、7回の第5打席にはフライアウトに倒れ、惜しくもサイクルヒットならず。
なお、記録探索の素晴らしいメジャー・リーグは、この日のテイラー・ウォードの活躍に関しても、しっかりとピックアップ。1試合にダブル、トリプル、グランドスラム、4RBIをマークしたのは1958年のロジャー・マリス以来となる史上2人目になったとのこと。
2015年エンゼルス1巡目指名はここに来て、その本領を発揮しています。現時点で28才。
ゲームの方は、エンゼルスが9-5で勝利。大谷選手が2勝目をマークしています。
エンゼルス5連勝
現地2022年4月28日のゲームは、上述の通り、大谷選手がオフ。
エンゼルスは打撃面で、今季はマイク・トラウトとアンソニー・レンドンが復帰。これだけでも大谷選手にかかる負担は軽減されているのですが、さらに、上述の通り、新リードオフを任されているテイラー・ウォードがその実力を発揮し始め、OPSは1.347(27日のゲーム終了後)。また、名前がややこしいですが、元ヤンキースのタイラー・ウェイドも、デービッド・フレッチャーの不在をしっかりとカバーし、打率も.268(27日終了時)をマーク。さらに、マーシュ、アデルも要所で活躍。守備では元ヤンキースのアンドリュー・ベラスケスが安定していますね。打撃は今ひとつ苦しんでいるので、タイラー・ウェイドがここのところSSに入っています。
大きなウィーク・ポイントであったリリーバーもアーロン・ループのおかげでかなり安定。まだセットアップとローテーションに不安はあるものの、それらも打撃でカバーしていけそうな流れです。まさに好循環。アーチー・ブラッドリーもライアン・テペラもそろそろ温まってきたでしょうか。
28日のゲームでは、左腕のリード・デトマーズ(22才)が5イニングを被安打2、失点1とナイスピッチングを披露し、今季初勝利をマーク。ブルペンも無失点リレー。
この日は派手な攻撃はなかったものの、進塁打で得点するといういい勝ち方をしました。スコアは4-1。
エンゼルス、OPSはMLB no.1(.761)です(現地2022年4月28日)。これからかなり期待できそうですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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