2020ウィンターミーティング
現地2020年12月7日、ウィンター・ミーティングが始まりました。もともと6日(日)からスタートということでしたが、初日は準備などに費やされ実質的には7日(月)からのスタートとなりました。
2020年のウィンター・ミーティングはリモートでの開催。例年のFace to Face Meetingに代わり、たくさんのリモート会議が行われます。今ままでなら重要な交渉事は実際に会って行われるケースがほとんどでした。これにより相手の仕草、目線など得られる情報はたくさんありましたが、このリモート会議による交渉でそういったコールドリーディング的な要素が限られてくる点がディールにどのような影響を与えるのか興味深いです。例年より活発になったりなったら面白いですね。
ウィンターミーティングは10日(木)の最終日にはいつものようにルール5ドラフトが行われます。
滑り出しは順調
出足の鈍い2020-2021年のFA市場ですが、2日のノンテンダー・デッドラインも終わり、様子見の要素も終了。このウィンター・ミーティングを機にこれからディールに動きが出始めると思われていた中、その初日に大きな話がまとまりました。まずはエンゼルスがクローザーを獲得したというトピックから行きます。
エンゼルスがレッズからクローザーを獲得
レッズは思い切った決断をしました。クローザーのライセル・イグレシアス(Raisel Iglesias )をトレードに出しました。
トレード詳細
今回のトレードは1:2もしくは1:3。エンゼルスが後日指名に出すプレーヤーがひょっとしたら2名出てくるかもしれません。
エンゼルスGet
- ライセル・イグレシアス(31)/ RHP
レッズGet
- ノエ・ラミレス(31)/ RHP
- PTBNL(Player to be named later) 後日指名の選手 ※現地10日、下記に決定。エンゼルス内25位のプロスペクト。ベネズエラ出身。
- レオ・リバス(Leo Rivas/ 23才)SS/2B 右投げスイッチ
エンゼルス、ブルペンの大きなピースを埋める
前日のジェイク・ファリア獲得のトピックでも触れましたが、エンゼルスのノンテンダーFAはブルペンの放出がメインでした。2019年に71試合、23セーブを上げたクローザーのハンセル・ロブレスを放出。
【2020年エンゼルスのノンテンダーFA】
- マット・アンドリーズ(31) /RHP-RP/ 1.9M
- ハンセル・ロブレス(30)/ RHP-RP/ $3.9M
- ジャスティン・アンダーソン(28)/ LHP-RP/ $700K
- キーナン・ミドルトン(27)/ RHP-RP/ $900K
- ホビー・ミルナー(30)/LHP-RP
またブルペンの1つのピースであったノエ・ラミレスを出して、通算106セーブのライセル・イグレシアスを獲得。ノンテンダーで上記の選手たちを放出してどうするプランなのか? いささか疑問に思ったのですが、新GMはなかなかやりますね!さすがに野球マニアのエリートのような生い立ちのある人です。
2021エンゼルス・ブルペン
これにより、エンゼルスのブルペンは現時点では下記のような布陣に。
- ライセル・イグレシアス(クローザー)
- タイ・バトリー
- フェリックス・ペーニャ
- マイク・メイヤーズ
- ジェイク・ファリア(マイナー)
- パトリック・サンドバル(L)
24才のハイメ・バリアはスターター・ロールかと思いますが、スターター陣が順調であれば、ひょっとしたらブルペンに回るかもしれません。2020シーズンに9試合中6試合に先発したパトリック・サンドバルはブルペンに回るかもしれません。今のところ、彼を含めるならブルペン左腕は彼だけになります。
スターターと左腕のリリーバー。エンゼルスは今オフ、まだこの点で動きそうです。
レッズ、サラリーカットが目的
レッズは2日のノンテンダー・デッドラインでアーチー・ブラッドリーを放出。これはもったいなかったです。アーチー・ブラッドリーもこのウィンターミーティングで決まるでしょう。
【レッズのノンテンダーFA】
- カート・カサリ(Curt Casali /32) /C/ $1.8M
- カイル・ファーマー(30) /2B/ すぐに、レッズと1年でメジャー契約
- ブライアン・グッドウィン (30)/ CF/$2.7M
- R.J. アラニス(R.J. Alaniz/ 30) / RHP-RP
- アーチー・ブラッドリー(28)/RHP-RP
ライセル・イグレシアスを放出したのはやはりサラリーカットが目的。レッズとライセル・イグレシアスは2018年11月に3年/$24.125M (2019-21)でサイン。2021シーズンは$9.125Mのサラリーが発生する予定でした。ほぼ$10Mですから、サラリー削減ならやはりその対象にしてしまうと思います。
そしてソニー・グレイのトレードも現実味を帯びてきました。
バウアーのレッズはほぼないか?
レッズはどうやら$10M近辺のサラリーの選手で動かせる選手は動かしたいという意向なのがこのトレードで明らかになりました。
そのスタンスの継続ならトレバー・バウアーの再契約はなさそうです。バウアーのために費用を捻出しているとも思えないからです。
(LAA)ライセル・イグレシアスとは?
簡単に選手を紹介しておきます。エンゼルスが獲得したライセル・イグレシアスは2021シーズンは31才のシーズン。キューバ出身でデビューは2015シーズン。2021年1月でMLSは5.154。
2015年のデビューイヤーは先発がメインで、16スタートで3勝7敗、ERA 4.15。2016年も先発でしたが、リリーフがメインになってきました。そして2017シーズンから本格的にクローザーへ転身。
2017年から2019年まで3年連続60試合以上に登板。28-30-34セーブとクローザーとしての安定感を出しています。
西地区はピッチャーフレンドリーの球場が多いですから、余計に力を発揮しそうです。
【CIN】ノエ・ラミレスとは?
レッズに移籍するノエ・ラミレスはライセル・イグレシアスと同じ年で、31才で2021シーズンを迎えます。
2018年に69試合、2019年に51試合に登板。大谷選手目当ての中継がある際によく出ていたので顔をご存じの方も多いでしょう。
エンゼルスにとってはなかなかいい補強になりました。レッズはPTBNLでランクの高いプロスペクトを狙います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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