かなりの高評価
現地2018年12月31日、西武ライオンズからMLBへポスティング移籍の手続き中の菊池雄星投手がマリナーズと合意したことが明らかになりました。
まだ報道ベースであり、オフィシャルとはなっておりませんが、速報ベースで情報を記しておきたいと思います。
期限は1月2日だった
菊池投手は現地2018年12月4日から30日間、本人と代理人が同席して各クラブと交渉し、最適なクラブを探しており、現地時間2019年1月2日がその期限となっておりました。
この間にディールが決まらなければ翌オフシーズンまで持ち越しというのがNPBとMLB間の規約でしたので、決まって何よりです。
マリナーズが相当熱心だった模様です。
日本時間2019年1月1日の11時過ぎにこのような速報が入ってきました。
MLBにも熱心なヤフー・スポーツUSAの方のツイートなので、「ディール決定」は間違いないとは思いました。
しかし、この時点では”appear to be nearing an agreement ”で「合意に近づいた模様」というまだ不確定な情報でしたので、様子を伺ってみると、ヘイマンさんから具体的な情報が出てきました。
実質7年契約
2019年から2021年の3年は確定。そして2022年がプレヤー・オプションで、以降4年間継続するかどうかが決まるというもの。
プレーヤー・オプションとは選手側が次期契約を更新するかどうかを決めるという選手にとっては大変ありがたいオプションで一流選手しか結べません。
菊池投手にとってはどうかというと、ものすごくいい契約です。
田中投手のケースと並べて交渉したのか
契約年数に関しては田中投手が3年+4年目がプレヤー・オプションでさらに4年更新で実質7年ということでしたので、エージェントのスコット・ボラス氏は田中投手のケースと比較して交渉したものと推測します。
金額
現地2018年12月31日の段階では金額は不明なので、ちょっと推測してみます。
菊池投手は新制度(2018年オフからの制度)
菊池投手は2018年オフから施行の新制度ですので、ライオンズには合意金額によって支払われる額が決まってきます。
ライオンズへの金額
上の日誌内につけていた、喫茶店で作成した手書き画像を再び登場させます。ライオンズに支払われる金額は入札額ではなく、契約内容で配分される方式です。
下に田中投手のケースを挙げておきますが、この時は旧制度で入札したクラブが入札金として上限2,000万ドル(20数億円)をNPBの旧所属チームへ納める制度でした。
新制度はこれをMLB側のクラブ側に有利なように改善したものゆえ、ライオンズが受け取る金額は当時の上限額よりは少なくなるとは思います。
というのは、選手の年俸+入札金で確かに負担の重いものでしたので。
仮に田中投手のケースから考えます。
田中投手のケース(2013年オフから2017年オフまでの制度)
- NPBの球団への入札の上限は2,000万ドル(20数億円)
- 7年(2014-2020) 3年+4年め以降はプレーヤー・オプション
- $155M ($22M x 6 + $23M x1)
- ヤンキースは楽天へさらにポスティング・フィーとして$20M(菊池投手のケースではこれがサラリーから支払われます)
田中投手の年俸が高めなのはヤンキースの田中投手への評価そのものです。
当時の2013年オフから2017年オフまでの制度は、上限$20MをNPBの旧所属チームに支払いさえすれば30クラブどこでも入札可という制度で、ヤンキースは他クラブからの差別化をはかるために自ら設定したものです。
大谷選手も田中投手と同じ設定の制度でのMLB入りでした。
最高額を入れたクラブだけが独占交渉権を得るというは2012年までの制度です。
田中投手を参考として交渉したのなら高価値で交渉したものと見られ、なおかつ年俸にライオンズへの支払いも含まれていることから本人の実入りが$14M-$15Mになるように7年総額$100Mから$120Mくらいではないか?と推測します。
どうでしょうか??
追記です。2019年1月2日
金額が出ました。
- 3年:2019−2021年 $14M x 3 年=$43M($14Mは端数を繰り上げてアバウトの数字で表記してます)
- 4年目:
- 2022年はプレーヤーオプション:$13M
- この時点でクラブ側が4年延長したいとなった場合は、$16.5 x 4=$66Mに差し替えることが出来る。
よって4年は保証されていて、最大で7年$109Mです。
マリナーズのローテーション
現地2019年1月1日現在のマリナーズのローテーションはこのような感じです。
- マルコ・ゴンザレス(LHP)13-9 / 4.00 ERA
- マイク・リーク(RHP)10−10 / 4.36 ERA
- フェリックス・ヘルナンデス(RHP)8-14 / 5.55 ERA
- ウェイド・ルブラン(LHP)9-5 / ERA 3.72
- ロエニス・エリス(LHP)3-1 / 2.65 ERA
レフティーが3人おりますが、ロエニス・エリスは2018シーズンもほぼリリーフでの登板でしたので、菊池投手が4番手、5番手には入ってくるものと思われます。
現場はゴンザレス、リーク、フェリックスの中に食い込んで欲しいくらいに望むでしょうね。
正月早々、よい話題でした。菊池投手の活躍を期待したいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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