2018 MVP
現地2018年11月15日、Awardのクライマックスとも言える両リーグのMVPの発表が行われ、ア・リーグはレッドソックスのムーキー・ベッツ(Mookie Betts 26才)、ナ・リーグはブルワーズのクリスチャン・イェリッチ( Christian Yelich 26才)にそれぞれ決まりました!
2人とも初受賞です。Congratulations!
MVPの投票方法
MVPの投票はサイ・ヤング賞、ROY、MOY同様に30名の記者によって行われます。ただ、MVPに限っては1位から10位まで記載(サイヤングは5位まで、ROY/MOYは3位まで)。
他の賞と同じくポイント制で、1位には14ポイント、2位には9ポイント、3位には8ポイントが与えられ、以下4位から10位までは7、6、5、4、3、2、1と付与されるルールです。
選ばれるのはすべての選手が対象で、ポストシーズンへの出場は問われませんし、打者に限らず、投手ももちろん対象です。
今年は両リーグともに打者が受賞したので、スペースの都合上、打者のスタッツの比較で見てみたいとおもいます。まずはア・リーグからです。
ア・リーグはベッツが圧勝
2018 シーズン打撃ランク
今季のALのバッティング・チャンプは以下の選手達でした。J.D.マルチネスにトリプルクラウンが見えた時期もあったのですが、主要3部門は3人に分かれました。
【AVG】 |
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【HR】 |
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【RBI】 |
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【OPS】 |
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【SB】 |
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では投票結果です。
【2018 AL MVP Vote】
気になる上位候補者のみ記載させていただきます。
投票のフルの結果をご覧になりたい方はこちらです→ https://bbwaa.com/18-al-mvp/
どの記者が誰に投票したのかはこちらです→ https://bbwaa.com/18-al-mvp-ballots/
- ベッツ(BOS):1st→2nd (28-2) =Total 410 pts
- トラウト(LAA): 1st→5th (1-24-2-1-2) = 265 pts
- J・ラミレス(CLE): 1st→8th (0-1-1-10-11-3-4-1)= 208 pts
- J.D. マルチネス(BOS) : 1st→8th (1-2-8-5-5-2-6-1) =198 pts
- ブレグマン(HOU):2nd→7th (-1-4-10-9-3-3) =192 pts
- リンドーア(CLE):3rd→8th (–4-3-7-11-4-1)=169 pts
- M・チャップマン(OAK):略=169 pts
ベッツ、トラウト、J.D.マルチネスがファイナリストになったAL MVPは意外にもベッツの圧勝となりました。記者は結構OPSが好きな傾向がありますので、ベッツの対抗馬はJ.D.よりもOPS1位のマイク・トラウトか?と思っていました。
しかし、ベッツを1位に推す票が28票も集まり、圧勝となりました。
ムーキー・ベッツはいわゆる固め打ち(マルチヒットと思っていいと思います)が得意なタイプで、今季は3安打以上が18試合。このうち4安打を放ったのは7試合、8月9日のブルージェイズ戦ではサイクル安打も達成しています。打点の方も1試合に3打点以上上げた試合が10試合、このうち、5打点上げた試合が2試合あります。
ベッツは1946年にテッド・ウィリアムスが受賞して以来、レッドソックス史上11人目のMVP受賞者となりました。直近では10年前の2008年のペドロイア以来の受賞となります。
2018のベッツの受賞ラッシュ
そして今季のベッツですごいのが、数々の1位や受賞ラッシュ。
- WSチャンプ、
- AVG チャンプ、
- AL MVP、
- ゴールドグラブ賞、
- WILSONディフェンス賞、
- シルバースラッガー賞、
- WAR1位(10.9)、
- RUN1位(129)、
- SLG1位(.640)、
- RUNS CREATED 1位(156)、
- Extra Base Hit(2B+3B+HR)1位 (84)、
- オールスター出場
- プライベートでは赤ちゃんも誕生
よいシーズンでしたね!
ナ・リーグのイェリッチも圧勝!
2018 NL打撃ランク
今季のナ・リーグのバッティングのスタッツです。9月のイェリッチはもう無双状態で、3冠を獲りそうだったのですが、最後の最後でロッキーズのアレナドとストーリーの2人がPS進出がかかっていていたこともあり、必死で食らいついてきた、そんな争いでした。
【AVG】 |
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【HR】 |
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【RBI】 |
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【OPS】 |
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【SB】 |
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投票を見てみます。
【2018 NL MVP Vote】
ALと同じく、気になる上位候補者のみ記載させていただきます。
投票のフルの結果をご覧になりたい方はこちらです→ https://bbwaa.com/18-nl-mvp/
どの記者が誰に投票したのかはこちらです→ https://bbwaa.com/18-nl-mvp-ballots/
- イェリッチ(MIL):1st→2nd (29-1) =Total 415 pts
- バイエス(CHC): 1st→5th (0-19-4-5-2) = 250 pts
- アレナド(COL): 1st→9th (0-3-8-9-5-2-1-1-1)= 203 pts
- フリーマン(ATL): 3rd→10th (–8-8-3-2-4-2-1-2) =174 pts
- デグロム(NYM):1st→9th (1-7-1-1-4-1-2-2-3)= 203 pts
- ゴールドシュミット (ARI):略 = 115 pts
- L・ケイン(MIL): 略 = 109 pts
- T・ストーリー(COL) : 略 =108 pts
- M・カーペンター(STL): 略 =105 pts
イェリッチのMVPは間違いないと思っていたので、せり合うとしたらロッキーズのアレナドかと思っていたのですが、バイエスが2位に入りました。
イェリッチの受賞はもう文句のないところですね。今季はシーズン2度のサイクル安打達成、SLG1位(.598)、その他のセイバーメトリクスの指標でも1位を多く獲っております。
イェリッチの喜びの声
ブルワーズのMVP受賞は2011年のライアン・ブラウン以来。フランチャイズ史上では5人目のことです。
マーリンズOBが2年連続MVP
2017年のNL MVPはジャンカルロ・スタントン、そして今季がクリスチャン・イェリッチ。マイアミ・マーリンズを出た2人が2年連続でMVPを獲るというマーリンズにとっては皮肉以外のなにものでもない出来事が起こっております。
ただ、当の経営陣はなんとも思っていないでしょうね。「2人ともおめでとう」くらいでしょうか?彼らなりの再建のプランを着々と実行しているようです。
ベッツ、イェリッチ、あらためてMVP受賞おめでとうございます!
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