スポンサーリンク

ブルワーズがNLCSでいかに健闘したか金額面から考えてみる

2018年のNLCSは非常に面白かったです。

ブルワーズの戦いぶりにしびれました。筆者は今回ばかりはブルワーズを応援してしまいました。それはなぜか?

彼らが雑草集団とも言える人たちだったからです。MLBでプレーしていること自体が相当なエリートな訳ですが、しかし彼らはどう見てもアンフェアな戦いに挑んでおりました。まさに”Money Ball”を見せてもらっていたと思っております。

アンフェアとも言える戦力差

どこがアンフェアだったかと言うとそれは金銭面。そもそも選手の魅力はプレーそのもので、年俸が低いからといってプレーヤーとして劣っている訳ではありません。年俸はそのときの市場の動向(需給のバランス)や選手の怪我のタイミングで左右されたりするものなので、それによって選手の価値がすべて決める訳ではありません。

しかし、Professionalゆえに彼らの魅力を計る指標の一つにどうしても年俸というのがついてまわるのは致し方ないことです。

今回はその視点から、ブルワーズがアンフェアとも言えるNLCSでいかに健闘したかを見てみたいと思います。

先に結論から見ていただきましょう。

MILの年俸総額はLADの半分

Money Ballというアンフェアな戦いを見る時、選手の頑張りもさることながら、やはり指揮官がいかに知恵を絞ったかということになると思います。

今回、ブルワーズのカウンセル監督は頭を使いに使って3勝した訳ですが、カウンセル監督がいかに知恵を絞らざるを得なかったのかは以下のグラフで一目瞭然かと思います。

グラフの数字はNLCS のアクティブ・ロスター25人の総額を比較しています。ブルワーズがジオ・ゴンザレスの怪我でザック・デイビーズと入れ替わった経緯があったので、Game7のメンバーで比較するとこのようになりました。

仮にジオの年俸1200万ドルを加えればブルワーズも少し桁が変わってきますが、大勢は大きく影響しませんので、デイビーズの年俸で計算してます。

ご覧の通り、ブルワーズはドジャースの選手の半分の年俸の選手たちが、頑張っていたことになります。

ブルペンも酷使してしまいしまいましたが、それでもヘイダーに休養を与えたりと選手を大事に使っておりました。

LADの筆頭はカーショウの39億円

90年代に経営が悪化して創業家から手が離れ、今ではグッゲンハイムという投資グループによって運営されているドジャース。NBAのマジック・ジョンソンも経営者の一人であります。

新しい経営者によってドジャースのサラリーはヤンキースに並ぼうかというほどの金持ち球団になりました。

NLCSのアクティブロスターにはチェイス・アトリーや怪我のコーリー・シーガーなどは入っていなかったのですが、ほぼ主要メンバーが揃っております。

年俸の高い順に並べて見ました。カーショウの3,500万ドル(約35億円)を筆頭に、1,000万ドル(約11億円)を超える選手が6人もおります。MVPのベリンジャーはまだ2年めなので100万ドル(約1.1億円)には届いておりません。ビューラーやマンシーも同様です。

  1. C・カーショウ = $ 35 M →39.13億円
  2. M・ケンプ = 21.5 M→23.65
  3. R・ヒル = 16.6 M→ 18.33
  4. M・マチャード=16 M→17.60
  5. J・ターナー=12 M→13.20
  6. K・ジャンセン=11.3 M→12.47
  7. Y・プイーグ= 9.2 M → 10.14
  8. B・ドージャー = 9.0 M →9.90
  9. R・マッドソン= 7.9M → 8.71
  10. Y・グランダール=7.9M→8.69
  11. Hyun-Jin Ryu = 7.8 M→8.62
  12. 前田投手 = 6.1 M →6.74
  13. A・ウッド=6.0 M →6.60
  14. D・フリース=4.2M →4.68
  15. J・ピダーソン = 2.6M →2.86
  16. E・ヘルナンデス= 1.6M→1.76
  17. P・バイエス =1.5M →1.65
  18. C・ベリンジャー=0.58M→0.64
  19. C・テイラー=0.57M →0.63
  20. A・バーンズ=0.55M→0.61
  21. J・ユーリアス=0.55M→0.61
  22. M・マンシー=0.54M→0.60
  23. C・ファーガソン=0.54M→0.60
  24. D・フローロ=0.54M→0.60
  25. W・ビューラー=0.54→0.60

合計 $181.455M199.60億円

MILのJ・ヘイダーは6千万円ほど

一方のブルワーズはライアン・ブラウンの2千万ドル(約22億円)というのが最も高く、1000万ドル(約11億円)超えはブラウンとケインの2人だけ。

ソリアが結構もらっていたのには驚き、クネーブルが360万ドルを超えていてホッとしております。彼が100万ドル以下なら悲惨と言わざるを得ないのですが、悲惨な選手が一人おりました。

ブルワーズのブルペンのキーマン、ジョシュ・ヘイダーです。確かに今季から名を上げたという面が大きいのですが、100万ドルを切った55万ドル。

年俸の低い選手で行きますと、J・アギラルやドミンゴ・サンタナもヘイダーとほぼ同額。ベテランCのクラッツもそうです。オーランド・アルシアやトラビス・ショーでさえもほぼ同額です。正捕手のピーニャもそうです。まさか正捕手が100万ドルを下回っているとは!

  1. R・ブラウン=$20M →22.00億円
  2. L・ケイン=14.3M→15.73
  3. J・ソリア= 9M →9.90
  4. J・チャシーン=8.75M→9.63
  5. J・スコープ=8.5M→9.35
  6. M・ムスターカス=7.7M →8.47
  7. C・イェリッチ=7M→7.70
  8. C・グランダーソン=5M→5.50
  9. C・クネーブル=3.65M→4.02
  10. W・マイリー=2.5M →2.75
  11. J・ジェフレス=2.3M→2.53
  12. H・ペレス(IF)=1.975M→2.17
  13. X・セデーノ=1.05M→1.16
  14. D・ サンタナ=0.572→0.63
  15. Z・デイビーズ=0.572→0.63
  16. T・ショー=0.567M →0.62
  17. M・ピーニャ=0.560M→0.62
  18. O・アルシア=0.559M→0.62
  19. J・アギラル=0.55M→0.61
  20. J・ヘイダー=0.556M→0.61
  21. B・ウッドラフ=0.550M→0.61
  22. E・クラッツ=0.545M→0.60
  23. C・バーンズ=0.545M→0.60
  24. F・ペラルタ=0.545M→0.60
  25. J・ゲラ=0.545M→0.60

Total $98.4M → 108.24億円

 

ではブルワーズのブルペンで集計してみますと、

  • ヘイダー:55万ドル
  • クネーブル:365万ドル
  • ジェフレス:230万ドル
  • バーンズ:54万ドル
  • ウッドラフ:55万ドル
  • セデーノ:105万ドル
  • ソリア:900万ドル

計1764万ドル。

ではドジャースのブルペンはと言いますと、

  • ジャンセン:1,133万ドル
  • マッドソン:791万ドル
  • 前田投手:612万ドル
  • A・ウッド:600万ドル
  • P・バエス:150万ドル
  • J・ユーリアス:55万ドル
  • ファーガソン:54.5万ドル
  • フローロ:54.5万ドル

こちらは8名おりますが、ブルペンの陣営がどうだったかが大事なので8人で計算すると3,450万ドル。

ブルワーズ1,764万ドル:ドジャース3,450万ドル。きれいに倍になりました。打者陣やスターター陣も同じ比率で開きます。

サラリーでこれだけ差がある中、あと一歩まで追い詰めたブルワーズの野球はやっぱり面白かったと思いませんか?

私はカウンセルさんは名将だと思います。

またこんどはALのWCについてやりたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2024-25】ノンテンダー・デッドラインが到来!LAAのパトリック・サンドバルらの名が挙がる
【MLB2024】大谷がナ・リーグMVPを受賞!3度目の満場一致!輝いた50-50!
【MLB2024】AL MVPはアーロン・ジャッジが満票で受賞!自身2度目!
【MLB2024】サイ・ヤング賞はNLがクリス・セール、ALがタリク・スクーバル(満票)が受賞!
【MLB2025FA】クオリファイング・オファー(QO)の期限が到来!結果は13名中12名が辞退!
【MLB2024】”MOY”はMILのパット・マーフィーとCLEのスティーブン・ボートが受賞!
【MLB2024】”ROY”(Rookies of the Year )はNLがポール・スキーンズ、ALはルイス・ヒルに決定!
【MLB2025】ドジャースのリリーバー、ブラスダー・グラテロルが肩の手術でシーズン前半戦を欠場へ
【MLBスタジアム】レイズ、2025年はジョージ・M・スタインブレナー・フィールドでレギュラーシーズンを戦うことに
【MLB2025FA】エンゼルスがSSを補強!DバックスからFAのケビン・ニューマンとサイン
【MLB2024】All-MLB(オールMLB)が発表され、大谷がファーストチーム、今永がセカンドチームに選出される!
【MLB2025FA】レッドソックスがベテラン左腕のジャスティン・ウィルソンと1年契約でサイン
【MLB2025FA】エンゼルスがトラビス・ダーノーと2年12Mドルでサイン!
【MLBアウォード2024】シルバースラッガー賞が明らかに!大谷は2年連続3度目の受賞
【MLB2025FA】”ファイヤー・ボーラー”佐々木朗希投手のポスティング・プロセスについて
【MLB移籍FA】2025シーズンに向けたクラブ別主要FAプレーヤーリスト!注目FA選手の情報も!
【MLB2025FA】エンゼルス、ベテラン技巧派のカイル・ヘンドリクスと1年契約でサイン
【MLB2025FA】ゲリット・コールはオプトアウトを行使するも、結局残留
【MLB2024】大谷、亜脱臼を起こした左肩に関節鏡視下手術を実施し、無事に成功!
【MLB2025FA】クオリファイング・オファー(QO)を提示されたのはフアン・ソトら計13名
【MLB2024Awards】ゴールドグラブ賞が決定!今季は14名が初受賞(追記あり)
【MLB2024】ポストシーズン記事一覧
【MLB2024】ドジャースがセレブレーション・パレードを実施!シーズンの激しさがわかる名スピーチも
【MLBトレード2025】ホルヘ・ソレアーがエンゼルスへ、グリフィン・カニングがブレーブスへ移籍
【WS2024_Gm5】ドジャースが5点差を跳ね返して見事にWS制覇!MVPはフレディー・フリーマン
【WS2024_Gm4】F・フリーマンに4試合連続HRが出るも、ドジャースは大敗
【WS2024_Gm3】ビューラーが快投、フリーマンが3戦連続HR!ドジャースがチャンプに王手!
【WS2024_G3】大谷は左肩を守りながら出場し、得点に絡む
【2024プレーヤーズ・チョイス】POYはアーロン・ジャッジ!大谷はNLアウトスタンディングに!
【WS2024_Gm2】ドジャース、連勝!山本が7回途中1失点の好投!エドマン、テオスカー、フリーマンにHR
タイトルとURLをコピーしました