OFのタイラー・ネイキンが投手に!
現地2025年3月6日、クリーブランド・ガーディアンズは、かつて2016年から2020年で在籍し、OFとして325試合に出場したタイラー・ネイキン(Tyler Naquin)とマイナー契約を結んだと発表しました。
ただし、今回のディールはOFとしてのサインではなく、マウンドに送ろうか!という投手契約。これは面白いことになりそうですね。
メジャー通算 61HR/ BA .263
タイラー・ネイキンは1991年4月24日生まれの33歳(現地2025年3月7日時点)。シーズン開始後、34歳になります。これまでは右投げ左打ちのOFとしてプレーし、ドラフトは2012年のインディアンスの1巡目指名(全体順位15位)。
2016年にROY3位
デビュー・イヤーの2016年はスプリングトレーニングからインディアンスのロースターに入り、開幕日の4月5日のレッドソックス戦ではピンチヒッターとしてデビュー。翌日はCFとしてスタメンで出場し、2回にクレイ・バックホルツからキャリア初安打を放っています。彼が出場のチャンスを得たのはマイケル・ブラントリーが負傷していたたためですが、そのブラントリー不在時の4月には打率.341をマークしました。
ただ、5月にはブラントリーが復帰したため、2度マイナーリーグに送られています。6月1日に再びメジャーに戻ったネイキンは、月間で.339/.434/.785、RBI 15、二塁打 6、三塁打 3、本塁打 5を放ち、ALの月間最優秀新人に選出。7月にも打率 .348、RBI 15、HR 6で2ヶ月連続で月間最優秀新人に。
なお、2016年8月19日のブルージェイズ戦ではインサイド・ザ・パーク HRを放ち、しかもこれがサヨナラHRになったという珍しい体験もしています。
2016年のルーキーシーズンは116試合で打率.296、HR14、RBI 43、OPS+128をマーク。オフにはAL ROY投票で3位にランクイン。
なお、この年、インディアンスはカブスとのワールドシリーズを戦いましたが、タイラー・ネイキンはポストシーズンの成績は11試合で、.208/.261/.469でした。
好調なルーキー・イヤーを過ごしたタイラー・ネイキンでしたが、2017年以降はレギュラーには定着できませんでした。2017年は19試合で打率.216、2018年は61試合で打率.264。2019年は89試合で打率.288、HR 10、RBI 34。
2020年は40試合で打率.218、HR 4、RBI 20。インディアンスはこの年、ポストシーズンでワイルドカード・シリーズに進出するも、ヤンキースの前に2試合で敗退。シーズン終了後、FAとなり、インディアンスを後にしました。
2021年に活躍!
2021年2月にレッズとサイン。このシーズンはキャリアハイの127試合に出場し、打率.270、HR 19、RBI 70を記録し、ルーキーイヤー以来の素晴らしいシーズンを過ごしました。このシーズンのレッズのOFはかなり強く、CFにネイキン、RFにニック・カステヤーノス、LFにジェシー・ウィンカーが守るという布陣でした。
しかし、2022年にはニック・カステヤーノスもジェシー・ウィンカーも移籍。レッズは開幕後、かなり苦戦。ネイキンは夏までに55試合に出場するも、打率.245、HR 6、RBI 31で平凡な成績に。7月28日にはメッツに移籍。しかし、メッツでの成績も芳しくなく、49試合に出場して打率.203、OPS+ 80。
2023年はブルワーズとサインしましたが、マイナーのナッシュビル・サウンズでしかプレーせず。8月にホワイトソックスとサインし、メジャーリーグに昇格しましたが、5試合で8打数0安打。これが打者としての最後のシーズンとなりました。
メジャーでの通算成績は、562試合で、HR 61を放ち、.263/.316/.445。wRC+ 101というのが打者としての成績でした。
メジャー最強OFの一人が投手に挑戦
もともとメジャー最強のOFの1人という声が高かったタイラー・ネイキン。その肩は折り紙つきで、まずは2019年8月のメッツ戦でのスロー。強いです!!
次に2020年8月のRFネイキン-1B カルロス・サンタナのリレー・スロー。
前後しますが、2019年のLF ネイキン – SS リンドーアのリレー・スロー。
投げ方を見ればもう投手ですね。どうなるのか本当に楽しみです。
アンソニー・ゴーズもそう!
なお、ガーディアンズにはもう1人、実際にOFから投手に転向してメジャーで投げている選手がいます。それが左腕のアンソニー・ゴーズ。
アンソニー・ゴーズは左打者として2012年から2016年までブルージェイズ、タイガースで372試合に出場。271安打を放ち、240/.309/.348を記録。
下記は2016年5月9日にスティーブン・ストラスバーグから二塁打を放った時のシーン。
2021年から2024年までガーディアンズで地味な二刀流のような出場の仕方をし、投手と打者と両方で出場。2023年にトミー・ジョン手術を実施し、2024年に復帰。2025年はメッツとマイナー契約を結んでいます。
下記は2021年9月20日の投手デビュー戦。100mph超えです。
お読みいただき、ありがとうございました。