PSでの打の立役者、パーカー・メドウズが離脱中
2024シーズンの終盤からポストシーズンのALDSまで尻上がりに調子を上げ、ゲームを大いに盛り上げてくれたデトロイト・タイガースですが、ちょっと心配なニュースが入ってきました。
ポストシーズンの打の立役者で2025シーズンは上位打線を引っ張る役割が期待されていたパーカー・メドウズ(Parker Meadows)が右腕の上腕の神経を傷め、復帰目処も立たない状況です。
STの開幕戦で怪我
パーカー・メドウズはタイガースのグレープフルーツ・リーグの開幕戦となった現地2025年2月22日のフィリーズ戦に1番CFで先発出場。このゲームは前田健太投手が先発して、2イニングで4Kを奪ったゲームでもあります。
この日、パーカー・メドウズはCFからの返球の際に上腕部を傷めたと言います。
打球を処理したのは計4度で、2回表2アウトからのラファエル・マーシャンのCFフライ、3回表2アウト満塁からのマックス・ケプラーのCFへのゴロのタイムリーの処理、3アウト目となったラファエル・マーシャンのCFフライ、そしてイニングが変わって4回表のノーアウト1、2塁でのマット・クルーンのCFフライ。
このうち、ランナーも絡んだのは3回表のマックス・ケプラーのタイムリーですが、これはもうホームへの返球が要求されるような当たりではなく、内野に返したものと思われます(VTRはあるものの、CFが映っていないのです)。おそらく傷めたとすればこのタイミングかと思われます。
メドウズは投球直後に痛みを感じ、それはすぐに治まったようですが、今度は上腕にしびれを感じ、上腕二頭筋を曲げることができなかったといいます。
上腕部の神経
この後、パーカー・メドウズは5回表の守備からベン・マルゲリ(Ben Malgeri)に代わり、ゲームから退きました。この時は予定通りの交代かと思っていたのですが、実は右腕を傷めていたということでした。
22日のゲームで傷めて、25日には大腿二頭筋の負傷ということになり、この時点ではDay to Day、つまり数日の休みですぐに復帰という見込みでした。ところが、この後も痛みが引かなかったようで数回のMRI検査とチームドクターによる診察を受け、さらにフェニックスを拠点とする筋骨格系と神経疾患の専門医も相談。その結果、現地2025年3月1日、右上腕の神経の問題であることが発覚。
長期離脱の様相となっているのでした。
復帰見込みは現時点では不明
この点についてA・J・ヒンチ監督は、「医師がどれだけ早く神経を回復させるかにかかっている」と語り、「私の理解では、今は様子見の状態だ。彼が野球を再開するためには、神経を回復させなければならない。短期間かもしれないし、少し長引くかもしれない。しかし、診断がついたことで、治療計画が立てられる」と。
現在は痛みの原因を探っているところのようで、問題は当然のことながらこの期間は野球の活動ができません。
神経ゆえに慎重な判断を要することから、この間の調整のロスから考えると、最悪の想定としては開幕ILも視野に入れる必要が出てきました。
なお、現時点では腕の痛みとしびれが少なくなり、改善に向かっているとの朗報も。ただし、神経ゆえに完全に治まるまでは待つ必要があるようです。
タイガースはマット・ベアリングも肩を傷める
なお、タイガースはOFと3Bを守るマット・ビアリングも2月28日のゲームで右肩を傷め、翌3月1日には右ローテーターカフ(回旋腱板筋)の張りで開幕戦をILで迎えることが決まったばかり。
2連続でゲームに出る選手が離脱することとなりました。
CFにはW・ペレス
メドウズが欠場しているため、タイガースはCFにスピードのあるスイッチヒッターのウェンシール・ペレス(Wenceel Pérez)を起用しています。この選手は2024年にデビューした完全に守備と足に特化した選手で、打撃は現時点では弱いです。ただ、ご覧の美技も披露。
後は、ユーティリティのライアン・クライドラーもCFの候補として名前が上がっています。オールスターLFのライリー・グリーンは、キャリアのスタートはCFでしたが、タイガースは彼をこのままLFで起用したいところです。
メドウズの欠場は、、昨秋のALCS出場まであと1ゲームという勢いを持ってスプリング・トレーニングに臨んだチームにとっては二重の痛手だ。メドウズは、ポストシーズン7試合すべてでセーフティ・ヒットを放ち、センターで傑出した守備を見せた。彼はタイガースの右投手に対する打順の頂点に立つ攻撃的な触媒であり、チームは彼が再登場することを望んでいる。
パーカー・メドウズとは
パーカー・メドウズは1999年11月2日生まれの25歳。2018年のタイガースの2巡目指名です。兄はレイズ、タイガースで活躍したオースティン・メドウズ。ちょっとメンタルの問題があり、2023年がビッグリーグでの最後となっています。まだ29歳です。
2024年の終盤に大活躍
メジャー・デビューしたのは2023年で37試合で.232/.331/.368と割と平凡な成績に。
2024年は開幕ロスターを勝ち取ったものの、32試合で73打数7安打、打率.096の壊滅的な成績となり、一旦はトリプルAに落ちました。トリプルAでは.292/.388/.495と調子を上げ、7月初旬に復帰するも、すぐに右ハムストリングスを傷めてIL入り。彼の実稼働は実質8月から。
8月3日に復帰してからは打ちに打ちまくって、8月の成績は.322/.359/.552、HR 2、RBI 8、RUN 14。9月も好調で273/.324/.455、HR 4、RBI 15、Run 14をマーク。
レギュラーシーズンでは結果、わずか82試合の出場に留まりしたが、タイガースのポジション・プレーヤーの中で3番目に高い2.2 bWARを記録。
シーズン成績は.244/.310/.433、HR 9、RBI 28、OPS+109。
PSで7試合連続ヒット
素晴らしかったのはポストシーズンですね。非常に頼りになりました。アストロズとのALワイルドカード・シリーズの2試合とガーディアンズとのALDSの5試合を合わせた計7試合で、全試合に安打を放ちました。
合計で26打数7安打、.269/.345/.462、OPS.806、HR 1、二塁打 2、RBI 1、RUN 3。
彼の左打席が早めに復活すれば良いですね。
タイガースは現地3月27日、ロサンゼルス・ドジャースとの開幕戦です。いきなりのインターリーグでしかもドジャースとは!もうタイガースのオープニング投手は出ており、2024年のサイ・ヤング賞受賞投手、タリク・スクーバルです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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