いい仕事をする左腕がツインズへ
ミネソタ・ツインズは今オフ、クラブ売却に向け動いており、しかも開幕までにその売却先が決まるという報があり、実際今もそれに向けてうごいる真っ最中かと思います。、そのような状況ゆえに今オフは編成にあまり力が入っていないように見受けられ、動きも今ひとつ鈍いです。
しかし、現地2025年2月4日、ブルペンを補強。オリオールズでいい厳しい場面で良い仕事をしてきたダニー・クーロム(Danny Coulombe)と契約合意です。なお、ダニー・クーロムはファミリー・ネームが難読ゆえに一度覚えると忘れにくい選手でもあります。
契約内容
両者の契約はまだオフィシャルではありませんが、大筋で以下の通り。リリーバーは重要な役割が多いのに厳しいですね・・・。
- 1年/$3M保証(2025)
詳細は分かり次第記載します。おそらく登板数によるパフォーマンス・ボーナスはあると思うのです。
ダニー・クーロムとは
ダニー・クーロムは1989年10月26日生まれの35歳。ドラフトは2012年のドジャースの25巡目指名。テキサス・テック出身です。
ドラフト・イヤーに早速プロデビューを果たし、ルーキー・レベルとクラスAで25.1イニングに登板し、ERA 3.20を出したクーロムは2013年はクラスA+のランチョ・クカモンガ・クエイクスで年間を通じて在籍。66.2IPでERAは4.05。この頃はBB9が6.5と四球が多い投球で、コントロールに難がありました。
ドジャースでメジャー・デビュー
2014年はやはりクラスA+のランチョ・クカモンガで開幕を迎えたのですが、ダブルAに昇格し、で25.2 IPでERA 2.57、BB 9が4.3と改善を見せたことから2014年シーズン終盤にドジャースでメジャーデビューを果たします。2014年は5試合のみの登板でERA は4.15。
2015年はほぼマイナーで過ごすことが多く、ドジャースでは5試合のみの登板。ERAは7.56でBB9は6.5。ドジャースは同年9月6日にクーロムをDFAにします。そこで手を挙げたのがアスレチックスで、A’sはトレードでクーロムを獲得。同年はアスレチックスでも9試合に登板し、ERAは3.52。
A’sで本領発揮
その後、クーロムは2018年までアスレチックスに在籍。アスレチックスではほぼ3シーズン(実質3シーズン+1ヶ月)で143試合、130.2 IPでERAは4.06。この間にリリーバーとして大きな経験を積みました。アスレチックスでは欠かせないリリーバーとしてずっとロスター入りしており、2016年に47.2イニングで54人の打者から三振を奪い、2017年は72登板(51.2 IP)で2勝2敗、ERA 3.48の好成績を残し、アスレチックスのブルペンに欠かせない存在となりました。
2018年は前年の疲れからか、不調に陥り、アスレチックスでは27試合のみの登板で、ERAは4.56。2018年9月3日にはDFAとなり、マイナーへアウトライト。オフにFAとなりました。
2018年12月にヤンキースとサインしますが、このときはマイナー契約。2019シーズンは故障がちでメジャーに上がることなく、7月にヤンキースからリリースされてしまいます。その後、ブルワーズ、ヤンキースとマイナー契約を結ぶも2019年はメジャーでの登板はありませんでした。
ツインズで復活
2019年12月にツインズとマイナー契約したクーロムは短縮シーズンとなった2020シーズンに2試合、2.2イニングのみ登板。ERAは0.00。
2021年、2022年もツインズで過ごしたのですが、この2シーズンは股関節の手術などもあり、2シーズンで39試合のみの登板に終わりましたが、登板したゲームでは結果を出し、2年間のERAは3.09。
2022年11月にはツインズと一旦はマイナー契約を結びますが、2023年の開幕直前に金銭トレードでオリオールズに移籍。これがクーロムが再び輝く機会となりました。
オリオールズで活躍!
オリオールズに移籍したクーロムは2023年は61試合、51.1イニングに登板し、ERAは2.81。SO9は10.2、BB9は2.1にまで改善。オリオールズの2023年の地区優勝にも大いに貢献。非常に厳しい場面でもこの数字を出したのは素晴らしかったです。
2024年は7月に左肘を手術した影響もあり、33試合、29.2IPの登板にとどまりましたが、ERAは2.12をマーク。なお、手術後は9月にマイナーでリハビリ登板も行い回復に向け、動いております。
おじいさんが本に
なお、祖父バートランド・「フレンチー」・クーロムは、第二次世界大戦中、アメリカ空軍の飛行技師で、B-17爆撃機の乗組員でもあり、ドイツ上空を空襲中に敵の攻撃を受けました、一緒に搭乗していたパイロットは死亡したとされていましたが、数年後にそのパイロットと再会。この話は、アダム・マコス著『A Higher Call』という本になりました。
ツインズのブルペン
ツインズはヨアン・ドゥランというメジャー屈指のクローザーがおります。ダニー・クーロムは彼へのセットアップロールとして機能しそうです。ツインズはブルペンはまあまあ良いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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