ハリケーン被害のトロピカーナ・フィールドに代わって
現地2024年11月14日、タンパベイ・レイズが2025年シーズンのフィールドを決定。フロリダ州タンパにあるジョージ・M・スタインブレナー・フィールドに決定しました。
レイズのホーム・フィールドであるトロピカーナ・フィールドは2024年10月5日に発生し、10月10日にフロリダに最大の被害をもたらしたハリケーン「ミルトン」の影響でルーフがズタズタに引き裂かれ、ドーム球場が完全にオープンエアーの状態になるほどひどい被害を受けました。
トロピカーナでの再開は2026年
天候回復後の現地2024年10月23日には、被害と再建の評価が進行しており、この時点で代替フィールドでのシーズン運営の検討も余儀なくされる状況でありました。
そして現地2024年11月13日、トロピカーナ・フィールドでプレーできるようになるのは、少なくとも2026年シーズン開幕以降になりそうという結論がまとまりました。
修理にかかる総費用は$55.72Mで、その内、ルーフ部分の修理が$23.6Mで総費用の42%を占めます。修理費用に関してはセントピーターズバーグ市とレイズとの間でどのように捻出するのか、今後協議が行われることになっています。
なお市の負担部分は保険やFEMA(The Federal Emergency Management Agency)の払い戻しを財源とする見込みです。FEMAは災害によって発生した費用に対して経済的援助が受けられる場合があるようで、どのくらいの規模の援助があるのかはわかりません。
新スタジアムも建設予定
レイズは2028年にセント・ピーターズバーグに新スタジアムをオープンする予定で、この補修に投資することが果たしてレイズと市にとって財政的に賢明なのかどうか、この点も協議のポイントです。
ただ、その一方で、レイズは2025年のホーム・フィールドをどこにするか、その代替地を決めるという方向性が100%になりました。ロブ・マンフレッド・コミッショナーも、クリスマスまでには結論を出したいと述べていました。
NYYのマイナーのスタジアムに決定
そんな中、現地2024年11月14日に急遽決まったのが、ジョージ・M・スタインブレナー・フィールドでの開催。
このスタジアムは、ヤンキースのスプリング・トレーニングの施設であり、シングルA傘下のタンパ・ターポンズのレギュラーシーズンの本拠地でもあります。
レイズ側は、スタインブレナー・フィールドを「タンパベイ地域でメジャーリーグのレギュラーシーズン試合を開催するのに最適な施設である」と説明。ヤンキースの共同経営者であるハル・スタインブレナー氏も、この決定について次のように述べています。
「メジャーリーグ並みの施設を提供することで、今季のレイズとそのファンに手を差し伸べることができて嬉しい。ヤンキースの組織も私の家族もタンパベイ地域に深く根ざしており、2025年のホームゲームがトロピカーナ・フィールドから30分圏内で開催されることが、レイズの選手、従業員、ファンにとってどれほど有意義なことか理解しています」と。
そう、トロピカーナ・フィールドに最も近く、しかも収容人員(11,000名)が最も多いのがこのスタジアムでした。
ライバルに借りる?
さらに、ハル・スタインブレナー氏はこのようにも発言。
「このような時は私たちの地域社会にとって正しいこと、つまりハリケーン”Helene”と”Millton”による壊滅的な被害から家族や企業が立ち直るのを支援し続けることが優先され、ライバル関係や競争などというのは後回しです」と。
つまり、レイズは同地区の強力なライバルではあるけれども、そんなことは関係なしに困った時はお互いさまで、力になれることがあれば、喜んで支援すると、なかなかのコメントを出しております。
予定
ヤンキースは引き続きスタインブレナー・フィールドでスプリング・トレーニングを行い、レイズも通常通りポート・シャーロットでスプリング・トレーニングを行います。
またヤンキースのシングルAターポンズはレギュラーシーズンに関して、他のフィールドを使用する見込みで、これはまだこれから調整します。
遠慮なしに戦ってもらいたい
レイズは「間借りしている」などと肩身の狭い思いなどせず、遠慮なくヤンキースに勝ちに行ってもらいたいですね。
なお、ア・リーグはアスレチックスもラスベガス移転を前に2025年はサクラメントのマイナーの球場を使用することから計2チームがマイナーの球場で試合をするということに。
なかなか珍しい状況となっております。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント