Gm2: SDP 3 @ 4 LAD (現地2024年9月25日)
現地2024年9月25日、この日もドジャースとパドレスは地区優勝をかけ、熱い戦いを繰り広げました。前日のGm1は競り合いの中、パドレスに良い結果が出て、ドジャースは打線も分断されて流れを掴むことが出来ず。またツキもなく、その最たるものが9回裏の大チャンスでのトリプルプレーで、まさにハードラックな日となったのでした。
エース格同士の先発
3.0ゲーム差でこのシリーズに入ったドジャースの最悪の想定はスウィープされて勝率で並ばれること。であれば、3戦のうち1つでも勝てば良いとも言え、現状でエース格のジャック・フラハーティーをGm2のディラン・シーズにぶつけるか?あるいはGm3のジョー・マスグローブにぶつけるか?非常に興味深いところでした。Gm2のディラン・シーズにぶつけるのは避けた方が良いという考えもあったと思いますが、デーブ・ロバーツ監督は強気にGm2にジャック・フラハーティーを起用してきました。
ともにエース格同士の先発で、非常に興味を掻き立てられたこのマッチアップは、序盤から点が入る展開となりました。
LADが先制
先制点はドジャースで1回裏、四球で歩いた大谷選手がワイルド・ピッチもあって2塁へ進塁。2アウトとなるも、テオスカー・ヘルナンデスが右中間にシングル・ヒットを放ち、これで大谷選手が生還。まずは1点を先取しました。
パドレスは失点直後の2回表にノーアウト2,3塁のチャンスを作り、ボガーツがタイムリーを放ち1-1の同点に。さらに内野ゴロの間にもう1点を追加し、2-1と逆転します。
大谷が好機で2-2
3回裏の第2打席で三振に倒れた大谷選手でしたが、4回裏の第3打席で見事に結果を出します。
ドジャースは2アウトからトミー・エドマンの2塁打とギャビン・ラックスのCF前タイムリーで1点を返して2-2の同点に。
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— MLB (@MLB) September 20, 2024
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さらにミゲル・ロハスが四球を選び、大谷選手に打席を回します。これはミゲル・ロハスのナイスプレーでした。そこで大谷選手は初球のスライダーを強烈なスイングで捉え、これがRFウォール直撃のすごい当たりに。打出し速度は116.8mph。この好機での1打でドジャースは3-2と勝ち越しに成功。
5回表、パドレスはフェルナンド・タティス・Jr.が左中間に豪快な一発を放ち、ゲームは再び3-3の同点に。
6回裏、パドレスのマウンドには今季、ERA 2.98と頼りになるジェレマイア・エストラーダが上がりましたが、この日は制球が定まりません。ウィル・スミス、トミー・エドマンに連続四球を与え、ドジャースに勝ち越しのチャンスを作ってしまいます。
1アウト後、アンディー・パヘスが打席に入り、2球目のインコースからのスライダーをきれいにさばき、左中間を割るか?というライナー性の当たりを放ちましたが、パドレスも負けてはいません。ここは全集中というような守備をルーキーのジャクソン・メリルが見せます。メリルはこれをダイビンでグラブに納め、失点を阻止。このプレーは素晴らしかったです。
パドレスはここぞというときの守備に加え、念には念を入れ、ここで左腕のエイドリアン・モレホンにスイッチ。打席には大谷選手を迎えていたのです。
その大谷選手は立て続けにシンカー2球で2ストライクを奪われ、追い込まれてしまいますが、この後2球、外のスライダーを見極めて並行カウントに。5球目、ストライクを取られたシンカーがアウトハイに来たところをねじ伏せるようにスイングした大谷選手の打球は2Bの左を抜いて、CF前へ。これで2塁からウィル・スミスが生還したドジャースは4-3と再び勝ち越しに成功!
56SB
2度の好機でいずれも安打でRBIを上げた大谷選手。勝負強いところを見せました。
しかも、この後は2塁への盗塁にも成功。これで大谷選手は53 HR、56SBとなり、盗塁数はイチロー選手が2001年のルーキー・イヤーに記録した56に並びました。
LADブルペン、4IPを無失点リレー
ジャック・フラハーティーは5回を終えて球数が100に到達したことからそこで降板。被安打4、失点3、BB 3、SO5、HR1。難しい試合でさすがの投球を見せたと思います。
一方のディラン・シーズも5回で降板。球数はやはり100近くの97球。両投手ともに非常に慎重に投球していたというのがわかる球数でした。シーズは被安打5、失点3、BB 3、SO 4という内容でした。
さて、ドジャースのブルペンですが、6回はアレックス・ベシアがBB 2のみの出塁に抑えて無失点。この後はエバン・フィリップスが7回を、ブレイク・トライネンが8回を無失点に抑え、最後はマイケル・コペックが豪腕でパドレス打線を封じ、ゲームセット。このブルペンの完璧なリレーもあり、ドジャースは4-3でGm2と取りました。
大谷、PSの雰囲気を味わう
2018シーズンからMLBでプレーしている大谷選手は一貫してポストシーズンのスリルを味わいたい、そして最終的にはワールドシリーズのタイトルを獲得したいと明言してきました。それは例の花巻東高時代のマンダラチャートのキャリア目標シートにも書かれてあったことですね。
すでにドジャースはポストシーズン出場を決めており、大谷選手は1週間後についにそのチャンスを手にします。人々の視線がさらに集中するポストシーズンですが、大谷選手はこのライバル、パドレスとの重要な3連戦でプレーオフの雰囲気を経験出来ています。PSのリハーサルと行ってもいいくらいの厳しいゲームです。
大谷選手はこのハードルを十二分に超えており、さらにここ11試合で打率.477(44-21)、6HR、21RBI 、8SBを記録しており、絶好調です。このスリルを楽しんでいるようです。
ドジャースはGm3に勝てば、いよいよ地区優勝が決定。25日(水)にNL中地区チャンプのブルワーズが敗戦したことにより、ドジャースはNL西地区を制した場合、トップ2シード以内が確定。ワイルドカード・シリーズ免除となり、NLDSへ投手陣を整備する時間が出来ました。
Gm3はウォーカー・ビューラーとジョー・マスグローブです。
なお、春先にドジャースを苦しめた松井裕樹投手ですが、9月は調子を崩しており、まだこのシリーズでの登板がありません。大谷選手との対戦も見てみたいところではあるのですが。
お読みいただき、ありがとうございました。
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