MLB復帰間近も、もはや2025シーズンに向けての動き
現地2024年8月17日、現役MLBの投手の中でもトップ・ランクに位置するジェイコブ・デグロム(Jacob deGrom)に進捗がありました。
現地2024年8月19日から始まる週に、マイナーでのリハビリ登板を開始することとなりました。これは朗報ですね。
レンジャーズの残り試合
ただ、先に書いておきます。2023年にワールドシリーズ・チャンプとなったレンジャーズですが、今季はもうプレーオフ・チャンスは現実的に「ない」と見て良さそうです。
レンジャーズは現地2024年8月17日を終えてALウエスト3位ではありますが、56勝68敗で借金が12。すでに124試合を消化し、残り試合は40試合を切って38試合。ここからまさかの38連勝を成し遂げ、94勝となれば話は別ですが、それは現実的ではなく、良くて5割フィニッシュ(81勝)を目指すというところ。それでも12勝を上積みしないといけないので、25勝13敗という猛烈なペースで追い上げなければそれも叶わない状況。勝率.660ペースです。 勝率.500ではさすがにワイルドカード・スポットには進めず、現時点でもレンジャーズはア・リーグの全地区を併せた順位で下から4番目です。
必ず今季は投げる!
もしも、レンジャーズが現時点でポストシーズンのコンテンダーなら、否が応でもデグロムの力が必要で、ポストシーズンに合わせて何が何でも復帰するということになるのですが、残念ながらそういう状況ではないので、あくまでデグロムのリハビリ登板と肘の状態次第ということに。無理をさせずに復帰させると思います。
フェンウェイ・パークでライブBP
現地8月12日から14日にかけてフェンウェイ・パークで行われたレッドソックス戦の間に、ジェイコブ・デグロムは現地12日だったと思いますが、実戦形式のライブBPを行いました。この時点で、すでに2回目のライブBPで、この日は99mphを記録。14日のGm3はレンジャーズがなかなか先発が決まらなかったので、まさかデグロムが!と焦りましたが、さすがにそれはなく、Gm3はデーン・ダニングが先発しました。
Jacob deGrom was throwing live BP earlier today.
— MLB (@MLB) August 13, 2024
His first pitch? 99 MPH 🔥 pic.twitter.com/3qnz16bnwB
グローブライフでのライブBP
さらに現地2024年8月17日は地元グローブライフ・フィールドで3度目のライブBPに登板。頗る、調子はいいようです!
Jacob deGrom is throwing his third (and what’s expected to be his final) live bullpen session at Globe Life Field. pic.twitter.com/KThapjmnp5
— Shawn McFarland (@McFarland_Shawn) August 17, 2024
3イニングで約45球を投げた36歳のデグロムは「腕の調子はとてもいい。チームメイトがいる。他の選手と対戦して、それが少しは助けになると思う」と語りました。
また、この日は高めに浮く球もあったようで、それに多少苛立ったようでもありましたが、デグロム自身は今回のトミー・ジョン手術は2度目で前回は2010年10月に経験済み。よって、「それは最後に来るものだ 」と言ったことから、復帰のプロセスで経験することであり、むしろ良い兆候であるとも捉えて良さそうです。
デグロムは復帰時期の明言は避けましたが、MLBの試合に出ることが重要であることは認めています。
ダブルAからの復帰か
19日からの週ですが、おそらくダブルAフリスコでの登板を皮切りに、これから約数週間をかけて負荷を上げて行くと思われます。
デグロムは2023年6月にトミー・ジョン手術を実施。最長で復帰まで18ヶ月かかると見られますが、デグロムは現時点で13〜14ヶ月のペースを保っており、9月復帰なら、15ヶ月ということになります。
マイナーでのリハビリで肘の状態も良く、ドクターからもGOサインが出れば、例え9月の最終週になったとしてもデグロムは必ずシーズン・デビューを果たすと思われます。ベストな状態でMLBに上がることが重要で、たまたまシーズンが終わりになるだけという具合に。シーズンが終わりだからもう今季は投げないというスタンスだとおそらく来季の調子にも影響すると思われます。マイケル・コペックが2020年に復帰出来たのになぜかオプトアウトして調子を落としたという例もありましたから。
2025年は契約3年目のシーズン
ジェイコブ・デグロムは2022年12月にレンジャーズと5年/$185M (2023-2027) + 2028 コンディショナル・オプションでサイン。
契約1年目の2023年は4月28日、30.1イニングでストップ。6月に手術を受けました。6試合登板で2勝0敗、ERA 2.67、45SO。
契約2年目の今季は上述の通り、これからシーズンデビューしようかという状況で約2シーズンを怪我で棒に振った格好となりました。
契約時、デグロムのリスクはある程度認識されていました。
レンジャーズにとっては、なかなか厳しい投資となった訳です。そしてデグロム不在でワールドシリーズ・チャンプになるというこれまた「投資とは?」と考えさせられそうな事態にもなりました。もっとも、レンジャーズは若手野手が活躍しましたし、投手もある程度補強を実施。何より、セミエン、シーガーは大型投資が良いように出た結果でもあります。
果たしてデグロムはレンジャーズに良い結果をもたらすでしょうか?
もう2025年以降の話になりますね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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