Pre-2024 トップ・プロスペクト1位が力を発揮
オリオールズの20才のルーキー、ジャクソン・ホリデー(Jackson Holliday)がその実力を見せつけ中。
Pre-2024のトップ・プロスペクト・ランク1位となったジャクソン・ホリデーが現地2024年8月10日のレイズ戦の2回表に先頭打者として打席に入り、タイラー・アンダーソンから右中間に特大のソロHRを放ちました。
これでジャクソン・ホリデーは復帰後10試合で5HR。少年のような風貌と小さく見える体に似つかぬパワーを見せつけております。
一度は非力でマイナー落ち
2022年のアマチュア・ドラフトで全体1位指名を受け、プロ入りしたホリデーは上述の通り、Pre−2024のトップ・プロスペクト・ランクで1位の評価。2024年のスプリング・トレーニングでも躍動し、.311/.354/.600、2 HR、6 RBIをマーク。このまま開幕ロスターを勝ち取ったかに見えましたが、ヘストン・キャースタッドとともに開幕はマイナーで迎えることとなりました。
正しかった開幕マイナーの決断
新CBA(労使協定)で制度としてMLS操作を防止する措置が取られましたが、ホリデーの開幕マイナーはMLS操作でも考えているのではないか?とオリオールズのフロント・オフィスは疑われましたが、ただ、結果的に現場の判断は正しかったと言わざるを得ない結果となりました。
現地2024年4月10日、オリオールズはついにジャクソン・ホリデーをメジャーに昇格。同日にメジャー・デビューとなったのですが、以降10試合で36打席に立ったホリデーは34打数2安打、.059/.111/.059とまるで刃が立たなかったです。見た目にも非力は明らかで、オリオールズは4月26日にホリデーをマイナーへ落としました。
マイナーでしっかり調整
トリプルAに戻ったホリデイは40試合に出場し、.252/.418/.429と数字としては堅実な成績を残したものの、物足りなさを感じさせる内容でした。特に、6月上旬の成績は落ち込み、最初の10試合で打率.212。またこの頃、肩も痛めて一旦はマイナーリーグのILに登録されるほどでした。
果たしてホリデーはこの状態から復帰できるのか?とかなり心配されましたが、6月25日に復帰してからは23試合で.273/.426/.507、HR 3、RBI 10をマーク。守備はDHを中心に出場しましたが、7月20日過ぎからは2BあるいはSSも守るまで回復しました。
TDLでメジャーに復帰
トレード・デッドラインのタイミングでロスターを入れ替えたオリオールズは7月31日にジャクソン・ホリデーの昇格も決定。少し前のタイミングの7月25日に2Bのホルヘ・マテオが左肘亜脱臼で少なくとも9月下旬までの離脱が決まったことも昇格に影響しました。ホルヘ・マテオは68試合に出場し、.229/.267/.401、13盗塁をマーク。1BとC以外のすべてのポジションをバックアップできるユーティリティ・プレーヤーでもありましたが、打撃成績はもう一声欲しいところでした。
復帰後は5HR
7月31日に復帰したホリデーはその復帰戦でメジャー初HRを放ち、しかもこれがグランドスラムだったという離れ業を見せ、さすがに華のある活躍を見せました。
復帰後は10試合で5HR。21歳になる前のシーズン10試合で5HRを放ったのはオリオールズのフランチャイズ史上初のことです。
8月だけの成績だと.290/.371/.710。パワーと確実性を上げてメジャーに戻ってきましたね。
オリオールズ、70勝一番乗り
ホリデーが復帰後5HR目を放った現地2024年8月10日のレイズ戦でオリオールズはエースのコービン・バーンズが好投。7回裏にバーチ・スミスがホセ・キャバイェーロ(José Caballero)に一発を浴びて4-4の同点となり、コービン・バーンズの勝ちは消えましたが、8回表にラモン・ウリアスの2ランHRなどで3点を上げたオリオールズが7-5のスコアで勝利。
これでオリオールズは、MLB最多の70勝48敗をマーク。ヤンキース(69勝49敗)に1ゲーム差をつけて、アメリカン・リーグ東地区の単独首位に立っています。
残り44試合。オリオールズがポストシーズンに進出するのはほぼ間違いのないところですが、7月以降は怪我人も出て苦戦が続いております。7月は12勝13敗、8月はこの対レイズ戦2連勝でようやく5勝4敗で勝ち越し。
彼らがどのポジションでポストシーズンに進出するのか、1プッシュするのはジャクソン・ホリデーかもしれませんね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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