アストロズのTDL後のロスター・ムーブ
トレード・デッドラインが終了し、獲得した新しい選手のロスター・スポットを獲得するため、各クラブはロスター調整を行っています。殆どがディール成立と同時にやっていますが、中でも注目のロスター・ムーブがありましたので、記しておきたいと思います。
ラファエル・モンテロがDFAに
現地2024年7月31日、ALウエストで首位に立っているヒューストン・アストロズもロスター調整を実施。タフ・リリーバーのラファエル・モンテロ(Rafael Montero)をDFAとしました。
ラファエル・モンテロはここ2年、アストロズのブルペンで非常にタフに登板してきた投手。際立った活躍をしたのが2022年。71試合に登板し、68.1イニングを投げ、ERA 2.37をマーク。このシーズンは本当に素晴らしく、25試合を締め、14SVをマークしたことから、ライアン・プレスリーの負担も軽減させました。
現地2022年11月2日のアストロズ @ フィリーズのワールドシリーズGame4でアストロズはクリスチャン・ハビエルが先発してコンバインド・ノーヒッターを達成しましたが、8回裏の難しい状況にラファエル・モンテロが登板。ノーヒッターを継続し、ライアン・プレスリーに見事にリレーしたこともありました。
2023年は若干ラフな成績となり、それでも68試合、67.1イニングを投げ、ERA 5.08に。
2024年はここまで41試合、38.1イニングに登板し、ERA 4.70。自責点0の登板が28試合もあるのですが、リリーバーの場合、HR1本を打たれるとイニングが短いがゆえ、ERAの数字がグンと上がります。今季は被本塁打が8本。6月に続けて逆転された登板もありました。
直近2年で27%ほどを誇っていたSO%が今季は14.0%にダウン。2022年に8.5%だったSO%は今季は11.6%に悪化。特に下がっているのがHR%で2022年に1.1%だったHR%は2024年は4.9%。残念ながら今季は指標も軒並み悪化している状況でした。
10月で34才になる右腕はここ2年の疲れも出ているのかもしれません。
サラリー
ラファエル・モンテロは2022年11月にアストロズと3年/$34.5M (2023-25)でサイン。パフォーマンス・ボーナスなどもありますが、サラリー部分の支払いは$11.5M/年。 MLSは7.138(2024/1時点)。サラリーの高さと来年分もあることからトレードの成立は難しそうです。
一旦、リリースされば残債はアストロズが支払うことになり、他クラブはメジャー最低年俸の日割りで済み、その金額分はアストロズの残債から減算されます。おそらくそういうルートになるのではないか?と思います。マイナーに残るでしょうか??
追記:マイナーへアウトライト
DFAとなったラファエル・モンテロですが、現地2024年8月3日、アストロズが発表したところにおると、ウェーバーをクリアーし、つまり獲得に手が上がらず、マイナーへアウトライトしたとのことです。さすがに2025年まで契約が残っていますから、クラブ側もリリースまで行かなかったようです。誰が怪我で離脱するかわかりませんからね。
菊池投手、C・ファーガソン加入に伴い
ラファエル・モンテロのDFAの理由はトレード・デッドラインで獲得した菊池投手、ケイレブ・ファーガソンのロスター・スポットを空けるため。
アストロズはラファエル・モンテロとともに右腕で今季41試合に登板し、ERA 2.92のセス・マルチネスをマイナーへオプション。2人分のスポットを空けたということに。
ちなみにケイレブ・ファーガソンの方がERAは断然悪いんですけどね。今季は5.13です。
この決断がどうなるでしょうか?
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント