延長10回までスコアレスの白熱ゲーム
現地2024年6月7日、いよいよブロンクスでのドジャース@ヤンキースの3ゲームシリーズがスタート。先の話になりますが、ドジャースはこの後、レンジャーズ、ロイヤルズとハードな相手が続くだけに先勝したいところ。現時点でMLB NO.1の勝利数を誇るヤンキースとの初戦でどのような戦いを見せるか注目されましたが、両先発が機能。特にドジャース先発の山本由伸投手がその力を大いに発揮しました。
フアン・ソトが欠場
そのGm1ですが、ヤンキースは中軸のフアン・ソトが欠場。フアン・ソトは現地2024年6月6日のツインズ戦の6回の守備で左前腕部に違和感を感じて途中退場。
翌7日に映像での検査を実施。一時的な検査の結果は左前腕部の炎症にとどまりました。ただ、より精密な検査も実施する予定で、今後どうなるかはその後に判明する見込み。現時点ではILに入れる予定はなく、一時的に欠場しているという状態です。
山本投手が7回、2ヒッター、スコアレス
さて、このゲームですが、両先発が非常に良かったです。まずは山本投手。
1回裏、当たっているアンソニー・ボルピーに対し、すべてゾーンで勝負。97mphのファストボールで押しつつ、最後は80.6,mphのカーブで打ち取りました。2番に入ったアレックス・ベルドゥーゴはSSゴロに打ち取り2アウトを奪うも、3番アーロン・ジャッジとの初対決は早めに2ストライクを奪うも、決め球のスプリッターが甘いところに行って、LFへのラインドライブの二塁打を浴びます。ランナーをスコアリング・ポジションにおいてジャンカルロ・スタントンをスタントンを迎えますが、そのスタントンを3球三振に斬って仕留め、立ち上がりをスコアレスに抑えます。
2回裏には1アウトから3Bのキケ・ヘルナンデスのエラーとトレント・グリシャムのシングルヒットで2アウト1、3塁のピンチを迎えますが、ホセ・トリビーノを三振に斬って取り、このイニングもスコアレス。
そして素晴らしかったのは2巡目。なんと3回、4回、5回と三者凡退に斬って取ります。これは大きかったですね。3巡目に入った6回裏はアーロン・ジャッジに四球を出すも、やはりジャンカルロ・スタントンを三振に斬って取り、怖いターンを切り抜けました。そして7回裏は、1アウトからグレイバー・トーレスに四球を出すも、DJ・ルメイヒューをダブルプレーに斬って取り、先制点を与えません。
山本投手は7回で降板。106球を投げ、被安打がたったの2で、スコアレス、BB 2、SO 7という素晴らしい投球でヤンキース打線を抑え込みます。
(YOUTUBE)Yoshinobu Yamamoto strikes out 7 in the Bronx!
コディー・ポティートも好投
ヤンキース先発のコディー・ポティート(Cody Poteet)も好投。右腕のクラーク・シュミットが右広背筋を傷め、5月27日付けで15日ILに入った関係でAAAから招集された右腕ですが、招集後はすでに2勝をマークして好調です。この日も、ムーキー、大谷選手の1、2番を2巡目まで見事に抑え込みました。
ポティートは4.2イニングを投げ、被安打2、スコアレス、BB 3、SO 1と好投しました。
B・トライネンがさすがの投球
ゲームが動きそうになったのは山本投手合板後の8回裏。ドジャースは左腕のアンソニー・バンダが登板。バンダは下位の2人から2連続三振を奪ったまでは良かったものの、上位打線に回ったところで、ボルピー、ベルドゥーゴに連続安打を許してしまいます。ここで均衡を破られると表のドジャースの攻撃はかなり圧がかかり難しくなるのでなんとか抑えたい状況。
ここで登板したのが経験豊富なブレイク・トライネン。トライネンは代わりばな、さすがにアーロン・ジャッジには慎重に投げ、四球で出塁を許してしまいますが、ジャンカルロ・スタントンは得意のシンカーでLFに打ち取り、見事にピンチを切り抜けます。
ドジャースは9回裏のマウンドにダニエル・ハドソンを送り、見事に三者凡退に打ち取ります。ゲームはスコアレスのまま延長へ。延長10回表のドジャースの攻撃は後述。大谷選手がチャンスで1本出ませんでした。
10回裏、ドジャースはマイケル・グローブが登板。彼も良かったですね。オートマティック・ランナーがつく延長戦でグリシャム、トリビーノ、ボルピーと三者凡退に斬って抑えました。
テオスカー・ヘルナンデスが決勝打
均衡が破れたのは延長11回表。大谷選手が2塁ランナーでスタート。ドジャースは先頭のフレディー・フリーマンが四球で歩き、ノーアウト1、2塁のチャンス。ヤンキースのマウンドには右腕のイアン・ハミルトンが上がっています。このチャンスに4番のウィル・スミスが捉えた当たりをCFに弾き返しますが、これはCFライナーで1アウト。そしてバッターはテオスカー・ヘルナンデス。テオスカー・ヘルナンデスはスライダー2球で早めに追い込まれたものの、4球目に甘く入ったスライダーを見逃さず、LFへ鋭く弾き返し、これで大谷選手とフレディー・フリーマンが還り、ドジャースが2点を先制。値千金の打撃でした。さすがです。
この後、デニス・サンタナにスイッチし、ドジャースは回打線が凡退し、得点は2点にとどまりました。
ヨハン・ラミレスで締める!
さて延長11回裏です。2塁ランナーは足の速いアンソニー・ボルピーが入り、しかも強力な上位打線のターンです。ここでドジャースは残っているリリーバーで最も頼りになるヨハン・ラミレスをマウンドに。
そのヨハン・ラミレスは100mphのボールはない代わりにうまく散らしましたね。ウィル・スミスのリードも良かったと思います。肝心の先頭打者ですが、アレックス・ベルドゥーゴに対し、なんと4球で三振に。これは大きかったですね。
1アウト後、アーロン・ジャッジには2球目のスウィーパーが甘く入り、LFへタイムリーを打たれて2-1と1点差に。これはかなり甘いボールだったのですが、スタンドに入らなかっただけで御の字だと思います。
そして1アウト1塁でもう1つの難関のジャンカルロ・スタントンを迎えます。ヨハン・ラミレスは強気でしたね。ジャンカルロ・スタントンに対して2球目以降はゾーンで勝負。6球を費やしましたが、見事に見逃し三振に斬って取り2アウト。最後はアンソニー・リッゾをキャッチャー・ファウル・フライに仕留め、ゲームセット。
ヨハン・ラミレスはよく投げきりましたね!これは素晴らしい投球でした。
白熱したスコアレスの展開は、延長11回で2-1のスコアでドジャースが勝利。Gm1を取りました。
ナイスゲームでした。
なお、山本投手降板後の勝ち越しでしたから、好投したものの勝ちはつかず。6勝2敗のままです。このスコアレスの投球でERAは3.00まで来ました!!
大谷選手、抑えられる
要警戒だったのか、それとも意地でも打たせたくなかったのか、ヤンキースはこの日、大谷選手を徹底マーク。1回の第1打線は2Bゴロ、3回の第2打席は捉えた当たりだったもののCFライナー。5回の第3打線は2アウト1、2塁の先制のチャンスだったのですが、左腕のビクター・ゴンザレスが登板。1Bゴロに抑えられました。8回の第4打席はケイレブ・ファーガソンの前にLFフライ。そして延長10回、2アウト1、2塁で回ってきた第5打席は、1Bゴロに倒れて得点ならず。この日は残念ながら快音ならずです。
しかし、今日の山本投手のピッチングは全米に改めてその質の良さを知らしめたのではないかと思います。
Gm2はドジャースがギャビン・ストーン、ヤンキースがネスター・コルテスです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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