レッドソックス、シーズン早々緊急事態へ
スプリング・トレーニングからかなり良い内容の戦い方をしてきたレッドソックスは、寒いホームを避けた恒例の西海外からの開幕を7勝3敗で終え、いよいよ現地2024年4月9日、フェンウェイ・パークでのホームオープナー日を迎えました。
内容が良かった開幕10戦
投手力がアップ
今季、一番変わったのは投手。2019年以降、投手力に泣いてきたレッドソックスは今季、アンドリュー・ベイリーを投手コーチに迎えました。補強したジオリトは早々にトミージョン手術で離脱したものの、ベイリーは「現有戦力だけで大丈夫」と、選手それぞれの個性を見抜き見事に結果を出しています。現地2024年4月9日を終えてERA 1.72はMLB NO.1。なんと言っても四球の減少が素晴らしく、28 BBはMLB 3位です。失投が減っています。
明るい!
もともと打撃のチームですが、ここまではまだ打線はお目覚めではありません。ただ、主砲のラファエル・デバースはチームリーダーとしての自覚が出てきており、頼りになります。もう少しすれば手がつけられなくなる程、打ってくれそうです。他にジャレン・デュラン、セダン・ラファエラなど足を活かせる若い選手がラインナップに入ってきたのは大きいです。
そしてなんと言っても今年はダグアウトが明るいです。マウンドで真剣な表情しか見せないカッター・クロフォードや真面目な吉田選手も輪の中に入って楽しくダンスするシーンもあり、とにかく楽しそう。
ホーム・オープナー
そんな2024年のレッドソックスがようやくホームに帰ってきました。まだ寒いボストンは当然デーゲームでの開幕です。平日昼間にもかかわらず、36,093名ものお客さんが詰めかけました。
2004年メンバーが集結
ホーム・オープナーのセレモニーには86年もの長きに及んだ「バンビーノの呪い」を解いた2004年ワールドシリーズのメンバーが多数集結。ジョニー・デイモンはさらにワイルドになっていました。
04 World Series Reunion!!! #Raking pic.twitter.com/VbvpaKmUDd
— Kevin Youkilis (@GreekGodOfHops) April 9, 2024
ファースト・ピッチには2023年に亡くなったティム・ウェイクフィールドのお嬢さんが務め、ジェイソン・ベリテックが受けるというエモーショナルな光景となりました。
トレバー・ストーリーがシーズン・エンディング
さて、そのレッドソックスの攻守のキーマンの1人であるトレバー・ストーリーが残念なことにシーズン・エンディングとなってしまいました。トレバー・ストーリーは4月5日に行われたエンゼルス戦の4回裏、マイク・トラウトの放った三遊間へのヒット性の当たりをダイビング。捕球までしていたのですが、着地した際に左肩を押さえて悶絶。その後、ゲームから離脱しました。
試合後の診断では脱臼。これで10 Day ILの間に治るかと思われたのですが、より精密に検査を実施したところ、剣状突起骨折が判明。修復手術を受けることになりました。この手術からの復帰までのスケジュールはおよそ6ヶ月。残りのレギュラーシーズンを欠場することなりました。
剣状突起骨折とは腕の骨と接合する肩側の受けの包み込むような形状の部分に見られる骨折。尋常でない悶絶だったのでそういうことだったのかという感じです。
ペドロイア風
今季はひげをたくわえ、まるでダスティン・ペドロイアのような風貌でスプリング・トレーニングに現れたトレバー・ストーリー。それだけでも今季への意欲は十分に感じられ、かなり期待していたのですが、またもや離脱。
トレバー・ストーリーはロッキーズ時代の終盤から右肘を傷め、ちょうどFAイヤーだっただけに移籍先はどうか?というところだったのですが、それを前CBO(Chief Baseball Operations)のハイム・ブルームが獲得したのが2022年3月。
その傷は結果的に2023年1月11日にトミー・ジョン手術として表れ、復帰したのは2023年8月8日。
ストーリーは契約以来、2022年は94試合、2023年は43試合、2024年は8試合で計145試合の出場に留まっており、これは今季も含めた3シーズンで計486試合がある中30%の出場率に留まっています。
マーセロ・メイヤーはまだ
内野のキーマン的な存在であるストーリーが離脱したことで、SSはパブロ・レイエス、デービッド・ハミルトンらが務めていますが、ここはトップ・プロスペクトのマーセロ・メイヤーにとっては大チャンス。しかし、レッドソックスは上げる予定はないようです。
ニック・ピベッタまで!
さらに、この日衝撃的だったのが、今季は高品質の投球を見せているニック・ピベッタが右肘屈筋のハリでIL入り。これはトミー・ジョンも近いかもしれません。
ニック・ピベッタこそ、上述のアンドリュー・ベイリー効果を体現している投手で、ここまで2試合の登板で11イニングを投げて被安打 8、失点1、ER 1、BB 1、SO13という素晴らしい投球を披露。スウィーパーが抜群に良いのですが、やはり肘への負担が大きかったようです。2試合でBB 1というのは本当に頼もしかったのですが、状態は様子見ですね。
ホーム・オープナーはエラーで落とす
なお、この日のレッドソックスは先制点を奪ったまではよかったものの、LFのジャレン・デュランが落球するなど(打球が太陽と重なって)、ポロポロと記録に残らないエラーも含めてミスを連発。好調なタイラー・オニールはよかったのですが、負けるべくして負けたというゲームでした。
今季の守備はなかなかひどいです。
監督のコーラが、けが人も含めてどのように立て直すのか、注目しています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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