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【MLB2024FA】パイレーツがマイケル・A・テイラーと1年で合意

2021年GG賞受賞のマイケル・A・テイラーも決定 

 現地2024年3月15日、OFの有力FAとしてここまで残っていたマイケル・A・テイラー(Michael A. Taylor)がパイレーツに決定。1年契約で合意となっています。現時点ではフィジカル・チェックの結果待ちでまもなくオフィシャルになると思われます。

 2021年のゴールド・グラバーがようやく決まりましたね。

契約内容

 両者の契約内容は大筋では以下の通り。

  • 1年/$4M (2024)

 40manロスターがフルのパイレーツはマイケル・A・テイラーのスペースを確保するため、右肘の手術が必要なダウリ・モレタ(Dauri Moreta)を60 Day ILに移すのではないかと見られています。

ほぼ現状維持

 マイケル・A・テイラーの直前の契約はロイヤルズと2021年9月に延長契約した2 年/$9M (2022-23)で$4.5M x 2年。今回のディールは$0.5M下がりましたが、ほぼ現状維持という内容になっています。それにしてもマイケル・A・テイラーは知名度が高いものの、$10Mを超えるディールがありませんね。

マイケル・A・テイラーとは

 マイケル・A・テイラーは、1991年3月26日生まれの32才(現地2024年3月15日時点)。開幕直前に33才となります。ドラフトは2009年のナショナルズの6巡目指名。デビューは2014年で23才の時です。

 マイケル・A・テイラーは2015年に名手デナード・スパンからポジションを奪い、エブリデーOFを手に入れました。今では名手の誉高いテイラーですが、2016年には大きなミスも犯しています。

悪夢のLAD戦(2016年6月22日)

 マイケル・A・テイラーのキャリアを語る上で忘れてはならないのは、悪夢のドジャース戦です。

 2022年6月22日、CF&リードオフで先発出場を果たしたマイケル・A・テイラーは、打撃では5打数5三振で良いところなし。さらに、3-2のスコアでナショナルズが1点をリードして迎えた9回裏、当時ドジャースにいたハウィー・ケンドリックが1アウトから代打で登場。ショーン・ケリーからシングルヒットを放ち、同点のランナーとして出塁。ヤジエル・プイーグはCFのマイケル・A・テイラーのところにゴロでシングルヒット。ところが、これをマイケル・A・テイラーが後逸。プイーグはそのまま一気にホームインし、1ヒット&1エラーの2ラン・シングルでドジャーがサヨナラで勝利したという試合がありました。

 OFをやったことがある人ならわかると思いますが、1塁ランナーの3塁への進塁を阻止したかったんですよね。それが結果的に打者走者の生還まで許してしまうことに。結局、この試合の後はルーキーのトレイ・ターナーが先発CFの座を引き継ぐことになりました。この時はナショナルズのSSにダニー・エスピノーザがいて、トレイ・ターナーは内野につけなかったゆえユーティリティーとして試合に出場し続けました。

 そんなマイケル・A・テイラーですが、2017年には立ち直り、118試合に出場してAVG .271を残し、2018年には134試合に出場。この年はAVG .227と落ちました。

 そして2019年、怪我に悩まされたマイケル・A・テイラーは7月、8月をILで過ごし、9月に復帰。ポストシーズンでは出場試合は限られたものの、NLDS、NLCS、WSでいずれも安打を放ち、ナショナルズのWS制覇にも貢献。

 短縮シーズンとなった2020年までナショナルズに在籍し、2021年からロイヤルズに移籍。ロイヤルズでは2021年にゴールド・グラブ賞を受賞。

 2023年1月にトレードでツインズに移籍。2023年は129試合に出場し、打率.220、OBP .278、SLG .442、HR 21、RBI 51をマークしていました。

淡白だが意外性あり

 マイケル・A・テイラーの魅力は長い手足でそれほど俊敏さを感じさせずに淡々と良いプレーをすること。守備は派手さはないものの、大きなプレーを易々とやるイメージ。

 そして打撃ですが、正直に言って淡白です(笑)。通算のOBPが.294からわかる通り、早打ちでBB数が非常に少ないことを物語っています。年間30個程度という少なさ!

 実に多くの打席をあっさりと終えるマイケル・A・テイラーですが、時折、非常に良いタイミングで長打を放つことがあり、これがまた淡々と簡単に打ち返すことから、投手に精神的ダメージを与える所作になっているのでは?と筆者には見えます。本人は至って真剣にやっているだけだと思うのですが。

パイレーツのOF

 マイケル・A・テイラーが入ったことで、パイレーツはCFを彼にするかもしれません。パイレーツの場合、ヘンリー・デービスを捕手としてどれだけ起用するかにより、OFの配置も変わる布陣です。ジャック・スウィンスキーはRFのコーナー・スポットに動くかもしれません。CFとして見込まれていたブライアン・レイノルズはマイケル・A・テイラーとポジションを争うことになりそうです。アンドリュー・マッカッチェンはDHメインのLF。

 その他、OFにはコナー・ジョー、エドワード・オリバレス、ジョシュア・パラシオスらもおり、なかなかレベルの高い争いとなっています。ちなみに1Bはロウディー・テレーズ、コナー・ジョーが争う見込みです。

 なお、パイレーツは現地2024年3月15日時点でグレープフルーツ・リーグで8勝12敗です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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