ヘルシーなら年間28-30試合に先発可
現地2024年1月22日になりますが、ロサンゼルス・ドジャースがまたもいい選手を補強しました。今回はオフの課題と言われていたピッチング・ヘルプです。
レッドソックスからFAとなっていたベテラン左腕のジェームス・パクストン(James Paxton)と1年契約で合意です。合意報道から1日待ち、ファイナルとなるのを待っていたのですが、もう数日かかるようで一旦記事にしたためたいと思います。
契約内容
両者は以下の内容で大筋で合意。ドジャースがしっかりしているなと思うのは1年契約に留めていることですね。
- 1年/$11M (2024) →こちらは変更となりました。
- パフォーマンス・ボーナス:+$1M
- ロスター・ボーナス:+$1M
$11Mのサラリーの他にパフォーマンス・ボーナスとロスター・ボーナスがそれぞれ$1Mつく設定となっています。
契約内容(UPDATED)
ジェームス・パクストンの契約内容ですが、フィジカルチェックの結果によくない点があったということで当初の報道よりは下がりました。
- 1年/$7M (2024)
- サイニング・ボーナス:$3M
- 2024: $4M
- 3/24-3/28までの間に開幕ロスターに入れば $2M+
- さらに4/15までにアクティブ・ロスターに入れば $1M +
- パフォーマンス・ボーナス
- 6, 8, 10, 12, 16 試合先発でそれぞれ $0.6M
- 18試合以上先発で $1M
これまでのパクストン
ジェームス・パクストンはヘルシーならいい軌道の素晴らしいボールを投げる投手で、2018年にはノーヒット・ノーランを達成。
勝利数のキャリア・ハイはヤンキース移籍1年目の2019年で、15勝6敗をマーク。このシーズンは5月3日のツインズ戦で膝を傷めて約3週間ほどIL入りとなるも、シーズン後半の2019年8月2日から9月21日まで、10試合に登板して10連勝をマークするという離れ業も演じました。いい時は本当に大絶賛を浴びる投手です。ERAのキャリア・ハイはマリナーズ時代の2017年で2.98をマーク。
怪我が多い
しかし、ジェームス・パクストンと言えばもはや代名詞にもなっているのが「怪我」。
これまでシーズンで最も多い登板数はその2019年の29先発。イニング数では2018年の180.1 IP。
短縮シーズンとなった2020年は脊椎固定手術を受け、開幕が遅かったため、なんとか7月下旬の開幕に間に合ったものの、5試合、20.1 IPで1勝1敗、 ERA 6.64で終わりました。
トミー・ジョン手術
2020年オフにFAとなり、マリナーズとサインするも、2021年の登板は4月6日の1試合のみ。その後は左前腕部の張りに見舞われ、診断の結果、トミー・ジョン手術が必要と判明し、4月半ばに手術を実施。そのままシーズン・エンディングとなりました。
レッドソックスとの契約
2021年オフに再びFAとなったパクストンは、ロックアウト前にレッドソックスとサイン。変則的なオプションのある契約でした。
- 1年/$10M (2022) 保証 + 2023-24 に2種類のオプション
- 2023-2024のオプション
- 2023 $4M プレーヤー・オプション
- もしくは、2023-2024 クラブ・オプション
- これは2022年終了時に次の2年間のオプションを行使するかどうか決めるというもの
- クラブオプションの場合、サラリーは$13M/年+パフォーマンス・ボーナス
- 2023-24にクラブ・オプション行使の場合のパフォーマンス・ボーナス
- 20/ 22/ 24/ 26試合先発ごとに$0.25M加算
2021年4月にトミー・ジョン手術となったものの、ある程度の早期復帰も期待されましたが、2022年に登板することはありませんでした。
結果、2022年11月にパクストンは$4Mのプレーヤー・オプションを行使。レッドソックス・ファンからはかなりのツッコミを受けたのでした。
2023年に復活
そんなジェームス・パクストンですが、2023年5月12日にようやくMLBに復帰。そして復帰2戦目でようやくレッドソックスでの初勝利を上げたのでした。
その後のパクストンは8月までローテーションを守り、19試合に先発し、96.0 IPで7勝5敗、ERA 4.50をマーク。数字以上に良い投球が多かったのも事実です。
しかし、9月10日に右膝に炎症を発症。このままシーズン・エンディングとなったのでした。
ウリアスの穴
さて、ドジャースのローテーションですが、ご覧のメンバーとなっています。
- タイラー・グラスノー
- 山本由伸
- ボビー・ミラー
- エメット・シーハン
- ウォーカー・ビューラー
- ジェームス・パクストン
本来ならウォーカー・ビューラーが軸となるところですが、トミー・ジョン手術明けなので、無理はさせられません。グラスノーを軸に山本投手、ボビー・ミラーと続く流れになりそうです。
左腕はライアン・ヤーブローしかいなかったので、パクストン獲得は左腕補強の意味もありました。ヤーブローは本来のブルペンに回ると思われます。
DVのフリオ・ウリアスの穴を埋める形でもあります。
CB TAXが300Mドル超え
さて、ドジャースですが、今回のパクストンの$11M追加により、またしても贅沢税上のサラリーにインパクトを及ぼしました。
大谷選手が繰り延べ払いにしたことでその現在価値による反映で$70Mが$46Mに収まったものの、依然ドジャースは単価の高い選手が多く、$20M超えだけでベッツ、フリーマン、テオスカー、山本投手、グラスノーと5名います。ドジャースは調停資格の選手も単価の高い選手が多いので、現地2024年1月23日時点ですでに$318Mという数字が出ております。
2023年のメッツの$330.6Mももうすぐそこにある状態です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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