ホワイトソックスがブルペンを補強
現地2024年1月20日、シカゴ・ホワイトソックスはジャイアンツからFAとなっていたリリーバーで、4シームが数字以上によく伸びて美しいジョン・ブレビア(John Brebbia/33)と1年契約でサインしました。
実績のあるリリーバーを獲得したことで、ホワイトソックスのブルペンは2023年のようなことはないでしょう。
契約内容
ホワイトソックスとジョン・ブレビアの契約はご覧の通り。
- 1年/$5.5M (2024) + 2025 オプション
- 2024: $4M
- 2025: $6M ミューチュアル・オプション($1.5Mバイアウト)
- パフォーマンス・ボーナス:45試合以上登板でMAX : $1M
それなりの評価を得た契約内容だと思います。2023年は$2.3Mでしたから、上がりました。2年目のバイアウトを含めて計$5.5M保証。
2025年はミューチュアル・オプションで双方合意の上、$6Mで更新するかどうかが決まります。
ミューチュアルとは言え、かなりクラブ・オプションに近い形態かと思います。というのもミューチュアル(双方合意)の時はだいたい、成績に伴うべスティングのような形をとることが多く(その方が互いに明確な基準が出来るため)、今回設定されているパフォーマンス・ボーナスが同時になんらかのオプション行使の材料に使われそうです。
ジョン・ブレビアとは
ジョン・ブレビアは1990年5月30日生まれの33才の右腕。開幕後に34才となります。
もともとは2011年のヤンキースの30巡目指名でプロ入り。
2011年から2013年までヤンキースのマイナーで2年半を過ごし、主にクラスA、クラスA-で登板。111試合の登板経験を積むも、2013年12月にヤンキースからリリースされます。
独立リーグ経由MLB
ジョン・ブレビアは2014年と2015年に独立リーグで過ごし、2年間で85試合に登板し、10勝4敗、20セーブをマーク。
その独立リーグの2年目が終了した後にDバックスと契約(2015年9月)。ただ、Dバックスでは投げる機会のないまま、2015年12月のルール5ドラフトを迎え、カージナルスから指名を受けて移籍します。
2016年にはカージナルス傘下のダブルAとトリプルAで計43試合を投げて、ERA 5.16。
2017年はトリプルAでのシーズン最初の15試合でERA 1.65をマーク。これが目を引くこととなり、2017年5月28日にメジャー・デビューを果たすことになります。このシーズンは50試合に登板し、すべてリリーフでERA 2.44と非常に良い成績を残しました。
2018年は45試合に登板して3勝3敗2セーブ、ERA 3.20。メジャー初勝利と初セーブを上げております。
2019年は66試合、72.2イニングを投げERAは3.59、SO数は87をマーク。この頃から4シームに高い評価があったということですね。同年、カージナルスはディビジョンタイトルを獲得。ブレビアは初めてポストシーズンに登板し、ブレーブスとのNLDSで3試合、2イニングを投げ、無失点。NLCSではこの年、WSチャンプとなったナショナルズと対戦。カージナルスはスイープされたのですが、ブレビアは2試合、1.0イニングで2失点と振るいませんでした。
トミー・ジョン手術
翌2020年。シーズン開幕が延びる中、ブレビアは6月下旬にトミー・ジョン手術を受けることが判明。このままシーズンを離脱しました。リハビリを行う中、カージナルスはブレビアをノンテンダー・リストに加え、ノンテンダーFAとなったブレビアは、2020年12月にジャイアンツと1年/$0.8Mでサイン。
そのブレビアは術後1年ほどの2021年6月20日にメジャーに復帰。ジャイアンツ・デビューを果たしました。2021年は18試合、18.1 IPでERA 5.89。SO数は相変わらずイニングを上回る数字で22をマーク。
術後初のフルシーズンとなった2022年。ジョン・ブレビアは、開幕からロスターに名を連ね、離脱することなくシーズンをフィニッシュ。2022年は登板数がなんと76試合!68.0 IPでERA3.18とまたしても素晴らしい数字をマーク。奪三振は54とさすがに無理はしなかったようで、SO9は7.1でした(直前の3シーズンのSO9は10.0以上)。
ジャイアンツでの3シーズン目となった2023年、ブレビアは40試合に登板し、38.1 IPでSO数は47。ERAは3.99でSO9は11.0でした。
2023年終了後にMLSが無事に6.00を超えて6.078となり、FA資格を取得したのでした。
2023年のCWSの投手陣は大苦戦
2023年のホワイトソックスのチームERAは4.87でこれはMLB26位。非常に悪かったです。
スターター/リリーバーともにERAは4.88でMLB23位。特にBB数は壊滅的でワーストのアスレチックスの694に迫る654をマーク。ちなみにBB数最少はジャイアンツの403。
また、リリーバーのBB数は283で、これはワーストから6位。リリーバーでこれだけBBを出せば、失点も増えるのは当然で、失点は358(リリーバーONLY)で、これはMLBワースト5位です。
2024年のCWSのブルペン
そんなホワイトソックスですが、ジョン・ブレビア加入で少しは落ち着きを取り戻しそうです。ただ、クローザーのリアム・ヘンドリクスがトミー・ジョン手術となり、大黒柱が抜けました。100mph左腕のギャレット・クロシェがその力を発揮出来れば面白くなりますね。
- グレゴリー・サントス
- ジョン・ブレビア
- ギャレット・クロシェ(LHP)
- タナー・バンクス(LHP)
- サミー・ペラルタ(LHP)
- ティム・ヒル(LHP) 新加入
- デイビ・ガルシア 他
ブレビアも失点しますが、彼の場合、強いボールがあるので、ゲーム後半に三振を奪うことでモメンタムを引き寄せたりとそういう副次的な効果ももたらす投手です。
プロスペクト時代にセンセーショナルなボールを投げていたデイビ・ガルシアが果たして本領を発揮するか?も注目したいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント