パドレスがブルペン強化で獲得!
サンディエゴ・パドレスと松井裕樹投手との契約はすでに現地2023年12月20日時点で合意間近の報道が出ていましたが、現地2023年12月23日、ようやくパドレスの方からサインしたとの正式発表がありました。
パドレスと松井祐樹投手は5年契約となっています。
【YOUTUBE】Welcome to San Diego, Yuki Matsui!
契約内容
両者の契約内容の大筋です。
- 5 年/$28M 保証(2024-28)
- 2026年と2027年終了後にオプトアウトあり。
- 怪我条項
- もし契約期間中に深刻な肘の怪我を負った場合、パドレスは2028年の契約を$7M クラブオプションに変更することが可能
この契約は松井投手の28歳から32歳までのシーズンをカバー。松井投手は$28M保証を得た上で、3年目と4年目のシーズン終了後にオプトアウトが可能です。
最初のオプトアウトの機会は松井投手が30歳のシーズンを終えた後の2026年。次は31才のシーズンを過ごした後に訪れます。
そして特筆は怪我条項ありというところ。契約期間中、松井投手が「深刻な」肘の怪我を負った場合、パドレスは5年目を$7M相当のクラブオプションに変更できるようになっています。
NPBで10シーズン、704.0 IP、236 SVを投げてきて、2024シーズンは28才のシーズンとなることから、リスク管理を入れてきたというところです。
松井投手は海外FA権取得での挑戦
なお、松井裕樹投手は、NPBで9シーズンを過ごし、海外FA権を取得済み。よって、パドレス側は通常のFAとしてサインできます。リリース・フィーなどはかかりません。
そして、ISBP(インターナショナル・サイニング・ボーナス・プール)の減額もありません。
FAリリーバーで5年以上は3人目
リリーバーでFAとして5年以上のマルチ・イヤー・ディールでサインしたのは、元阪神で2022年11月にパドレスと5年/$46M (2023-27)でサインしたロベルト・スアレス、2022年11月にメッツと5年/$102M (2023-27)+ 2028 $17.5M ($1Mバイアウト)でサインしたエドウィン・ディアス以来3人目となります。
SDPはヘイダーよりお得という判断
パドレスのクローザーのジョシュ・ヘイダーは今オフにFA。$20.325MのQOを提示されましたが、当然のごとくこれを拒否。市場に出ております。
ヘイダーの契約はまだ決まっておらず、予想ではエドウィン・ディアスを超えるだとうと言われております。その内容は6年/110M以上。仮にこの数字となった場合のAAVは$18M以上。場合によっては$20Mを超えるかもしれません。
このAAVを考えた場合、松井投手の5年/$28M保証のAAVは$5.6Mですから、かなりの割安感はあります。
松井投手の予想値は、2年/$16Mというのがトレード・ルーモアさんで出ていたので、今回の契約は総額でそれを超えたとしても年数を伸ばすことでAAVはかなり抑えることが出来ました。
AJ・プレラーはCB TAX超過をストップさせる
パドレスPOBOのAJ・プレラーは、2024年の贅沢税をリセット、つまり基準値未満に抑えようとしています。
【パドレスのCB TAX】
- 2021: $216.4M / $210M
- 2022: $235.08M / $230M
- 2023: $296.0 M / $233M
パドレスはご覧のように3年連続で超過。しかも2023年は$63M超えですから、超過額の95%、つまりざっとした計算ですが、$59MのTAXがかかると見込まれます。
もともとそれほど資金の豊富なクラブではないですから、ここはリセットを図るのは已む無しというところでしょう。
ヘイダーと松井投手
クラブのファイナンス面での判断はそれで良いとして、ではジョシュ・ヘイダーの穴を松井投手がどれくらいカバー出来るかということが問題となってきます。
二人の2023シーズンの成績の比較です。リーグはNPBとMLBで違いがありますが、松井投手がデビュー・イヤーからどの程度、この成績を残せるか、プレラーとしては実績を信じるしかありません。
Name | G | IP | W-L | SV | ERA |
松井(NPB) | 59 | 57.1 | 2-3 | 39 | 1.57 |
ヘイダー | 61 | 56.2 | 2-3 | 33 | 1.28 |
当然、パドレスにも、松井投手がWBCでメジャー使用球の適応に苦労した情報も入っていますし、ここはクラブ総出でなんとかしていくでしょう。よい先輩もいすますからね。
パドレスの投手陣
ALウエストはライバルのドジャースがとんでもないことになっていますが、パドレスがコンテンダーとなるためには、松井投手の加入は非常に大きいです。ロベルト・スアレスとともにゲーム後半での活躍が期待されます。
パドレスは今オフ、先発のブレイク・スネルがFA、同じく先発のセス・ルーゴとマイケル・ワカはロイヤルズに決まりました。さらにブルペンと先発で力を発揮したニック・マルティネスもFAでレッズに移籍。上述のジョシュ・ヘイダーが戻ることはほぼありません。度胸満点のティム・ヒルもいないんですよね。
ソトとグリシャムとのトレードで獲得したマイケル・キングは先発での起用が見込まれます。
- ダルビッシュ投手
- ジョー・マスグローブ
- マイケル・キング
- マット・ウォルドラン
- ペドロ・アビーラ
トップ3は固いところですが、NO.4-5の位置にもう1人加入させるかもしれません。
OFが現時点で2人
打撃面ではOFは現時点でフェルナンド・タティスJr.とホセ・アゾカーの2人おりません。ここを下から上げてくるのか、FAから取ってくるのか、プレラーの編成のパズルの1つです。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント