KCの攻勢は続く!
現地2023年12月15日になりますが、カンザスシティ・ロイヤルズがまたしてもディールを成立させました。2023年はエンゼルスでその大半を過ごし、贅沢税対策でレッズに移籍となり、FAとなっていたハンター・レンフローと合意です。現在、フィジカルチェックの結果待ちでまもなく正式発表となります。
契約内容
ロイヤルズとハンター・レンフローの契約は以下の内容で合意。
- 2 年/$13M (2024-25)
- $5.5M(2024)
- 2025 $7.5M プレーヤーオプション
またもプレーヤーオプション設定
2023年終了後にようやくFA資格を満たしたハンター・レンフローはFA前年の成績が振るわなかったため、本人の望むような内容にはならなかったかもしれませんが、それでも2年目がプレーヤー・オプションという実質的に2年保証となるマルチイヤー・ディールを勝ち取りました。
ロイヤルズはセス・ルーゴ、クリス・ストラットン、マイケル・ワカ、そしてハンター・レンフローと4人続けてプレーヤーオプションを設定した契約に。何か、うまくこれで選手側の要望を掴んでいる感がありますね。クラブ側としてもプレーヤーオプションが必ずしも発動する訳ではないですから、支払いに柔軟性があります。
2023年のハンター・レンフロー
2023年、ブルワーズとのトレードでエンゼルスへ移籍することとなったハンター・レンフローはその見た目がマイク・トラウトにそっくりだったこともあり、エンゼルス・ファンからも大歓迎されました。ファンはその外見だけでなく、レンフローのOFの守備、そして長打力が高いことを良く知っていたからです。トラウトとともに最強の右中間になる期待をもたせました。
2023年の月別スタッツ
以下は2023年の月別のスタッツで、もともとレンフローはそれほど打率の高い選手ではありません。BAは.250も打てば相当な「御」の字なのですが、OBPが.300をキープ出来るかどうかが一つの目安。5月、6月の2ヶ月が落ち込みましたね。このコアの2ヶ月で数字が上がらなければ厳しいシーズンになる確率が上がります。
月別 | G | HR | RBI | SO | BA | OBP | SLG | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MAR/APR | 28 | 7 | 20 | 24 | .259 | .325 | .519 | .844 |
MAY | 26 | 3 | 9 | 25 | .235 | .275 | .363 | .638 |
JUN | 22 | 4 | 11 | 19 | .256 | .282 | .488 | .770 |
JUL | 23 | 3 | 7 | 20 | .266 | .372 | .468 | .841 |
AUG | 27 | 2 | 9 | 25 | .193 | .260 | .330 | .590 |
SEP/OCT | 14 | 1 | 4 | 12 | .128 | .227 | .205 | .432 |
RHP/LHPの対戦の傾向では、右投手の打率は.229、左投手は.244。右打者なので、RHPとの対戦成績をどれくらい上げることが出来るかが数字をあげるポイントですが、ちょっと淡白な打席が続きました。
そしてエンゼルスが総力を上げて「買い」に向かった8月、レンフローの成績はさらに下降。
プレーオプの望みのなくなったエンゼルスは贅沢税対策としてレンフローら中堅どころをウェーバーにかけ、放出を企図しました。
そして2023年8月31日にレンフローはレッズに移籍。しかし、レッズに移籍後のハンター・レンフローはさらなる大苦戦に陥り、14試合で39-5、打率.128、OBP .227、SLG .205、HR 1、二塁打 0、三塁打 0、RBI 4、Run 4に終わり、2週間後の現地9月18日にDFAに。
波乱万丈なシーズンを送ったのでした。
これまでのレンフロー
レイズでMLBデビューしたレンフローは2020年終了後、収益が落ちてさらに選手へつぎ込む費用が絞られたレイズから、ノンテンダーFAとなってしまいます。
それを拾ったのがレッドソックスで、1年/$3.1M (2021)でサイン。
そして2021年、ハンター・レンフローは輝きました。
この年は144試合に出場し、135安打を放ち、打率.259、OBP .315、SLG .501、HR 31、RBI 96。これに加えて守備力でどれほどレッドソックスは助けられたか。素晴らしい1年となりました。
2022年、当時のレッドソックスのCBO(Chief Baseball Officer)のハイム・ブルームが後に批判されたトレードが成立。レンフローを出して、ジャッキーを再び迎え入れたのでした。
ジャッキーとレンフローの攻撃力を比較した時にこの選択は誰が考えてもないと思ったのですが、決まりましたね。オーナーの意向だったのでしょうか??
ブルワーズでは、29 HR、79RBIと2021年より少し落ちる成績をキープしたレンフローは十分にチームに貢献。
そして2023年にエンゼルスに移籍したのでした。
2024年1月28日の誕生日で32才となるレンフロー。もう一花も二花も咲かせたいところですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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