大谷選手、インスタグラムでLAD行きを報告
現地2023年12月9日、ついに大谷翔平選手の移籍先が決まりました。当初の噂通り、ロサンゼルス・ドジャースに決定しました。大谷選手も自身のインスタグラムでドジャースに決定したことを報告。投稿にはエンゼルス関係者、これからお世話になるドジャース関係者そしてファンや他のFA選手へ配慮したコメントを載せており、「らしさ」の滲み出る内容でした。
決断は早かった!
大谷選手は ”I apologize for taking so long to come to a decision.”と決断に時間がかかったことを気にした投稿をしましたが、年内決着でしかもまだ12月半ば。十二分に早い決断であり、他のFA選手のディールに影響を与えることは少ないと思われます。
最も遅かったのは2018-19のオフシーズン。この時はブライス・ハーパーの交渉を巡り、ボラス・コーポレーションとオーナー側の双方で出方を伺うあまり、他のFA選手のディールが停滞しました。ハーパーのディールが決まったのは現地2019年2月28日のことでした(記事)。
ジョー・ケリーの17番変更情報
現地2023年12月7日から8日の段階で24時間以内に大谷選手の移籍先が明らかになるという情報がありましたが、その通りになりましたね。
トロント情報
トロントもかなりいいところまで食い込んでいたかもしれませんが、大谷選手が入って勝てるかどうかを考えたときに、むしろ「トロントはない」ように思えました。打線は非常に良いものの、ブルペンを含めた投手力に難があります。そこをFAで補強したとしても、大谷選手+アルファになる訳ですから、メッツやドジャースと違って、資金的に持たないです。コストセーブ状態に入れば大谷選手はまた孤軍奮闘状態になることが避けられなくなります。それにトロントはトゥロウィツキーのトレードでもこけましたし、むしろ、FA前の選手が活躍するパターンの時が強いです。ということは、ゲレロ・Jr.やビシェットのいる今がまさにそうで、大谷選手への資金はむしろ投手補強につぎ込んだ方がベターというふうに判断するだろうとは個人的には思いました。
勝てる視点で考えたときには、もうドジャースが相当有力だったということですね。筆者は案外、ブレーブスも残っているのでは?とも思っていました。ただ、ブレーブスは2024年の贅沢税の基準額を超えることが明白な状態で1プッシュ出来なかったのでしょうね。
そしてドジャースがジョー・ケリーに17番の変更を持ちかけたという情報が実は一番真実味のある情報になりましたね。
契約
現時点でわかっている契約は以下の通り。
- 10年/$700M (2024-2033)
- 繰り延べ払いの比率が高い
「繰り延べ払い」とは支払いを一定期間猶予し、あとで支払うこと。金利分を考慮すれば現在価値の概念が入ってきます。現在価値とは金利のついた未来の金額からその金利分を割り引いて算出する現在の価値のこと。詳細は下記の記事をご覧ください。
総額はメッシ超え!=スポーツ界NO.1
今回の大谷選手の巨額ディールは野球界を飛び越え、スポーツ界全体が比較対象となることに。契約総額の順に並べるとご覧の通り。総額ではこれまでのNO.1だったメッシを超えました。
NO | Name | Sports | Club | term | 契約総額 | AAV |
1 | 大谷翔平 | MLB | LAD | 10 | $700M | $70M |
2 | リオネル・メッシ | Soccer | バルセロナ | 4 | $674M | $168.5M |
3 | クリスチャーノ・ロナウド | Soccer | Al-Nassr (サウジ) | 2.5 | $536M | $214.5M |
4 | パトリック・マホームズ | NFL | チーフス | 10 | $450M | $45M |
5 | カリム・ベンゼマ | Soccer | Al Ittihad (サウジ) | 2 | $436M | $218M |
6 | マイク・トラウト | MLB | LAA | 12 | $426M | $30.4M |
サッカー選手の契約はユーロだと思うのですが、契約当時のUSD換算です。
それにしてもサッカー選手のAAVの凄さたるや恐ろしいですね。
MLBでの比較
MLBでの高額契約ということになるとご覧の感じです。
NO | Name | Club | 期間 | From/To | 契約総額 | AAV |
1 | 大谷翔平 | LAD | 10 | 2024-33 | $700M | $70M |
2 | マイク・トラウト | LAA | 12 | 2019-30 | $426M | $30.4M |
3 | ムーキー・ベッツ | LAD | 12 | 2021-32 | $365M | $30.4M |
4 | アーロン・ジャッジ | NYY | 9 | 2023-31 | $360M | $40M |
5 | マニー・マチャード | SDP | 11 | 2023-33 | $350M | $31.8M |
6 | フランシスコ・リンドーア | NYM | 10 | 2022-31 | $341M | $31,4M |
7 | F・タティス・Jr. | SDP | 14 | 2021-34 | $340M | $24.3M |
8 | ブライス・ハーパー | PHI | 13 | 2019-31 | $330M | $25.4M |
9 | ジャンカルロ・スタントン | MIA | 13 | 2015-27 | $325M | $25M |
10 | コーリー・シーガー | TEX | 10 | 2022-31 | $325M | $32.5M |
AAVでも当然ダントツ
なお、これまでAAVのトップはマックス・シャーザー(メッツと3年/130M)とジャスティン・バーランダー(メッツと2年/$86.666M)の$43.33Mが最高でしたが、はるか上を行くことになりました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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