計7名が動くブロックバスター・トレードが成立
現地2023年12月6日、噂のあったパドレスのフアン・ソトのディールが決まりました!前日からもうヤンキースで決まりという動きになりましたが、注目選手だけにディールの詰めに時間を要したようで、最終的に決定したのは計7名が動くブロックバスター・トレードになりました。
パドレスPOBO(President of Baseball Operation)のAJ・プレラーは最大限、交換要員を引き出したということに。
トレード概要
そのメンバーはご覧の通り。年齢は2024年の開幕時の満年齢で記載しています。
ヤンキースGet
- フアン・ソト(Juan Soto/25) OF/左投げ左打ち
- トレント・グリシャム(Trent Grisham/27)CF/左投げ左打ち
パドレスGet
- マイケル・キング(Michael King/28) RHP
- ドリュー・ソープ(Drew Thorpe/23)RHP & OF/右投げ左打ち
- ジョニー・ブリト(Jhony Brito/26) RHP
- ランディー・バスケス(Randy Vásquez/25) RHP
- カイル・ヒガシオカ(Kyle Higashioka/33) C/右投げ右打ち
ソトは調停ファイナル・イヤー
フアン・ソトは2024年1月でMLSが5.134となり、2024年が調停のファイナル・イヤー。2024年終了後にFAとなる予定です。まだFAではないため、このディールはトレードになった訳ですが、フアン・ソトはそもそもナショナルズ時代から来るFAに向けて、その去就が注目されていました。
2019年にD.C.のクラブとしては1924年のワシントン・セネターズ以来のワールドシリーズ制覇を成し遂げたオーナーのラーナー 一族は、もう達成感を得たのか、2022年初めにナショナルズを売却に出すと発表。ソトの去就が取り沙汰されたのはこの頃からで、ナッツは一旦はソトに巨額オファーを提示するも、断られました。結局、売り損ねたラーナー家はまだクラブのオーナーです。
そして現地2022年8月2日、ついにソトがナショナルズを出ることに。トレード・デッドラインでパドレスへの移籍が決まりました。この時もブロックバスターでしたね。ソトが動くとそうなります。それだけ価値のある選手ということですね。
超大型契約で更新!?
2023年は調停を避けて1年/$23M (2023)でサインしたソトは2024年のサラリーも年明けに決まりまます。ヤンキースの編成次第ということになりますが、一旦は2024年のサラリーを決めて、ひょっとしたら落ち着いたところで長期の大型契約で更新するかもしれません。
ここは注目ポイントです。
過剰なNYY OF
トレント・グリシャムも決まり、ヤンキースのOFはアーロン・ジャッジ、ジャンカルロ・スタントン、前日にレッドソックスからのトレードが決まったアレックス・ベルドゥーゴ、今回のフアン・ソト、そしてトレント・グリシャムとスーパースター級のOFが揃うこととなりました。
右打者はジャッジとジャンカルロの2人。DHはジャンカルロになりそうですが、層が厚いというよりは人材が過剰な状態で、この編成はどうか?とも思ってしまいますね。
フアン・ソトとは?
すでに色々書いてしまいましたが、フアン・ソトについて簡単に記載します。
ハーパー以上はなかなか出ない→ソトがデビュー!
フアン・ソトのMLBデビューは2018年で19才の時。MLBではブライス・ハーパーが2012年に19才でMLBデビュー。ハーパーが出た時に、これを上回るプロスペクトはなかなか出ないだろうと思われましたが、その6年後、フアン・ソトがMLBデビューを飾りました。
19才で116試合に出場したフアン・ソトは414打数121安打で、打率.292、OBP .406、SLG .517、HR 22,RBI 70をマーク。とんでもない人材だと湧きましたね。この年ROYで2位に。
その後のソトは大きな怪我をすることもなく、2020年の短縮シーズンも含めてほぼ全ての試合に出場する勢いで出場。
そのフアン・ソトの成績のまとめたものが下記です。
ソトのSTATSとAWARDS
ソトと言えば、選球眼の良さが光りますが、BBの数は3年連続1位。選球眼や打率だけでなく、シーズン30HRが見込めるその長打力も大きな魅力です。打撃なら全て持っているというくらいの選手。
- NL ASG : 3度出場 (2021-2023)
- NL シルバー・スラッガー賞受賞:4年連続(2020-2023)
- NL BA 1位:1度(.351/2020)
- NL OBP 1位: 2度 (2020 & 2021)
- NL SLG 1位: 1度(.695/2020)
- NL OPS 1位: 1度( 1.185/2020)
- BB数1位:3年連続 (2021-2023)
- 20HR以上のシーズン: 5度 (2018, 2019 & 2021-2023)
- 30HR以上のシーズン: 2度 (2019 & 2023)
- 100 RBI 達成:2度 (2019 & 2023)
- 100 Runs Scored 以上のシーズン: 2度 (2019 & 2021)
- WS Champ : 1度(2019)
【YOUTUBE】Juan Soto RAKED in 2023! | Full Regular Season Highlights
【NYY】トレント・グリシャム
パドレスはソトともにトレント・グリシャムもヤンキースに送りました。トレント・グリシャムは2015年のブルワーズの1巡目指名のOF。2019年にデビュー。
あのワイルドカードで後逸したゲームはこのデビューイヤーでの出来事になります。ソトとはこの頃から何か縁がありましたね。
これからブルワーズのOFの中心になろうかというトレント・グリシャムでしたが、デビュー・イヤーのオフにトレードでパドレスに移籍。
2020年からのパドレスでの成績は、守備ではGG賞を2度受賞(2020/2022)。打撃は2020年、2021年と.250近辺のAVGを記録するも、2022年と2023年は苦戦し、2022年は.184/.284/.341、2023年は.198/.315/.352。キャリアを通じてLHPには.242とまずまずの打率を記録するも、RHPは.207とここが苦戦の原因となっています。MLSは2024年1月で4.60で2025年終了後にFAとなります。
【SDP】マイケル・キング
パドレスはいい右腕を獲りましたね。もともとは2016年のマイアミの12巡目指名。2017年11月にマイアミがギャレット・クーパーとケイレブ・スミスを獲得したトレードでヤンキースへ移籍。
デビューは2019年で2021年まではあまりパッとしない活躍でした。2022年に本格的にリリーフ中心になって、マイケル・キングは輝きます。2022年は34試合、51.0 IPでERAが2.29。2023年は49試合で先発も9試合経験するも、104.2 IPでERA2.75。特に2022年の6月は11試合、12.2イニングに登板して、被安打3、失点1と完璧な投球で、この月のERAは0.71。もはやマイケル・キングが終盤に登板すれば逆転の見込みはないというくらいに良い投球を披露しました。しんかーとスウィーパーが非常に良いです。
AJ・プレラーはマイケル・キングをローテーションとして使う予定です。
【SDP】ドリュー・ソープ
ドリュー・ソープは2022年のヤンキースの2巡目指名の右腕。一応、二刀流ではありますが、RHPと捉えて良いと思います。2023年はクラスA+で109.0 IPで10勝2敗、ERA 2.81。AAでは5先発、30.0IPで4勝0敗、ERA 1.48。両レベルでのSO9は11.8、BB9は2.5。ヤンキースがよく手放したなというくらいのプロスペクトです。
【SDP】ジョニー・ブリト
ジョニー・ブリトは2023年にMLBデビュー。25試合、13先発で90.1 IPで9勝7敗、ERA 4.28をマーク。ファストボールのアベレージは4シームが95.8mph、シンカーが96mph。
【SDP】ランディー・バスケス
ランディー・バスケスは、2023年にMLBデビュー。11試合、5先発で37.2 IPで2勝2敗、ERA 2.87。
【SDP】カイル・ヒガシオカ
そしてカイル・ヒガシオカも動きました。ゲリット・コールの相棒ですね。ゲリット・コール登板時は彼がマスクをかぶっていました。
2024シーズンが始まってすぐの4月20日の誕生日で34才となります。打撃では直近3シーズン(2021-2023)で、.217/.263/.398。打撃が弱いのですが、それでも良いところで結果を出すこともありました。
パドレスは捕手が不足していた状態で、11月にオースティン・ノラにノンテンダー、ゲイリー・サンチェスはFAとなっていました。現時点では2023年に49試合に出場したルイス・カンプサーノ、2023年に33試合に出場したブレット・サリバンに加えてカイル・ヒガシオカとなっています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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