アクーニャも満票受賞
現地2023年11月16日、2023シーズンのナ・リーグのMVPが発表され、アトランタ・ブレーブスのロナルド・アクーニャ・Jr.が満票での受賞となりました。ロナルド・アクーニャ・Jr.の圧倒的な成績は後述します。
NLのMVPの前にALのMVPが発表され、大谷選手が受賞しましたが、この二人は2018年のROYを受賞したコンビでもあります。その5シーズン後、二人はまた同じようにMVPに輝やいたというところに不思議な縁も感じます。年齢は大谷選手の方が3才上になります。
ファイナリスト
NLのファイナリストはアクーニャの他に、ドジャースのムーキー・ベッツ、同じくドジャースのフレディー・フリーマンが名を連ねておりました。
ムーキー・ベッツ
ムーキーはアクーニャと並んで今季のポジションプレーヤーで最多のfWAR(8.3)を獲得。打撃は.307/.408/.579で、HRはキャリアハイの39HRをマーク。79XBHは自己最多タイ。また、守備では2Bで27試合、SSでも数試合出場し、そのユーティリティーぶりを発揮。惜しくもGG賞のユーティリティー部門での受賞はならなかったものの、けが人多数のドジャースを支えました。2018年にレッドソックスでAL MVPを受賞。8月に.455/.516/.839と爆発したムーキーでしたが、9月は.244/.393/.326と失速。終盤にグンと延びたアクーニャとの違いが出ました。
フレディー・フリーマン
2020年にMVPを受賞したフレディー・フリーマンは、2013年からMVP候補に名を連ねており、2018年からの直近5シーズンでは常にMVP一桁の得票を記録。
2023年はとりわけ59 ダブルというすごい数字を叩き出しました。安打数は211 ! .331/.410/.567を残し、OPSは.976。AVGはNLで3位、OBP、SLG、OPSともにNLで5位以内をマークと素晴らしいシーズンを過ごしました。
その他にもHR 54本のマット・オルソンもいることから、本命はアクーニャとは言え、少し票は割れると予想していたのですが、結果はアクーニャが満票でどの方面からも圧倒していたということですね。
MVP 投票方法
MVPの投票はBBWAA(全米野球記者協会)に所属する30人の記者が1位から10位まで記載。ちなみにROY、MOYが3位まで、サイ・ヤング賞は5位までの記載です。
ポイントは1位には14ポイント、2位には9ポイント、3位には8ポイントが与えられ、以下4位から10位までは7、6、5、4、3、2、1というふうに割り振られます。
NL MVP 投票結果
【1位〜4位】
Name | 1st | 2nd | 3rd | 4th | Point |
---|---|---|---|---|---|
ロナルド・アクーニャ・Jr. Ronald Acuna Jr. (ATL) | 30 | 420 | |||
ムーキー・ベッツ Mookie Betts (LAD) | 30 | 270 | |||
フレディー・フリーマン Freddie Freeman (LAD) | 17 | 13 | 227 | ||
マット・オルソン Matt Olson(ATL) | 13 | 17 | 223 |
【5位以下】
Name | 5th | 6th | 7th | 8th | 9th | 10th | Point |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コービン・キャロル Corbin Carroll (AZ) | 20 | 6 | 3 | 1 | 165 | ||
フアン・ソト Juan Soto (SDP) | 4 | 10 | 4 | 1 | 6 | 1 | 106 |
オースティン・ライリー Austin Riley (ATL) | 2 | 3 | 4 | 5 | 3 | 4 | 68 |
ルイス・アラエズ Luis Arraez (MIA) | 1 | 6 | 2 | 2 | 6 | 5 | 67 |
フランシスコ・リンドーア Francisco Lindo (NYM) | 1 | 6 | 6 | 2 | 1 | 52 | |
コディー・ベリンジャー Cody Bellinger ( CHC) | 1 | 2 | 4 | 2 | 3 | 5 | 49 |
ウィリアム・コントラレス William Contreras (MIL) | 1 | 1 | 3 | 3 | 3 | 1 | 39 |
ブライス・ハーパー Bryce Harper (PHI) | 3 | 6 | 3 | 36 | |||
ブレイク・スネル Blake Snell (SDP) | 1 | 1 | 2 | 16 | |||
F・タティス・Jr. Fernando Tatis Jr.(SDP) | 1 | 5 | |||||
キム・ハソン Ha-Seong Kim (SDP) | 5 | 5 | |||||
オジー・アルビーズ Ozzie Albies (ATL) | 2 | 4 | |||||
ローガン・ウェブ Logan Webb (SFG) | 1 | 3 | |||||
ピート・アロンゾ Pete Alonso (NYM) | 1 | 3 | |||||
マーセル・オズーナ Marcell Ozuna(ATL) | 1 | 2 | |||||
デビン・ウィリアムス Devin Williams (MIL) | 1 | 2 | |||||
ダンスビー・スワンソン Dansby Swanson (CHC) | 2 | 2 | |||||
カイル・シュワーバー Kyle Schwarber (PHI) | 2 | 2 | |||||
ザック・ギャレン Zac Gallen (AZ) | 1 | 1 | |||||
クリスチャン・ウォーカー Christian Walker (AZ) | 1 | 1 | |||||
TJ・フリードル TJ Friedl (CIN) | 1 | 1 | |||||
ニック・カステヤーノス Nick Castellanos (PHI) | 1 | 1 |
ブレーブスから5名も選ばれておりますね。ムーキーが2位で満票でした。
アクーニャの2023年
【YOUTUBE】Ronald Acuña Jr.’s HISTORIC season makes him the 2023 National League MVP! | 2023 NL MVP Highlights
MVPを獲得したアクーニャの凄さをまとめると、2023年シーズンまで、シーズン40HR/50SBをマークした選手が誰1人いない中、ロナルド・アクーニャ・Jr.は41HR、73SBをマーク。まさに金字塔です。さらに、安打数、OBP、RUNでもMLBでトップ、OPSはNLでトップ。さらにNL POM(Player of the Month)を3度受賞。
Hitting | Hits | HR | BA | OBP | SLG | OPS | RBI | RUN | SB |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stats | 217 | 41 | .337 | .416 | .596 | 1.012 | 106 | 149 | 73 |
NL | 1 | 4 | 2 | 1 | 2 | 1 | 6 | 1 | 1 |
MLB | 1 | 5 | 2 | 1 | 4 | 3 | 8 | 1 | 1 |
両リーグ通じての満票は史上初
ALの大谷選手、NLのロナルド・アクーニャ・Jr.がともに満票でMVPを受賞。これは史上初のことです。
アクーニャは、NLで8人目の満票受賞者に。過去にはマイク・シュミット(1980年)、ジェフ・バグウェル(1994年)、バリー・ボンズ(2002年)、アルバート・プホルス(2009年)、ブライス・ハーパー(2015年)らがおりました。
ブレーブスの選手が表彰されるのはこれで8度目。過去にはデール・マーフィーが2度(1982-83年)、ボブ・エリオット(1947年)、ヘンリー・アーロン※(1957年 ※ハンク・アーロンのことです)、テリー・ペンドルトン(1991年)、チッパー・ジョーンズ(1999年)、フレディー・フリーマン(2020年)ら。
ロナルド・アクーニャ・Jr.は2023年12月18日の誕生日で26才に。まだ26才です!これからますます輝いて行くでしょうね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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