2023 サイ・ヤング賞
現地2023年11月15日、2023シーズンのサイ・ヤング賞が決まりました。ALはゲリット・コール(NYY)、NLはブレイク・スネル(SDP)です。おめでとうございます!
The 2023 NL Cy Young Award winner is Blake Snell! pic.twitter.com/gaupYTuhur
— MLB (@MLB) November 15, 2023
The 2023 AL Cy Young Award winner is Gerrit Cole! pic.twitter.com/eytKsQYECA
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【YOUTUBE】Breaking down the 2023 Cy Young winners! (Yankees’ Gerrit Cole & Padres’ Blake Snell)
ファイナリストはALが15勝4敗、ERA2.63、SO 222のゲリット・コール(NYY)、12勝9敗、ERA 3.16、237 SOのケビン・ゴーズマンそして8勝8敗、ERA 2.79、SO183のソニー・グレイ(MIN)でした。
一方、NLは17勝9敗、ERA3.47、SO 220のザック・ギャレン(AZ)、14勝9敗、ERA 2.25、SO 234のブレイク・スネル(SDP)そして11勝13敗、ERA 3.25、SO 194のローガン・ウェブ(SFG)の3人でした。
投票方法
サイヤング賞の投票は30人の記者が行うところまではこれまでのROY、MOYと同じなのですが、それらが1位から3位までの記載だったのに対し、サイ・ヤング賞は5位まで記載します。獲得ポイントは1位が7点、2位が4点、3位が3点、4位が2点、5位が1点。
AL サイ・ヤング賞 投票結果
Name | 1st | 2nd | 3rd | 4th | 5th | Points |
---|---|---|---|---|---|---|
ゲリット・コール Gerrit Cole (NYY) | 30 | 210 | ||||
ソニー・グレイ Sonny Gray(MIN) | 20 | 6 | 3 | 104 | ||
ケビン・ゴーズマン Kevin Gausman(TOR) | 7 | 15 | 4 | 1 | 82 | |
カイル・ブラデッシュ Kyle Bradish (BAL) | 6 | 8 | 5 | 39 | ||
ルイス・カスティーヨ Luis Castillo (SEA) | 2 | 5 | 5 | 23 | ||
ザック・エフリン Zach Eflin(TB) | 1 | 2 | 3 | 3 | 19 | |
パブロ・ロペス Pablo López (MIN) | 5 | 1 | 11 | |||
ジョージ・カービー George Kirby(SEA) | 1 | 6 | 8 | |||
フランバー・バルデス Framber Valdez(HOU) | 1 | 4 | 6 | |||
クリス・バシット Chris Bassitt (TOR) | 1 | 1 | 4 | |||
フェリックス・バティスタ Félix Bautista (BAL) | 3 | 3 | ||||
クリス・マーティン Chris Martin(BOS) | 1 | 1 |
ゲリット・コールは満票
上記の通り、ゲリット・コールは満票となりました。シーズン209.0イニングを上回る投手はALにはおらず、150.0 IP以上を投げた投手でERA2.63はトップでした。SO 222はケビン・ゴーズマン、パブロ・ロペスに次ぐ数字でした。
過去の満票は2011年と2022年のジャスティン・バーランダー、2004年と2006年のヨハン・サンタナ、1999年と2000年のペドロ・マルティネス、1986年と1998年のロジャー・クレメンス、1978年のロン・ギドリー、1968年のデニー・マクレーンら。NLでは、14人の満票受賞者がおります。
念願のサイ・ヤング賞受賞
意外にもゲリット・コールは今回の受賞が初めて。過去には2019年(バーランダーに次ぐ)と2021年(ロビー・レイに次ぐ)に2度、2位があったのが最高でした。
今回のゲリット・コールの受賞はヤンキースの投手としては22年ぶり史上6度目の受賞。これまでのヤンキースの受賞者は、2001年のロジャー・クレメンス、1978年のロン・ギドリー、1977年のスパーキー・ライル、1961年のホワイティ・フォード、1958年のボブ・ターリーで。なお、満票はコールとギドリーだけです。
成績を見ると、やはりゲリット・コールということになったと思いますが、意外にもケビン・ゴーズマンよりもソニー・グレイの方が上に来ました。ザック・エフリン(TB)も名を連ねましたね。惜しくもシーズン途中の離脱となりましたが、シェーン・マクラナハンはシーズン序盤は間違いなくサイ・ヤング賞最有力でしたね。
NL サイ・ヤング賞 投票結果
Name | 1st | 2nd | 3rd | 4th | 5th | Points |
---|---|---|---|---|---|---|
ブレイク・スネル Blake Snell (SDP) | 28 | 2 | 204 | |||
ローガン・ウェブ Logan Webb(SFG) | 1 | 17 | 1 | 2 | 4 | 86 |
ザック・ギャレン Zac Gallen(AZ) | 1 | 3 | 11 | 5 | 6 | 68 |
スペンサー・ストライダー Spencer Strider (ATL) | 6 | 9 | 5 | 3 | 64 | |
ジャスティン・スティール Justin Steele (CHC) | 1 | 2 | 8 | 5 | 31 | |
ザック・ウィーラー Zack Wheeler(PHI) | 4 | 5 | 6 | 28 | ||
千賀滉大 Kodai Senga(NYM) | 3 | 3 | 1 | 16 | ||
コービン・バーンズ Corbin Burnes (MIL) | 1 | 2 | 5 | 13 |
ブレイク・スネルは両リーグでの受賞者に
ブレイク・スネルは、2018年にレイズでALサイ・ヤング賞を受賞しており、今回で両リーグでのサイ・ヤング賞受賞者となりました。
過去の両リーグでの受賞者
過去の両リーグでのサイ・ヤング賞受賞者はロジャー・クレメンス、ランディー・ジョンソン、ペドロ・マルティネス、マックス・シャーザー、ゲイロード・ペリー、ロイ・ハラデイらがおります。
ロジャー・クレメンスはALで6度(レッドソックスで1986年、87年、91年、ブルージェイズで1997年と98年、ヤンキースで2001年)、NLで1度(アストロズで2004年。アストロズは当時はNL)受賞。
ランディー・ジョンソンはNLで4度(1999年から2002年までDバックスで)、ALで1度(1995年マリナーズ)。
ペドロ・マルティネスはALで2度(レッドソックスで1999年と2000年)、NLで1度(エクスポズで1997年)。
マックス・シャーザーはNLで2度(ナショナルズで2016年と17年)、ALで1度(タイガースで2013年)受賞しております。
ゲイロード・ペリーはALで1度(1972年インディアンス)、NLで1度(1978年パドレス)。ロイ・ハラデイはALで1度(ブルージェイズで2003年)、NLで1度(フィリーズで2010年)受賞しています。
なお、複数のクラブでサイ・ヤング賞を獲得した投手は他に、グレッグ・マダックス(1993年から95年にかけてブレーブスで3度、1992年にカブスで1度)、ジャスティン・バーランダー(2019年と22年にアストロズで2度、2011年にタイガースで1度)らがおります。
パドレスとの投手としては5度目
今回のブレイク・スネルの受賞はパドレスの投手としては5度目の受賞。過去にはランディー・ジョーンズ(1976年)、ゲイロード・ペリー(1978年)、マーク・デービス(1989年)、ジェイク・ピービー(2007年)らがおりました。
ザック・ギャレンは3位
ブレイク・スネルは堅いと思われたものの、ALと同じく2位は意外な結果となり、ローガン・ウェブが入りました。上述のように11勝13敗です。数字では明らかにザック・ギャレンが評価されてしかるべきだと思いますが、評価はIPとERAの比較で割れたというところでしょうか。ローガン・ウェブは216.0イニングを投げてERA 3.25。これにより1位投票が1票、2位投票は17票に。ザック・ギャレンは210.0イニングを投げてERA 3.47。得票は1位が1票、2位が3票でもっとも多く集まったのは3位で11票でした。
ファイナリストにも入らなくて不思議に思えてならなかったのがブレーブスのスペンサー・ストライダー。彼の絶対的な信頼感からすると1位に投票する記者が出てもおかしくないと思ったのですが、1位はおりませんでした。4位での受賞となりました。
千賀投手は7位
千賀投手にも票が入りました。7位です。3位に投票したのはBasball AmericaのJJ Cooperさん、MLB.comのThomas Hardingさん、Orange County RegisterのBill Plunkettさんです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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