ALDS Gm1 TEX 3 @ 2 BAL
現地2023年10月7日、DIVISION SERIESがスタートしました。この日は4試合で、ボルチモア、ヒューストン、アトランタ、ロサンゼルスの順に時間をずらして4試合連続で開催されました。
ALDSではレギュラー・シーズン勝率1位のオリオールズが登場。ALWCでレイズを破ったレンジャーズとの対戦です。
アクティブ・ロスター
オリオールズは打撃を優先したロスター構成となりました。投手は12名で、藤浪投手がALDSのロスターから外れました。その他にもジョン・ミーンズ、コール・アービンが外れております。
レンジャーズはバッテリーを厚めに、投手が13名、捕手が3名。投手では復帰に向けてリハビリをしているマックス・シャーザーは一旦はALDSから外れました。また、15 Day ILとなっているジョン・グレイがおりません。OFではエバン・カーターにポジションを奪われている形のトラビス・ジャンコウスキーが入っております。
なお、ロスターはALCSに勝ち残ればまた見直しがあります。
スターター
ご覧のスターターとなりました。
TEX | BAL |
---|---|
2B: セミエン | LF:ヘイズ |
SS: シーガー | C: ラッチマン |
DH: グロスマン | DH:サンタンデア |
RF: アドリス・ガルシア | 1B: マウントキャッスル |
LF:カーター | SS: ヘンダーソン |
C: ハイム | RF: ヒックス |
1B: N・ロウ | 2B: ウェストバーグ |
3B: ヤング | CF: マリンズ |
CF:タベラス | 3B: R・ウリアス |
P:ヒーニー | P: ブラデッシュ |
ルーキー、エバン・カーターが先制打
オリオールズ先発のカイル・ブラデッシュの縦のスライダーに苦戦したレンジャーズ打線は、初回からマーカス・セミエンとアドリス・ガルシアが三振。やはり右打者は苦労していました。2回はアウト3つが全て三振。
2巡目となった4回表。レンジャーズは右打者のアドリス・ガルシアがシンカーを捉え、LFへラインドライブのダブルを放ってチャンスメイク。ここで次打者のエバン・カーターが左打席で、カイル・ブラデッシュのスライダーを攻略。RFへダブルを放ち、アドリス・ガルシアを迎え入れて1点を先制。
さらにレンジャーズは次打者のジョナ・ハイムがカーブを攻略し、CFへタイムリー・シングルを放ち、エバン・カーターを迎え入れ2-0と先制します。
カイル・ブラデッシュは5回途中で降板しましたが、被安打7、失点2、BB 1、SO9という内容。
レンジャーズの藤樹陣は中盤までO’s打線を抑える
レンジャーズ先発はアンドリュー・ヒーニー。さて、どこまで保つか?というヒーニーでしたが、立ち上がりは良かったです。3回まで許した安打は1本のみ。2回と3回は三者凡退でした。この好投が4回表の先制点の流れを作ったと思います。
しかし、4回裏、アンドリュー・ヒーニーは1アウトからアンソニー・サンタンデアに四球を与えてしまい、これがきっかけでライアン・マウントキャッスルにタイムリー・ダブルを浴びて1失点(2-1)。2アウトを奪ったところで、デーン・ダニングにスイッチしました。
ジョン・グレイもいない中、レンジャーズはローテーションとして起用してきたデーン・ダニングを2番手で投入。4回裏のピンチを切り抜け、5回裏も無失点。
6回にともに1点ずつ
追加点の欲しいレンジャーズは6回表に、ジョシュ・ヤングがCFへソロHRを放ち、3-1とリードを2点差に。
ただ、オリオールズも6回裏にデーン・ダニングからアンソニー・サンタンデアがソロHRを放ち、即座に2点差をキャンセルし、再び1点差に(3−2)。レンジャーズは6回裏、2アウトから不調が続いていたウィル・スミスが登板。がナー・ヘンダーソンを三振に斬って取り、この日は打者1人のみで役割を終えました。デーン・ダニングは計2.0イニングで被安打2、失点1、BB1、SO1、HR1。
O’s、チャップマン劇場のチャンスを活かせず
レンジャーズが7回裏にジョシュ・スボルツが登板。BB1のみでスコアレスに抑えました。彼が使えるかどうかでブルペンが大分違ってきますので、この好投は大きかったですね。
3-2と1点をリードして8回裏のマウンドに登ったのはアロルディス・チャップマン。シーズン中はセーブ・シチュエーションを幾度となくひっくり返されるチャップマン劇場を演じてきましたが、レンジャーズとしては彼に任せるしかありません。
そのチャップマンはまたしても劇場を再開。8回の代わりばなから5球連続でボール。ボルチモアのすスタンドは大盛りあがりとなりました。先頭のオースティン・ヘイズ、次打者のアドレー・ラッチマンに連続四球を与えたチャップマンはここでアンソニー・サンタンデアを迎えるという最大のピンチを迎えます。
しかし、ここで肚をくくったのか、アロルディス・チャップマンのコントロールが元に戻ります。初球はど真ん中でしたが、98.7mphの4シームで1ストライク。2球目、絶妙な低さに98.6mphの4シームが決まり、これを待てば良いものをアンソニー・サンタンデアが打球をつまらせ、3Bゴロ。5-4-3のダブルプレーとなり、オリオールズのチャンスムードが一気に萎えてしまいました。
チャップマンはつづく怖いバッターのライアン・マウントキャッスルを迎えますが、強気に押して行き、最後は101.4mphの4シームで空振り三振に仕留め、この大ピンチを無失点で切り抜けました。見ている方が面白いのですが、ベンチはチャップマン劇場はたまらないでしょうね。ボーチー監督の健康が心配です。
9回裏、ミスコミュニケーションで盗塁死
3−2とレンジャーズが1点をリードして迎えた9回裏、レンジャーズはクローザーにホセ・レクラク(José Leclerc )をマウンドに送りました。
先頭はガナー・ヘンダーソン。ヘンダーソンは2球目のアウトサイドに流れるチェンジアップに対応。RFへのラインドライブのシングルとなりました。先頭打者が出ました。レンジャーズ・ベンチにすれば「またか・・・」という展開。
この時点で流れはオリオールズ。もう同点にするんだろうなと見ている方は思いました。
ところが野球の怖い面がこの後訪れます。
盗塁のサイン?かヒットエンドランか?
打席にはアーロン・ヒックス。ボール先行の2-1カウントの後の4球目。ホセ・レクラクがアウトコースにチェンジアップを投げたタイミングで1塁ランナーのガナー・ヘンダーソンがスタート。
これをヒックスは悠然と見送り、ジョナ・ハイムが2塁へ素晴らしい送球を見せ、ガナー・ヘンダーソンをタッチアウトに。送球がやや1塁に逸れたのもタッチには好都合でした。アウト後に何やらヒックスの方に視線を送ったヘンダーソン。オリオールズ・ベンチは両手を上げる仕草。
同点のランナーが消えて勇気が戻ったホセ・レクラクはヒックスを三振、つづくアダム・フレイジャーも3Bゴロに打ち取り、レンジャーズが見事に1点差を逃げ切ったのでした。
【YOUTUBE】Rangers vs. Orioles ALDS Game 1 Highlights (10/7/23) | MLB Highlights
オリオールズとしてはこの盗塁死で反撃の芽が一気に潰えました。
ヘンダーソンは今季10SBを記録。3度失敗していますが、走るには良い状況でした。レクラクは足を高く上げるは、チェンジアップを投じるわでまさかあれでアウトになるとは思わなかったと思います。さすがに盗塁阻止MLB 8位のジョナ・ハイムと言ったところでした。
試合後、ブランドン・ハイド監督は「あの場面ではミス・コミュニケーション」があったと語りました。ガナー・ヘンダーソンは「ベンチからの指示」と。
ハイド監督は誰のサイン間違いであったということはコメントせず、上述の言葉で濁したのですが、プレー後の色々な仕草を見ると、どうもガナー・ヘンダーソンはヒットエンドランのサインと見間違えたように思いますが、真相はわかりません。
ただ、もしこのプレーが成功していたら、流れを変える最大のプレーの1として称賛されていたでしょう。
まずはGm1はレンジャーズが取りました。DSは3戦先勝なのでオリオールズは連敗となると、決死の覚悟でテキサスに飛ぶことになります。
レンジャーズはチャップマン登板時と、9回の先頭打者出塁時の2度にわたり、大ピンチを防ぎました。幸運な要素も正直あったと思います。
このまま勢いに乗るのか?注目ですね。
ALDSは2-2-1のスケジュールなので、現地8日にGm2が行われます。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント