ポール・デヨングにまたチャンス
現地2023年8月22日、サンフランシスコ・ジャイアンツは、SSのポール・デヨング(Paul DeJong)とメジャー・ディールでサインした模様です。
こちらはまだオフィシャルにはなっていませんが、ブランドン・クロフォードが20日付けで左前腕部のハリで10 Day ILに入りましたので、間違いないところかと思います。
ちなみにジャイアンツは、21日付けで筒香嘉智選手ともマイナー・ディールでサインしております。
TDLでトロントに移籍するも、成績がひどすぎてDFAに
ポール・デヨングは、今季はカージナルスで復活の兆しを見せていました。カージナルスは、優勝争いから脱落し、トレードデッドラインで「売り」を選択。ポール・デヨングは契約延長の最終保証年だったため、そもそもはトレードの候補に上がっていました。
そして、ちょうど、期限直前にブルージェイズのSSのボー・ビシェットが「ジャンパー膝」と呼ばれる右膝蓋腱炎で、ILに入ったことで、デヨングの移籍が決定。ブルージェイズでSSを務めていました。
トロントで3安打のみ!
デヨングは今季、カージナルスで81試合に出場し、.233/.297/.412、13HR、32 RBIをマーク。ただ、ブルージェイズは端からビシェットほどの打撃は期待していなかったものの、守備とのバランスを考えた時に、最低でも守りの部分ではビシェットの穴を十分にカバーできるということで、受給がマッチしたトレードでした。
トレード直後のゲームにも起用されたポール・デヨングでしたが、ボー・ビシェットが現地2023年8月19日にILから復帰したタイミングでなんとDFAになってしまいます。
その理由も非常に明確で、デヨングはトロントで壊滅的な打撃成績だったのです。
13試合に出場したデヨングは、44 PA、44 ABでなんとヒットがたったの3本。.068/.068/.136、長打 0、BB 0、SO 18。
これでメジャー枠を潰すわけにはいかないというブルージェイズの判断も理解できる成績でした。
ブルージェイズはビシェットの復帰で、サンティアーゴ・エスピナルやデービス・シュナイダーのような経験の浅い選手をトリプルAにオプションして枠を空けるという選択肢もあったのですが、むしろ彼らには枠を使いたいと40manから外れるターゲットはデヨングとなったのでした。
そして現地2023年8月22日、デヨングはリリースへ。リリース後にFAとしてジャイアンツとのメジャー・ディールが決まったというところです。
デヨングの契約
ポール・デヨングは2018年3月にカージナルスとの延長契約でサイン。
- 6年/$26M (2018-23) + 2024-25 クラブ・オプション
- $1M サイニング・ボーナス
- $1M(2018)、$1.5M(2019)、$1.5M(2020)、$4M(2021)、$6M(2022)、$9M(2023)
- $12.5M(2024) クラブ・オプション ($2Mバイアウト)
- $15M(2025) クラブ・オプション ($1M バイアウト)
2023年のサラリーは$9Mで、ブルージェイズとのトレードが決まった時点でカージナルスが今季の残り分約$3Mのうちの半分の$1.5M程度と2つのクラブオプションに付随するバイアウト分(計$3M)を負担することになっていました。ブルージェイズは$1.5M程度の負担でした。
ジャイアンツの負担
トレードデッドラインから経過すること、約20日弱でデヨングの今季の残額は約$2Mとなりましたが、それは上述の通り、カージナルスとブレーブスで支払います。
ブルージェイズをリリースされた今、ジャイアンツはリーグミニマムの日割り分だけを支払うことになります。
ジャイアンツ、けが人の補強で獲得
ジャイアンツの獲得動機は上述の通り、ブランドン・クロフォードのIL入り。さらに、タイロ・エストラーダも20日(日)のゲームで死球が手に当たりILには入っていないものの、22日のゲームには出ていません。
ベテランのユーティリティマンのヨハン・カマーゴとルーキーのケーシー・シュミットが、現時点でSSの代役をこなしそうですが、カマーゴは打率.222、シュミットは打率.196でともに決定力を欠いているので、デヨングに白羽の矢が立ったというところです。
ジャイアンツ、PSに向けベストを尽くす
サンフランシスコ・ジャイアンツの成績はご覧の通りです(現地2023年8月22日終了時点)。
# | Team | W | L | W% | GB |
---|---|---|---|---|---|
1 | LAD | 76 | 48 | .613 | – |
2 | AZ | 66 | 61 | .520 | 11.5 |
3 | SFG | 65 | 61 | .516 | 12.0 |
2位のDバックスとは日替わりで順位が替わる状態です。
そしてワイルドカード・レースも熾烈です。
WC | Team | W | L | W% |
---|---|---|---|---|
1 | PHI | 69 | 57 | .548 |
2 | CHC | 65 | 60 | .520 |
3 | AZ | 66 | 61 | .520 |
4位以下のこのような状況です。
WC | Team | W | L | W% | GB vs AZ |
---|---|---|---|---|---|
4 | CIN | 65 | 61 | .516 | 0.5 |
4 | SFG | 65 | 61 | .516 | 0.5 |
6 | MIA | 65 | 62 | ,512 | 1.0 |
カブスからマーリンズまでまだまだ可能性がある状況。
デヨングの補強がジャイアンツに吉と出るでしょうか?
追記:デヨング、早速SFGデビュー、そしてHR
現地2023年8月23日、ポール・デヨングのジャイアンツ入りが正式に決まりました。そして早速、フィリーズ戦でデビューし、5打数3安打、1HR、4 RBIと活躍を見せました!
お読みいただき、ありがとうございました。
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