LAA、引き続きアグレッシブに
現地2023年7月30日、エンゼルスがまたもや驚かせましたね。
コロラド・ロッキーズとのディールが成立。1BのC.J.クロンとOFのランダル・グリチャック獲得しました。
エンゼルスは先週、大谷選手をこのトレード・デッドラインで動かさないことを正式に決定。その後はトレード・デッドラインで買い手に回ると宣言するべく、オールスター投手のルーカス・ジオリトとリリーバーのレイナルド・ロペスをホワイトソックスから獲得。さすがにこれでこのTDLは手打ちかと思われたのですが、ここでまた動いてきましたね。
トレード概要
今回のディールは計4名が動きます。
エンゼルスGet
- C.J.クロン(C.J. Cron/33)1B/右投げ右打ち
- ランダール・グリチャック(Randal Grichuk/31 ※)OF/右投げ右打ち
- グリチャックは、8/13の誕生日で32才となります。
ロッキーズGet
- ジェイク・マッデン(Jake Madden/21)RHP/ 2022年4巡目指名
- メイソン・オルブライト(Mason Albright/20)LHP/ 2021年12巡目指名
テイラー・ウォードの穴を緊急補強
現地2023年7月29日、当たっていたテイラー・ウォードがアレク・マノアのシンカーを顔面に受け、大怪我を負いました。
これはチームにとっても痛すぎる死球となった訳ですが、嘆いてばかりもいられず、この穴をなんとか埋めなければなりません。ここで例えばジョー・アデルを招集するなど内部から補強するのかと思われたのですが、エンゼルスの選択は外部からの補強とりました。フロント・オフィスもそれだけ緊急事態と認識している証拠でもあります。もっとも、ジョー・アデルに信頼があればこういうことにはならなかったのでしょうが・・・。
C.J. クロンとは
33歳のC.J. クロンは、今季55試合に出場し、.260/.304/.476(OPS+96)をマーク。二塁打 12、HR 11、RBI 32。2022シーズンはオールスターにも出場。29 HR、RBI 102をマークしました。
C.J. クロンは、もともとは2011年のエンゼルスの1巡目指名の選手。全体順位は17位。最初の4シーズンをエンゼルスで過ごし2014年のデビューもエンゼルスに在籍中に果たしています。エンゼルスには2017年まで在籍。
2018年2月にエンゼルスがレイズからルイス・レンヒーフォを獲得したトレードでレイズに動いたのがC.J. クロンです。
2019年はツインズ、2020年はタイガースに在籍。2021年からロッキーズに在籍しています。
今回で2度目のエンゼルス所属となります。
ランダール・グリチャックとは
31歳のランダール・グリチャックも実はエンゼルスへの復帰となります。
もともとは2009年のエンゼルスの1巡目指名(全体順位は24位)の選手。
MLBデビュー前の2013年11月にピーター・ボージャスとともにカージナルスにトレードされました。エンゼルスは誰を獲ったかというと、デービッド・フリースとフェルナンド・サラスです。
グリチャックのデビューはカージナルス在籍時で2014年のこと。そして2018年1月にトレードでブルージェイズへ。ブルージェイズには2021年まで在籍し、エブリーデーOFとして活躍。
今季はロッキーズで63試合に出場し、.308/.365/.496(OPS+121)、二塁打 19、HR 8、27 RBI。
ともにクアーズ要素を差し引き
両選手ともにボールが飛ぶクアーズ・フィールドの要素を差し引く必要があります。
Name | Home | Road |
---|---|---|
クロン | ,278/.395/.428 | .240/.280/.460 |
グリチャック | .336/.394/.552 | 282/.338/.444 |
どちらかというと、ロードでの成績が実態に近いと見ていいと思います。ともに打率はホームの方が圧倒的に良いです。クロンはSLGがロードの方が高いのが彼の長打力を表している興味深いところです。
DHが大谷選手で埋まるエンゼルスでC.J.クロンは、1Bでの出場に固定されそう。1Bを守ることもあったブランドン・ドゥルーリーは復帰後、2Bに専念することになりそうです。マイク・ムスターカスは1Bと3Bを守っていますが、アンソニー・レンドンが8月に復帰できるかどうかですので、ムスターカスは3Bに固定ということになりそう。
そしてテイラー・ウォードの穴をランダール・グリチャックがカバー。ここは役割がはっきりしています。
エンゼルスは現地2023年7月30日のブルージェイズ戦のGame3に勝利。55勝51敗で、ALワイルドカード3位まで4ゲーム差。ここ12試合で9勝。今後はスケジュール的に対戦相手が厳しい戦いが控えており、アトランタでブレーブスと3試合を戦います。ここはある程度の負け越しも想定したとしてホームに戻ってからのマリナーズとジャイアンツとのシリーズでどれだけ勝ち越せるか。その後にはアストロズとレンジャーズ戦です。エンゼルスが勝率.500以下のチームと対戦するのは、8月25日からのメッツ戦までない状態です。
ロッキーズに移籍するジェイク・マッデンは、今季はクラスAでERA 5.46。メイソン・オルブライトもクラスAに所属し、79.2イニングを投げてERAは3.62。ともにメジャーまであと2−3年はかかるプロスペクトです。
追記:ともにATL戦でデビュー
現地2023年7月31日、C.J.クロンとランダール・グリチャックはブレーブスとのGm1に早速出場。
C.J.クロンは3番1B、ランダール・グリチャックは7番LFでスタート。クロンは1安打。他の打席も内容が良く、非常に期待をもたせるエンゼルス・デビューでした。
ランダール・グリチャックは第1打席で満塁のチャンスで打席に立つも、モートンのスライダーにやられて空振り三振。しかし、4回の第2打席では逆方向の打球でHRを放ち、4-1、1 RBIをマーク。
ともに打線に厚みをもたせる良い存在感を見せました。
ムース、グリチャック、クロン、そしてC・エステベスとLAAはさながらコロラドOBがいる布陣となり、なかなか面白いことになっています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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