レッドソックス、後半戦を白星スタート!
現地2023年7月14日、ボストン・レッドソックスはリグレーでのカブス戦で後半戦をスタート。ともに伝統あるクラブ同士、しかもともに歴史のあるスタジアムがホームで、なかなか興味深い対決でもあります。(リグレー・フィールド参照記事)。
このゲームでレッドソックスは計6本のHRを放ち、8-3のスコアでカブスに快勝。前半戦から続く連勝を6とし、シーズン成績は49勝43敗に。この日はヤンキースがロッキーズに2-7のスコアで敗れたため、両者は勝率で並び、ア・リーグ東地区4位タイとなっております。
デバースが口火のHR
先発はレッドソックスがブライアン・ベイヨー、カブスがカイル・ヘンドリクス。
立ち上がり、レッドソックス打線はカイル・ヘンドリクスの87mphの4シームと81mph前後のチェンジアップに翻弄され、何やら先行きが怪しい感じでスタートします。
そんな中、嫌な雰囲気を断ち切ったのはやはりラファエル・デバースでした。2回表、先頭のデバースは苦心して配球しているカイル・ヘンドリクスのチェンジアップを「好球は打つ!」と言わんばかりにフルスイング。これが右中間スタンドに入るHRとなり、レッドソックスが1点を先制します。カイル・ヘンドリクスに94mph以上の4シームはないのでタイミングを遅めに合わせていたのだと思います。
計6HR!
デバースが先制HRを放った後、1人置いてアダム・デュバルもLFへソロHRを放ち、2-0とします。
3回表、先頭のジャレン・デュランが2塁打で出塁。これはやや暴走気味でLFのイアン・ハップの悪送球に助けられた2塁打でした。吉田選手がCFへ犠牲フライを放ち、ジャレン・デュランは3塁へ進塁。つづくジャスティン・ターナーも犠牲フライを放ち、レッドソックスが追加点(3−0)。
この直後、ラファエル・デバースが2打席連続となるソロHRをRFへ放ち、レッドソックスが4-0とリードを拡大。
4回表にはトリストン・カサスがLFへソロHR。7回表にはシングルで出た吉田選手を1塁に置いて、ジャスティン・ターナーがきれいなスイングで左中間にHRを放ち、このゲーム7得点目。
9回表にはイニング先頭のユー・チャンがLFへソロHRを放ち、8得点目。
レッドソックスがデバース→デュバル→デバース→カサス→ターナー→チャンと計6HRを放ち、快勝しました。
吉田選手は8試合連続のマルチ!
吉田選手は2番DHで出場。ちなみにこの日は打線のつながりを優先したメンバーで、LFにはジャレン・デュラン、CFにはアダム・デュバル、SSはユー・チャンで、1Bはトリストン・カサス。ジャスティン・ターナーを2Bにはめるという思い切った布陣でした。キケ・ヘルナンデスとクリスチャン・アローヨが先発から外れたということです。アローヨはゲーム後半に2Bについています。
吉田選手はカイル・ヘンドリクスにうまく抜かれて最初の3打席はヒットなし。第4打席にLFとCF間にポトリと落ちるシングルを放つと、9回の第5打席にはLF線にシングルを放ち、後半の2打席できっちり8試合連続のマルチ安打を記録しています。
これまで日本人選手ではオリックスのOB、イチロー選手が2010年5月に達成した7試合連続マルチが最高で、吉田選手は前半戦の最後の試合でそれに並んでいましたが、この日の8試合連続を達成したことでイチロー選手のそれを超えました。ちなみにイチロー選手は7試合連続マルチ安打を5度も達成していたようです。
ベイヨー、7勝目
コーラ監督が後半戦のスタートに選んだのがブライアン・ベイヨーでした。もう信頼感を得ています。ベイヨーは得意のシンカーを操り、打たせて取る投球を披露。カブス打線にちょこちょこと安打は許すものの、あと1本というところでしっかりと対応。
3回裏と4回裏にはコディー・ベリンジャーに2打席連続HRを浴びましたが、6回を投げきり、被安打8、失点3、自責点3、BB 0、SO 5、HR 2という素晴らしい投球を見せました。安打は浴びたものの、BBが0だったので球数は93に収まっています。
TDLでは売りか?買いか?
上述したようにこれで6連勝を達成してシーズン成績を49勝43敗にしたレッドソックスは、上昇機運で非常に良いのですが、一方でトレードデッドライン(TDL)でのポジショニングがますます難しくなりました。現状でワイルドカードの3枠目まであと一歩。
【AL WC枠】(現地2023年7月14日終了時点)
- オリオールズ: 55-35
- アストロズ:51-41
- ブルージェイズ:51-41
- レッドソックス、ヤンキース:49-43
もう射程圏内です。50勝に乗ればそれこそ1枠目もターゲットになってくるような状況。レイズが落ち気味なので、1枠目はオリオールズとスワップするかもしれませんが、2枠目はもう確実に捉えているという状況です。
つまり、ポストシーズンに進むかどうかの瀬戸際。100%の確率でポストシーズンに進むなら買いモード。逆に、この時期に連敗でズルズルと行くようなら売りモードでした。
売りモードなら、絶好調のジェームス・パクストンなどはトレードに出すターゲットだと言われています。ポストシーズンに進むなら、当然キープです。
非常に難しい舵取りです。
ブルペンのジョーリー・ロドリゲスは後半戦からすでにアクティブロスターに復帰済み。これからクリス・セール、コーリー・クルーバーが割と早い時期に復帰する見込み。顔面にカムバッカーが直撃したタナー・ハウクはその後くらいの復帰になるかと。トレバー・ストーリーはDHオンリーなら復帰させにくいです。
ブルペンは欲しいですが、果たして交換要員は誰にするのか?ということも難しいですね。先方からの指定もあるでしょうし。
もう24日から始まる週から市場は動き始めるでしょうから、あと数試合で態度を決めることでしょう。おそらく、若干の買いになるのかと。
お読みいただき、ありがとうございました。
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