ロイス・ルイスが地元復帰戦
2017年のアマチュア・ドラフト全体1位でツインズとサインしたロイス・ルイスは、これまで怪我に泣かされ続けました。
気づけば5年を経過しており、彼の将来は大丈夫か?と不安視する声も・・・。しかし、高校卒でのドラフト・ピックだったので、2023年6月5日の誕生日でまだ24才。まだまだこれからです。
そのロイス・ロイスが現地2023年6月1日のガーディアンズ戦で地元復帰。大活躍を見せてくれました。
怪我の履歴
これまでロイス・ロイスのこれまでを主に怪我の履歴で見て行くとこのような流れになります。
まず、彼はドラフトから2年後の2019年秋のAFL(Arizone Fall League)で、MVPに輝きました。AFLでのMVP受賞者がその後、どれくらい活躍したかは下記の記事をご参照ください。いわば、ROYの登竜門のような存在になっています。
ロイス・ルイスにとって不運だったのは、2020年がコロナ・パンデミックでマイナー・リーグがキャンセルとなり、しかもビッグ・リーグの方も60試合の短縮シーズンになり、この年に上に上がるチャンスが無くなったことです。通常シーズンであればおそらくこの年のいずれかに上がっていたはずです。
そして大きな怪我が2つ続きます。
1度目は2021年シーズンのスプリング・トレーニングでのこと。右膝の不調を訴えたのでクラブ側が急遽、MRIを手配して診断した結果、右膝前十字靭帯の断裂が判明。これで2021シーズンを全休することに。
2度目はデビュー後のことになります。現地2022年5月6日に晴れてメジャー・デビューとなったロイス・ロイスは、デビュー戦でメジャー初ヒットを放つなど今後の輝かしい未来を期待させます。5月13日のガーディアンズ戦ではメジャー初HRも放ちました。
ところがデビューして1ヶ月も経たない5月29日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦で、7番CFで出場したロイス・ルイスはエマニュエル・リベラが放ったCFフライをキャッチする際にフェンスに激突。これにより、またしても右膝のACLを断裂するシーズンエンディングの怪我を負ったのでした。
2年連続で同じ箇所(正確にはACLの中のどの部分かは定かではありませんが)の大怪我とあって、復帰を危ぶむ声もあったのでした。
5月29日にMLB復帰
やはりまだ20代前半と若かったこともあり、ロイス・ロイスは次のチャンスに備えてしっかりとリハビリを続け、現地2023年5月29日のヒューストンでのアストロズ戦でメジャー復帰。
復帰戦でHRを放つなど非常に意欲的なスタートを切ったのでした。
2回にあわやまた大怪我の危機!
そして現地2023年6月1日、ようやく地元ターゲット・フィールドでの復帰戦を迎えたのでした。
パブロ・ロペスが登板したこのガーディアンズ戦でロイス・ルイスは、6番3Bとして先発出場。本来の内野に戻っています。
ところが、2回表に非常に危ないシーンがありました。
先頭のアンドレ・ヒメネスが放ったポップフライは、3BとLFの間でフラフラっと上がった打球でした。これに追いついたロイス・ルイスは勢いを制するべくスライディングを試みたのですが、なんとターゲット・フィールドの芝生に膝を取られるというトラブルに見舞われます。
芝生が大きくめくれ上がり、この衝撃でロイス・ルイスは落球。ヒメネスに2塁打を許してしまいます。これは非常に危なかったシーンでまたロイス・ルイスのシーズンは終わったと思ってしまいました。VTRでみると特に衝撃的です。
下記の動画はそのシーンだる開始2:04でスタートするように設定しています。
ただ、ラッキーなことにロイス・ルイスはその後、ゲーム出場を続行。大怪我にはなりませんでした。これは良かったですよね。
大怪我どころか、同点HR!
このゲームのツインズの先発はパブロ・ロペス。筆者も大好きな投手の一人で、今季は好調です。
そのパブロ・ロペスは5回まで1失点と好投。ツインズ打線も4回裏に1−1の同点に追いつき、5回裏にはアレックス・キリロフのタイムリーなどで2点を追加し、3-1とリードを拡大。
ところが6回表、先頭のマイルズ・ストローに四球を与え、スティーブン・クワンにはLF前シングルを放たれ、ノーアウト、ランナー1、2塁のピンチを迎えます。
アーメッド・ロザリオは1Bポップフライに打ち取り1アウトを奪うも、つづくガーディアンズの柱、ホセ・ラミレスにCF前タイムリーを打たれて1失点。
アンドレ・ヒメネスは2Bゴロに打ち取り2アウトまでこぎつけるも、この間にホーム生還を許して2失点目(スコアは3-3)。その後、パブロ・ロペスはジョシュ・ベル、ガブリエル・アリアス、ウィル・ブレナン、マイク・ズニーノと4者連続シングルを許し、このイニング計5失点。3-6と逆転を許してしまいます。
パブロ・ロペスは5.2イニングで被安打8、失点6、BB 1、5 Kという内容でした。5回まで被安打2だったのですが、6回に捕まってしまいました。
ロイス・ルイスが同点HR
2番手のエミリオ・パガンが7回、8回を無失点に抑え、迎えたガーディアンズが3点をリードして迎えた8回裏。
ツインズはウィリ・カストロとドノバン・ソラーノの長短打でまずは1得点。カイル・ファーマーはLFライナーに倒れ1アウトとなった後、バッターはロイス・ルイス。
ロイス・ルイスはトレバー・ステファンの95.2mphの4シームを捉え、これがCFへ深々と刺さる2ランHRに。
ツインズがロイス・ルイスの価値ある一発でビハインドを跳ね返し、同点に追いついたのでした。
そして9回裏、クリスチャン・バスケスの四球でサヨナラのランナーを出したツインズが、ホルヘ・ポランコの2塁打、ガーディアンズの満塁策などでチャンスを作った後、ウィリ・カストロがRFへ犠牲フライを放ち、ツインズが7-6と勝利をおさめたのでした。
非常に印象的な活躍を見せたロイス・ルイス。2回のあわや!というトラブルを回避したことで、右膝のACLの呪縛から逃れられたかもしれません・・・わかりませんが。
このままメジャーで活躍してもらいたいですね。
なお、怪我が多かったことからロイス・ルイスは今季もまだルーキー・ステータスです!
お読みいただき、ありがとうございました。
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