J・ターナー、大怪我もポジティブなメッセージ
現地2023年3月6日午後、フロリダ州フォートマイヤーズにあるレッドソックスのキャンプ地、ジェットブルー・パークで非常に痛々しいトラブルが発生。
レッドソックスの新戦力、ジャスティン・ターナーがタイガース先発のマット・マニングの4シームをもろに顔面に受け、救急車で地元の病院に運ばれました。
初回の打席での事故
事故が行ったのは1回裏でのこと。
このゲームはクリス・セールとマット・マニングの先発で始まり、1回表、クリス・セールは先頭のマット・ベアリングにシングルを許すも、後続を打ち取り無失点で切り抜ける上々の立ち上がり。
「さあ、攻撃につなげるぞ」という1回裏、レッドソックスは先頭のキケ・ヘルナンデスが幸先よくシングルで出塁。2番のラファエル・デバースは四球を選び、ノーアウトランナー1、2塁の先制のチャンス。
ここで、打席に立ったのがこの日、3番1Bで出場したジャスティン・ターナー。
その初球。右腕のマット・マニングが投げた4シームが完全に抜けてしまい、ジャスティン・ターナーの顔面に直撃。チャンスの場面で気持ち的に前乗りになる初球であったこと、さらに勢いのある4シームであったことから、ジャスティン・ターナーも避けきれませんでした。
直後、ターナーは出血し、レッドソックスのトレーニングスタッフが駆けつけた中、1分ほど地面に倒れ、タオルで顔を覆いました。
トレーナーに抱きか抱えられたターナーは、観客から励ましの拍手を浴びつつ、自力でフィールドを後にしました。
16針を縫うも、骨折は無し
VTRではこめかみ辺りに当たったのかと思われましたが、ゲーム後のアレックス・コーラ監督の話では、鼻と口の間に当たったそうです。
顔の正面で90mph後半のボールを受けたことになり、口から鼻にかけては神経が密集しているゆえに相当痛かったはずです。考えただけでゾッとするような箇所への死球でした。
試合後のレッドソックスの広報の話では、「ジャスティン・ターナーは、軟部組織の損傷の治療を受けており、脳震盪の有無についてもこれからモニターしていき、精密検査も行われる予定で、情報が入り次第、随時更新する」とのことです。
現状、ジャスティン・ターナーの状態は安定しているとのこと。
ジャスティン・ターナーの奥さんであるコートニーさんは、ターナーは自宅で休んでおり、病院では16針縫い、現状では腫れがすごいそうですが、骨折もないことを明かしました。
また、ターナー自身もポジティブなメッセージをSNSに投稿し、ファンに安心してもらうような気遣いさえ見せています。
Thanks to everyone for all the messages and prayers! I’m feeling very fortunate to come out of yesterday with no breaks & all my chiclets in tact. The @RedSox medical staff and @Lee_Health have been absolutely amazing & I’m going to be back out on the field as soon as possible!
— Justin Turner (@redturn2) March 7, 2023
試合後、タイガース先発のマット・マニングはこの投球が故意ではなかったことを強調し、ターナーに連絡を取り、謝罪する予定であることを明かしています。
ターナーは過去にも顔近辺に死球
この日はジャスティン・ターナーが1Bで先発していたため、ゲームには出ていなかったトリストン・カサスですが、この事故にはかなり動揺したことを認めています。
「野球選手として、あのような投球に遭遇するのは最大の恐怖だ、確かに。恐ろしい光景だ」と。
誰もが恐怖症を抱えてしまいそうな今回の死球ですが、ジャスティン・ターナーは過去にも似たような死球を経験。
2021年7月23日のロッキーズ戦で、チチ・ゴンザレスの投げたボールが顔に向かって一直線に。ただし、この時は左肩をかすめ、顔面を直撃するのではなく、ヘルメットの耳のフラップに跳ね返るもので大事には至りませんでした。そしてこの翌日にはドジャースのラインナップに名を連ねています。
よって、今回の死球もなんとか乗り越えてくれそうではあります。
復帰は未定
口と鼻の間に当たったとのことでしたが、歯は大丈夫だったのでしょうかね?それも心配です。
開幕まであと3週間ほど。ジャスティン・ターナーがどれくらいに復帰できるのか、開幕は微妙な状態になりました。
レッドソックスは、今オフ、長年ドジャースで活躍したターナーと2024年のプレーヤーオプションを含む1年契約でサイン。ターナーは、クラブの主要なDHとして期待されており、場合によってはLF、1Bでの出場もあり得ます。レッドソックスの攻撃のオプションも減ってしまうので、ターナーの復帰を心待ちにしたいところです。
なお、ターナーは抜群のコミュニケーション能力を有しており、コーラはクラブハウス・リーダーとして評価しています。
さらに、カサスは「彼には多くの経験知があり、勉強している。彼の早期回復を心から願っている」とも語っています。
脳震盪への影響もなければ良いですね。
追記:復帰へ
SNSで手術後の痛々しい自撮りを公開したジャスティン・ターナーでしたが、現地2023年3月20日のグレープフルーツ・リーグのパイレーツ戦に3番DHで復帰。
初回の第1打席でRF前シングルを放ち、元気な姿を見せてくれました。さすがベテランですね。あんな怖い体験をしたら打席に立つのが怖いはずですが、通常運転でプレーしてくれました。
どうやら開幕も大丈夫そうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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