ホームはスッキリデザインに
現地2022年11月18日のこととなりますが、ミネソタ・ツインズが2023シーズンに向けた新チーム・ロゴと新ジャージ(ユニフォーム)をお披露目しました。
現在のミネソタ・ツインズとなったのは1961年のことなので、63シーズン目となる2023年は節目のシーズンではありませんが、60年以上ミネソタをフランチャイズとしたクラブとして継続していることもあり、デザイン一新となっています。
ツインズのフランチャイズ・ヒストリー
余談ですが、ミネソタ・ツインズのフランチャイズ・ヒストリーを簡単に。
ツインズの歴史は古く、かつてはワシントンD.C.でワシントン・セネターズとしてスタート。それが1901年のことです。そのセネターズがミネソタに移転してミネソタ・ツインズとしてリネームしたのが、1961シーズン。ちなみに同年は現在のエンゼルスの設立イヤーでもあります。
1961年から1968年まではMLBは全20クラブで、ア・リーグ、ナ・リーグともに10クラブずつの編成でした。よって、ツインズもア・リーグに所属。
1969年にエクスパンションが行われ、MLBは計24クラブとなったことから、両リーグともに東と西に2つのディビションを抱えることになり、各ディビションには6クラブずつが入ることとなりました。1969年時、ツインズはALウェストに所属することになり、これが1993年まで続きます。
1994年、MLBはさらなるエクスパンションを行い、全28クラブとなります。その際、ア・リーグ、ナ・リーグともにイースト、セントラル、ウェストの3ディビジョン制となり、東と中が5クラブずつ、西が4クラブというややいびつな構成となりました。ツインズはその際にア・リーグ中地区に再編されることに。
ちなみに最後にMLBのエクスパンションが行われたのが1998年。レイズとDバックスが加わったことでMLBは現在の30クラブという構成になっています。
ツインズとなって以来、1987年と1991年にワールドシリーズ・チャンプに輝いています。
新ロゴ
今回はジャージだけでなく、新スクリプトロゴも発表になっています。左が旧で右が新。Twin CityのTとCの重なりに隙間がないのが新ロゴで、Tの上の横棒がなめらかになり、Cの赤の色合いが明るくなっています。なお、ツインシティーとは、セントポール市(州都)とミネアポリス市(最大都市)の2つを合わせた愛称です。
Minnesota Twins logo, before and after: pic.twitter.com/LlMAq30l9f
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) November 18, 2022
新しいユニフォーム
ツインズの2023年シーズンのユニフォームは、ホーム用の白、ピンストライプの入ったロード用のグレー、ホームとロードの両方で着用できるネイビーブルーのオルタネート、そして最も目を引くクラブ史上初の「Twin Cities」の文字を配したホーム用のクリーム色のオルタネートの4種類に。最後のものはいわゆるシティー・コネクト・ジャージというところかと思います。
— Minnesota Twins (@Twins) November 18, 2022
【1】ホームは白でピンストライプ無し
ホームの白ジャージは、胸になめらかな赤の筆記体で「Twins」。上述の写真だと一番右の64番のホセ・ミランダが着用しているデザインです。胸元にはネイビーブルーの背番号を配し、背中には紺のネームと赤の背番号、袖とパンツには赤、白、青のパイピングが施されています。このパイピングが華やかさを感じさせます。キャップはTCのメインロゴです。
【2】ロードはピンストライプとMロゴキャップ
ツインズの伝統のピンストライプは、ロード用に生かされました。胸にはネイビーブルーで「MINNESOTA」の文字。袖とパンツのパイピングはホーム用と同じ構成。上記写真の一番左の背番号2のルイス・アラエズが着ているデザインです。
キャップは「Mロゴ」が復活。ただ、かつては「m」に下線が跳ねた「m&mのチョコレートのm」に似たデザインでしたが、今回はMロゴを一新。末広がりのMの上に赤のダイヤモンドが配置されたデザインとなりました。
マイアミとお間違えなく
なお、この新「M」ロゴはマイアミの1つ前のデザインのMの形とよく似ているので(ちょうどイチローさんがいた時のM)、見慣れるまではマイアミと見間違えるかもしれません。
【3】ネイビーのオルタネイト
そして、ロードの”MINNESOTA “と同じ書体は、ネイビーブルーのオルタネイトにも適用されています。この時のキャップもMロゴです。袖とパンツの赤、白、青のパイピングもホーム同様。
そしてこのオルタネイトはホームとロードの両方で着用します。見分けはパンツの色。ホーム時は、トップをこれにしてパンツはホームの白パンツを、ロード用は同じくロード用のグレーのピンストライプのパンツを着用して区別をつけます。
【4】ツイン・シティーのオルタネイト
最後のパターンはシティー・コネクト仕様のもの。クリーム色ベースで、文字はネイビーで、この2色のみの構成のデザイン。胸には「Twin Cities」の文字。キャップはTCを着用しますが、TCは白文字。非常にシンプルなデザイン。
新しい時代の新しい “M”
How you guys feeling about the new logo?
— Talkin’ Baseball (@TalkinBaseball_) November 18, 2022
(via @Twins) pic.twitter.com/wUvDKdFr40
ツインズは、ミネソタ州の「M」ロゴをキャップに復活させました。これはミネソタのプロスポーツ団体として初めて、都市名ではなく州名でフィールドに立ったことを思い出させるキャップにしたいと考えたから。
そしてこの地域を代表する「M」であり、他の「M」ロゴと一線を画すデザインであるという意味で、Mの上に赤のダイヤモンドを配置。これは州の愛称である「北極星」をシンプルな赤い四角形のダイヤモンドとして、白い「M」の上に配置。
なぜミネソタの愛称が北極星かというと、州のモットーが「人々を正しい方向へ導ける北極星になる」ところから。
北極星の要素は、ホームの白シャツとロードのグレーのピンストライプの袖のパッチにもあり、ミネソタ州の形をしたパッチにはツインシティの位置に同じ赤い星が記されています。
オリジナルフォント
今回のデザイン変更はミネソタ・ネイティブでニューヨークを拠点に活動している グラフィックデザイナー兼アートディレクターのマシュー・ウォルフ氏が中心となって数年をかけて推し進められました。
This is Matthew Wolff, the man that led the team that designed the new Super Eagles jerseys. He is a graphic designer that specialises in sports branding, logo and jersey design. pic.twitter.com/B9Rl7Ukv7J
— Chiemela Mba (@Melaofimo) June 9, 2018
ウォルフ氏がTC “のロゴ、ジャージ、生地のパターンを計2,000通り以上試したところ明らかになったのは「過去を尊重してフランチャイズの遺産をたたえ、現在のファンや以前のファンをキープしつつ新しい世代のファンも取り込めるようなスタイルにしたい」ということでした。ホーム用とロード用のジャージにどこか昔のユニフォームを思わせるのはそのため。
The 2023 Minnesota Twins home uniform features a new "Twins" script in red, a new custom player number font in blue, a state map of Minnesota patch on the left sleeve, and retro-inspired striping.
— Chris Creamer (@sportslogosnet) November 18, 2022
More here: https://t.co/VJDJUMkvtK pic.twitter.com/M5QYXTwzRH
そして、すごいのが背番号のフォント。これはツインズのためにウォルフ氏がカスタムデザインしたもの。「TC」ロゴに統一されたフォントで番号がついています。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
シンプルでかっこいいですね!