ルール5ドラフトに向けたロスター再編
現地2022年11月15日、MLBは40manロスターを決めるデッドラインの日。これは来る現地2022年12月7日に行われるルール5ドラフトに向けて行われるロスターの再編。
各クラブはサインした日から5年、あるいは4年を経過してマイナーに置くことになった場合、ルール5ドラフトに選手を出さないといけないことになっています。それでも自軍に置いて置く場合は、40manロスターに加えないといけません。そうするためには、空きが必要になりますから、メジャー契約である40manロスターを調整することになります。その期限が11月15日なのです。
【ルール5ドラフトの対象選手】
- 今所属しているクラブと18歳以下でサインした選手は在籍年数が5年を経過していれば指名対象となり得るが、その前に40manロスターに加えれば、指名対象から外れる。
- 今所属しているクラブと19歳以上でサインした選手は在籍年数が4年を超えていれば指名出来るが、その前に40manロスターに加えれば、指名対象外から外れる。
このロスター調整が毎年大きなインパクトを与えていることから、かなり重要な日でもあります。
各クラブのロスターの動き
かいつまんでになりますが、各クラブのロスターの動きを簡単にまとめてみます。
なお、現地2022年11月15日時点でのDFAではまだその選手の所属先の結論は出ていません。マイナーに行くか、他クラブにトレードになるか、ウェーバーで獲得されるかということになります。
なおプロスペクトランクの順位は変動しますので、現地2022年11月15日時点のランクとご理解ください。
ア・リーグ東地区
ヤンキース
かつでギャレット・ウィットロックをルール5に出して痛い思いをしたヤンキースは、クラブ内プロスペクトランクNO.14のランディー・バスケス(2018年サイン)をロスターに加えました。
15日はリッゾとの再契約を決めています。
ブルージェイズ
ブルージェイズは大鉈を奮いました。ポストシーズンのイニング間でBaseball Zenでゲレロ・Jr.にジャケットを羽織らせ、背中をポンポンさせていた金髪のドレッドのライメル・タビアをDFAに。タピアは今季、128試合出場で、打率は.265、RBI 52でrWARは0.3。いい場面での安打もあっただけに驚きの決断です。
CFのブラッドリー・ジマーもDFAです。
クラブ内ランク12位の1Bのスペンサー・ホルウィッツ(2019/24巡目)、13位のSS、アディソン・バーガー、5位のRHPヨスベル・ズルエタ(Yosver Zulueta)、2位のオレルビス・マルティネス(Orelvis Martinez )らを加え、プロテクト。
レイズ
最もインパクトがあったのはレイズになりますでしょうか。RHPハビー・ゲラ、LHPで今まで使い倒したライアン・ヤーブローらをDFAにしております。
トレードで激しく動いております。
クラブ内プロスペクトランク12位のオスレイヴィス・バサベ(Osleivis Basabe)らをロスターに加えました。
オリオールズ
ロスター空けは特になし。クラブ内ランク19位のLHPドリュー・ロム(2018-4巡目)、10位のセス・ジョンソン(RHP)ら計5名をプロテクト。資産をしっかりとキープしています。
レッドソックス
CFのカレブ・ハミルトン、RHPのジェイク・リードをDFAに。
クラブ内プロスペクト・ランク3位のセダン・ラファエラ(Ceddanne Rafaela/OF&SS/2017サイン)、6位のLHPブランドン・ウォルター(2019-26巡目)、11位のLHPクリス・マーフィー(2019-6巡目)、SSのデービッド・ハミルトン(2019-MILサイン)、23位のウィルヤー・アブレイユ(OF/2017-HOUとサイン)をロスターに加えました。
ア・リーグ中地区
ガーディアンズ
ガーディアンズはこの日に、OFのアンソニー・ゴーズとLHPのカーク・マッカーティーをDFAにしてロスターを空けました。
クラブ内プロスペクトランク10位のアンヘル・マルチネス(2B)、22位のジョーイ・カウンティーヨ(Cantillo/ LHP)らをプロスペクトしています。
ホワイトソックス
DFAなどはなし。NO.5プロスペクトのブライアン・ラモス(3B/2018サイン)、NO.7プロスペクトのホセ・ロドリゲス(SS/ 2018サイン)の2名を加えました。
ツインズ
DFAなどはないです。NO.14プロスペクトのエドゥアルド・ジュリアン(Edouard Julien/2B/2019-18巡目)など計4名を加えました。
タイガース
タイガースはSSのブレンダン・デービスら計4名をDFAに。そしてNO.9プロスペクトのリース・オルソン(RHP/2018-13巡目)らをロスターに加えました。
ロイヤルズ
ロイヤルズはOFのブレント・ルーカーら計3名をDFAに。NO.20プロスペクトのディエゴ・ヘルナンデスら計3名を上げています。
ア・リーグ西地区
アストロズ
アストロズはRHPのJ.P.フランス(2018/14巡目)を加えたのみ。彼をプロテクトしたということに。
マリナーズ
ロスター・ムーブ、プロスペクトのプロテクトなどなしです。
エンゼルス
RHPのトゥーキー・トゥーサンを含め3名がDFAに。LHPのコルトン・イングラム(2019/DET 37巡目)、RHPホセ・ソリアーノ(2016/16才でサイン)を40manに加えました。
レンジャーズ
NO.4プロスペクトのオーウェン・ホワイト(RHP/2018-2巡目)など計6名を上げております。
アスレチックス
アスレチックスは事前にRHPのドールトン・ジェフリーズをマイナーへアウトライト。15日は1Bのローレンス・バトラー(2018/6巡目)、LHPホーガン・ハリス(2018/3巡目)を40manに。
ナ・リーグ東地区
ブレーブス
ブレーブスはOFのギレルモ・エレディア(2022は打率.158)、RHPのウィリアム・ウッズ(24才、2022デビュー)ら計4名をDFAに。ウィリアム・ウッズはマイナーになると思われます。
クラブ内ランキング5位のSSブランデン・シューメイク(Braden Shewmake/2019-1巡目)、ランキング15位のRHPダリアス・ヴァインズ(Darius Vines/2019/7巡目)ら3名を40manに加えました。
メッツ
メッツはルール5ドラフトに向けた動きはなし。
フィリーズ
DFAなどはなし。NO.5プロスペクトのヨハン・ロハス(OF/2018サイン)をプロテクトしました。
マーリンズ
怒涛のごとく動きました。トレードもあったのですがそれはまた別記事にて記載します。
RHPのジェフ・ブリンガム、SSのエリーサー・ヘルナンデスら計5名がDFAに。
28位のジョシュ・シンプソン(LHP)、ランク外ながら2018年ドラフトの右腕、イーライ・ビヤロボス(Eli Villalobos)、レイズからトレードで着地したばかりのハビアー・エドワーズ(2018-SDP1巡目)らをプロテクトしました。
ナショナルズ
ソトとのトレードで獲得したマッケンジー・ゴアがアクティベイトしています。怪我の具合はまた調べておきます。
RHPのトミー・ロメロがDFAに。
クラブ内ランク12位のジャクソン・ラトリッジ(RHP/2019-1巡目)、25位のマット・クロニン(LHP/2019-4巡目)らを加えています。
ナ・リーグ中地区
カージナルス
カージナルスは、クラブ内プロスペクト・ランク24位のLHPコナー・トーマスをプロテクトしました。これは至極当然のこと。コナー・トーマスはAFLで大活躍したからです。
ブルワーズ
ベースボールオペレーションのトップが代わったブルワーズは、面白い決断をしました。
31才で2014年と2015年にアストロズで活躍した1Bのジョン・シングルトンをロスターに。わざわざこのタイミングで!?とは思ったのですが、これもクラブ事情なので。
そしてクラブ内NO.4プロスペクトのSSブライス・トゥラン(Brice Turang/2018-1巡目)、26位のRHPアブナー・ウリーべ(Abner Uribe/2018年サイン)、27位のRHPキャム・ロビンソン(2017/23巡目)を加えております。プロテクトしましたね。
カブス
現地2022年11月14日、OFのジェイソン・ヘイワードをリリースしたカブスは、8年/$184M (2016-23)のうち、最後の$22Mを捨ててまでロスターを空けました。
クラブ内プロスペクトランク3位のOFケビン・アルカンタラ(2018-NYYとサイン)、同7位のRHPベン・ブラウン(2017-33巡目)、同28位のRHPライアン・ジェンセン(2019-1巡目)をロスターに加えています。
レッズ
レッズはまたもやアリスティディス・アキーノをDFAに。もはや何回目か。その他RHPのデレク・ローなど計6名をDFAにしてロスターを開放。そしてクラブ内NO.1プロスペクトのエリー・デラクルーズら計6名をロスターに加えました。
パイレーツ
Cのタイラー・ハイネマンなど5名をDFAに。
クラブ内ランク6位のエンディー・ロドリゲス(C/2018-NYMサイン)、8位のマイク・バロウズ(RHP/2018-11巡目)ら4名をプロテクトしました。
ナ・リーグ西地区
ドジャース
タイラー・アンダーソンをFAで出したドジャースは、クラブ内プロスペクトランキング1位のディエゴ・カルタヤ(C)、5位のアンディー・ペイジ(OF)、4位のマイケル・ブッシュ(2B/OF)ら計4名をロスターに加えています。
パドレス
パドレスはロスター空けはなし。トム・コスグローブ(LHP/2017-12巡目)を上げております。これはおそらくプロテクトかと。
ジャイアンアツ
ジャイアンツは計7名をDFAにしましたが、いずれもマイナーに残るか、あるいはウェーバーでクレームされそうな選手ばかりです。
クラブ内NO.1プロスペクトのマルコ・ルシアーノ(SS)、3位のルイス・マトス(OF)らをプロテクトしました。
ダイヤモンドバックス
Dバックスはなかなかの激しさを見せました。DFAはSSのセルジオ・アルカンタラ、LFのジョーダン・ルプロー、LHPのカレブ・スミス、CFのストーン・ギャレット。
そしてクラブ内プロスペクトランク13位のOFドミニク・フレッチャー(2019-CBB=75位)、14位のSSブレイズ・アレクサンダー(2018-11巡目)、30位のRHPジャスティン・マルチネス(2018サイン)を上げております。
ロッキーズ
ロッキーズはトレードも行いつつ、NO.8プロスペクトのウォーミング・バーナベル(3B/2018サイン)ら計5名をロスターに加えております。
以上です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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