アストロズ@ブレーブス戦でのトラブル
現地2022年8月19日からアトランタでアストロズ@ブレーブスのインターリーグ3連戦が始まりました(久しぶりにインターリーグという言葉を使ってしまいました)。
このカードは2021年のワールドシリーズの再現で、ブレーブスはメッツとの直前の4ゲームシリーズに3勝1敗で勝利し、勢いがあります。
この非常に興味深いマッチアップの最中にトラブルが発生。アストロズのヨルダン・アルバレスが急な体調不良を訴え、ゲームから退きました。
アルバレス、守備中に呼吸がおかしくなる
ヨルダン・アルバレスに症状が出たのは5回裏の守備の最中。
ブレーブスのルーキー、ボーン・グリソムが自打球を当てて苦しんでいる最中に起こりました。
実はこの件に関する映像は色々探したのですが、これしかないのです。
グリソムの痛みが引いて、さあ打席に向かおうかという時に急にアストロズ・ベンチにカメラが振られたというところです。
Yordan Alvarez is coming out of the game. Hope he’s okay.pic.twitter.com/ifSqsXMHdk
— Dillard Barnhart (@BarnHasSpoken2) August 20, 2022
カメラはグリソムの自打球に関する動きしか捉えておらず、LFを守っていたヨルダン・アルバレスが戻ってくるシーンなどは見つかりませんでした。
どうやら、自力でベンチに戻ってきたようです。上記の動画は「どうした!?」とザワザワし、「こりゃだめだ」となって、交代を告げたくらいのタイミングのものです。
カメラが追っていないのも当然で、ベイカー監督やチームメイトの誰もがアルバレスが苦しんでいたことに気づいていませんでした。ベイカー監督もグリソムの件でゲームが中断していたので、通路の方に下がっていたのでしょう。
「ダグアウトを見上げたら、彼がそこにいた」と相当驚かされたようです。
トゥルースト・パークの花火が原因??
この後、アトランタの救急のスタッフがアストロズ・ベンチに向かい、アルバレスはそのまま病院に直行しました。
試合後のインタビューでアストロズのダスティ・ベイカー監督は、アルバレスは”short of breath”でトゥルースト・パークで花火を打ち上げた後の煙で悪化したと語りました。
”short of breath”は「息切れ」ですが、息切れというより、呼吸困難あるいは、逆の過呼吸にでもなったのか?そこは正確にはまだわかりません。ただ、急な呼吸のトラブルに襲われたのは確かなようです。
ライリーのHRの花火のことか?
花火ですが、ひょっとしたら5回裏の攻撃前に打ち上がったのかもしれませんが、ただ、映像で確認する限り、3回裏のオースティン・ライリーの31号、3ランHRの時くらいしか考えられません。確かにホームを踏む直前に花火の音らしき「パンパン」という音声が入っています。
もっと近いHRはアストロズのカイル・タッカーの5回表の一発ですが、敵チームのHRに花火を上げるスタジアムなどはありませんから、おそらくライリーのHRの際の花火でしょう。ただ、煙がLFを襲ったのかどうかまではわかりませんでした。
アルバレス、バイタルはOK
またベイカー監督はアルバレスの症状について「ドクターによる診察待ちだが、バイタルは正常である」とも語りました。よって、命に別状などはありません。良かったですね。
筋肉系のトラブルではなく、心臓や呼吸器系のトラブルはドキッとしますね。無事で何よりです。
代わったデュボンも退く!
アルバレスの離脱に伴い、アストロズはCFを守っていたチャス・マコーミックがLFにシフト、マウリシオ・ドゥボンがCFに入りました。
しかし、そのマウリシオ・デュボンも6回裏にトラブルが発生。
1アウト、ランナー1、2塁でダンスビー・スワンソンが右中間のフェンス直撃の大きな当たりを放った際、それを追っていたデュボンがウォールキャッチを試みた際、左肘を打撲。
デュボンは次のライリーの打席でも守備についていましたが、ライリーのCF前シングルを処理する際に我慢が出来ずに交代となりました。CFにはジェイク・マイヤーズが入ることに。
よって、アストロズは中盤の2イニングで2人のOFを失ったことに。
AL MVP候補のアルバレス
アーロン・ジャッジとともにAL MVPの有力候補として上げられているヨルダン・アルバレス。現地2022年8月19日の途中離脱のゲームも含めた今季の成績は、ご覧のような数字。
- 103試合
- 356 AB
- 105 Hits
- 打率.295
- OBP .400(AL 1位/ MLB 4位)
- SLG .612 (AL 2位 / MLB 3位)
- OPS 1.012 (AL 2位 / MLB 3位)
- HR 31 (AL 2位 / MLB 3位)
- 二塁打 16
- BB 62
素晴らしい活躍です。
ベスト・プレーヤーなら大谷選手だが・・・
ALのMVPに大谷選手を推す声もあり、おそらく投票でもかなりの数が入ると思います。
The Best Playerなら間違いなく大谷選手。こんなに孤軍奮闘で投打で頑張っている選手はどこにもいませんから。ただ、MVPはValuableなので、前提として少なくとも優勝争いをしているクラブから選ばれるべきと考える記者が多いのではないかと思います(投票は全米野球記者協会の記者が行います)。その視点からすると、やはりジャッジかアルバレスという記者が多いのではないでしょうか。
ベイカー、明日の復帰を祈るばかり
ベイカー監督はヨルダン・アルバレスについて「彼はこのチームの大きな大きなパート。我々は彼を取り戻すことを考え、明日彼が大丈夫であることを願っている」と語った通り、もしもアルバレスの復帰が長引きことになるなら、アストロズには影響大です。
ゲーム内で大きな役割を果たすマイケル・ブラントリーのシーズン・エンディング(右肩の腱板断裂を修復手術)が決まっている中、これ以上インパクトのある選手の離脱は避けたいところです。
なお、注目カードのGame1は、トミー・ジョン手術から復帰して2戦目となるランス・マッカラーズ・Jr.を攻めたブレーブスが6-2で勝利。まずはGame1を取りました(Game Score)。
追記:まだ様子見
現地2022年8月20日の緊急搬送から翌日のゲームのラインナップにヨルダン・アルバレスの名前はなく、DHはマンシーニ、LFはマコーミック、CFはマイヤーズでした。
引き続き、様子見です。
なお、20日はまさにワールドシリーズの再現という好ゲーム!クリスチャン・ハビエルとスペンサー・ストライダーが6回までそれぞれ1失点と見事にゲームメイク。このまま9回を終え、延長10回にそれぞれ2点ずつ獲得。決着は11回裏で、ブレーブスがマット・オルソンのタイムリーダブルとトラビス・ダーノーのサヨナラシングルで勝利。5-4(BOX SCORE)でブレーブスが連勝しました。
追記2: Game3に出場
ヨルダン・アルバレスは現地2022年8月21日のGame3に3番DHで出場。5打数2安打。
なお、このゲームにはDUI(飲酒運転)で逮捕されたブレーブスのマーセル・オズーナも出場。2打数2三振で途中交代となっています。
ゲームはモートンとウルキディーがナイスゲームメイク。8回にディラン・リーを打ち込んだアストロズが5-4で勝利(Game Score)。最後はライアン・プレスリーが追い込まれそうになりましたが、逃げ切りました。
ブレーブスが2勝1敗でシリーズを勝ち越しています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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